goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ウーロン茶の聖地へ

2006-10-21 | フィールドから
10月21日(土)
・海南島のスタッフと空港で別れ,広州空港を経由して武夷山へ向かう.本当は22日の夕方に,武夷山から南京までの18時間の汽車旅が予定されていたのだが,取れたはずの寝台指定が押さえられていなかったとのことで,急遽,飛行機の乗換えで南京まで行くことになる.中国では,2週間以上先の予定を決めておくことは今でも難しく,このようなハプニングはよく起こるようだ.とはいえ,18時間の旅程をひそかに恐れていたので,若干,ほっとしたりする.

・広州空港で両替したり,食事をしたりしつつ,3時間ほど待ち,さらに1時間ほどかけてようやく武夷山空港に到着.ここはかつて軍事空港だったようで,とても小さな空港である.武夷山という場所はあまり馴染みがないところかもしれないが,福建省に位置する地方都市である.ここは,福建省の名の通り,まさしくウーロン茶の聖地で,最も高い値段がつくウーロン茶の原木(Ortet)があるらしい.道そばには,ウーロン茶の段々畑が続き,遠くに目をやれば,岩が剥き出しになった山々に松が生えている(アカマツっぽいが,ちょっと違うかも)という独特の景観である.最近は,風光明媚な観光名所となっているようだ.





・南国の海南島から来るとその景観の違いに驚くが,無夷山の方が日本人にとっては馴染みある風景だろう.田舎の細道を,林野局のトラックに乗ってひた進む.中国では車は右側通行であるが,かなりオーバーランする車が多く,曲がり角ですれ違うたびにヒヤッとする.貧しい暮らしをしていることが見て取れるが,夕暮れ時という時間帯のせいか,やたらと人が多い.オートバイでガンガン突っ込んでくるので,あぶなっかしくて仕方がない.

・空港から1時間も走るとゲートがあり,ここから先は外国人は許可なしでは入ることができない自然保護区だという.景色はいよいよ勇壮な渓谷となるが,山道の感じといい,渓流の感じといい,秩父の景色ともよく似ている.民家もまばらになり,宿泊するところはどんなところだろうと思っていたら,案外,普通のホテルだった.明日は孟宗竹(?)の大会があるとかで,非常に込み合うらしい.着いた時には完全に日が落ちていたので,景色をよく見ることができなかったが,明日のフィールドが楽しみである.