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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ひとたびはポプラに

2006-10-16 | フィールドから
・ここのところ,何やら慌しく,日記をつける暇すらなかった.というのも,現在,はるか中国は広州に居るからで,申請書の締め切りと渡航準備に追われていたわけである.幸い,ホテルはインターネットが使えるため,こうして記事を投稿できるというわけ.

・今回は,Rさん,Hさんと3人での中国出張である.マングローブ研究を開始するにあたり,まずは現地検討というわけだ.成田から上海に3時間かけてフライトした後,2時間かけて広州へとわたる.広州はいわゆる華南エリアにあり,広東省に位置するそれなりに大きな街である.現在,世界的な”貿易展覧会(?)”みたいなイベントが開かれていて,なかなか航空券が取れなかったとのこと.しかし,お隣の国でありながら,本当に,中国のことを何も知らないなと実感する.

・さて,上海空港は最近新しくなり,2つに分かれている,というのを今日まで知らなかった.今回の日程では,成田から到着する空港と広州へと出発する空港が違っており,移動する必要がある.普通,第一ターミナルと第二ターミナルくらいの距離だろうと思うところだが,そこは広い中国である.時間がないということで,タクシーを利用したのだが,120kmでぶっ飛ばしても1時間近くかかった.たまたま助手席に乗っていたのだが,窓を全開にしたままの120kmはなかなかで,そんじょそこらのジェットコースターよりも迫力がある.

・危機感も時間が経つとだんだんと麻痺するもので,朦朧としつつ車窓の風景を楽しむ(?).そうして見ていると,やはり中国はポプラの国だと認識.そのほか,街路樹として植えてあった針葉樹はラクウショウだろうか・・・.上海は巨大な建設物(マンション群)がひしめきあっていて,乾いた印象である.ギリシャ調の建物などが目に付いたせいか,なぜか”石の都”という感じを強く受けた.

・広州についたころには,とっぷりと日も暮れていた.こちらは蒸し暑く,プチ熱帯的な雰囲気であるようだ(が,暗いので様子はよく分からない).海外旅行ならではの緊張感と,中国ならではの独特の猥雑さに,すっかり飲まれてしまい,今夜はもはや気力ゼロである.明日は,中山大学で学生を相手にプレゼンすることになっているようだが,もはや「ひとたびはポプラに臥す」しかないのである.