一生

人生観と死生観

愛と平和と真理のために

2010-11-15 16:02:52 | 人生人間
11月15日 雨
 寒くなり雨は断続的に強くまた弱く降り続く。明日はもっと寒くなるかも。季節は進んでいることを思わせる。2010年も残1ヵ月半。
 昨夜日曜洋画劇場でライナー監督、ニコルソン(白人)とフリーマン(黒人)主演の映画『最高の人生の見つけ方』を見た。見てない人のために概要をいうと、ある病院の相部屋に入院した二人のがん患者が余命半年から一年と医者から言われて、周囲の止めるのも聞かず、人生最後の思い切った旅に出かけ、いろいろな経験をする。お互いにお互いを干渉しない方針だった筈だが、最後に少しばかりそれが狂いはじめる。白人は大金持ちの無神論者、黒人は堅実な自動車工場の経営者で見事なクリスチャン家庭を作っている。白人が経費を負担した世界中を股にかけての大旅行に終わりに、白人は黒人に女性の誘惑を仕掛け、黒人はそれを断る。黒人は帰国したところで白人に絶縁した娘と孫に会いに行かせようとしてトラブルになる。結局黒人は家庭で倒れ再入院して死ぬ。白人は黒人家庭の中の信仰に守られた雰囲気を知り、自分の生き方を反省し始める。黒人の葬式に出て白人は感動的な話をする。そして娘と孫に会って最後の幸せを知る。白人も結局死ぬ。
 アメリカでは95%が神を信じ、残りの5%は無神論者と映画の中では言っていた。知識人では無神論ないし不可知論者はもっと多いと思うが、全体的にはそんな統計になるのかも。映画はその5%の人たちに対して信仰に戻ることを奨めていることになる。アメリカ的な単純な勧善懲悪思想といってしまうと手きびしすぎる何かがある。白人は愉快な人で、アメリカン・ドリームを実現したやり手の実業家だが、自分の現世的感覚にどっぷり浸かって、深い心の世界を無視している。黒人は苦労人で人生の労苦の襞を知り、家庭を心から愛している。信仰の雰囲気は濃厚で、アメリカの理想の家庭を具現しているようだ。結局いえることは白人が黒人に敗れ、家庭の幸せを握ろうとすることが一番だということ。
 さて映画の説明が長くなった。私の場合、人生の終わりの段階で何が言えるのかがいつも心を去来する。私はある超越者がこの世を支配し、導いておられることを疑わない。ここに至るまでにいろいろな経過があった。愚かな私は気づかないことが多かったことを恥じるが、実に劇的に神は私を導いておられたのだと告白せざるを得ない。ドイツに予防接種禍の調査に行ったときのことは再々述べた。訪問した教授の家の後ろに被害少女がいて彼女に1週間後に面会できたことは身震いするほどであった。小さくても良い、どうぞ私に愛と平和と真理のために働くことを得させてくださいと祈らざるを得ないのだ。