黙示録を学ぶ目的は、終末に関する詳しい知識を得ることではなく、キリスト者としての根本的な考え方-生き方を、より聖書的に造りかえることにある。自分の視線が地上だけに固定され、周囲のごく狭い世界のことしか見えないと、人の考えや言動は自己中心的になり、キリストの証人になって苦しむより、自分の身の安全を考えるようになる。人生には突発的な事故や災害、また、友人や身内の死などによって、日常生活が揺り動かされることがある。だが、それも時が過ぎればやがて忘れ去られ、また日常生活に埋没してしまうのである。
世の中は、弱肉強食の競争社会にヒューマニズムという偽善のオブラートで包まれているため、些細なことに必要以上の力を置いてしまい、物事の軽重が判断できず、結果的に本質的なことから目が離れてしまう。人は目先にあるどうでもいいことに時間と労力をかけ過ぎて、真に大切なことをするためのエネルギーが残らないのだ。
過去に実に多くの教会が、善に偽装した悪に惑わされ、時流に翻弄され、迫害を恐れ、キリストの証人として立つことが出来なかった。私たちがそのような過去を非難することは簡単である。何故なら、私たちは既に歴史の流れを知っており、その結末がどうなったかを承知の上で、言及しているからである。
しかし、実際にその時代に生きる中で、権力、常識、流行、先入観等に囚われることなく、この世を動かしている闇の力を洞察し、真に価値のあるものを識別し、時代の波に奔走されることなく、物事の根源にあるものを見極め、身の危険を犯してまで、キリストの証人として生きることは、何と難しいことだろうか!? 私たちキリスト者が力強い証人として生きて行くためには、この三つのポイントが必要である。
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初代教会の信徒たちにとって、イエスは死後に会う存在ではなく、またこの地上に来られ、自分たちの前に現れるイエスであった。この生き生きとした、燃えるような再臨への熱い思いが、初代教会の原動力だったのだ。初代教会にとって「終末」は、論議の対象などではなく、信仰生活の指針そのものだった。教会には、様々な教理・教派が存在しているが、黙示録が語る終末という概念において、次の三つの指針においては全てに共通している。
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時代区分からすると、私たちが属する地上最後(現代)の教会に宛てられたこの手紙こそ、私たちが最も注意して読まなければならない手紙である。本書の最大の特徴は、7つの手紙中、2つが賞賛のみ、4つが賞賛と叱責が記されているのに対し、この手紙だけが、叱責のみで一つも賞賛がないことである。その理由は、何一つ不自由のない生活故、悔い改めが欠如した自己欺瞞(15-17)にあった。この教会の現状は、その名(ラオス/民・デキア/喜ばす・民主主義)の通り、教会の外でイエスが立って戸を叩いているという姿に象徴される。
ラオデキヤは工業・商業が盛んで、銀行、商店、劇場、寺院などが立ちんだ、7つの教会があった街の中では、最も経済的に最も繁栄していた街であった。この教会に対する「なまぬるさ」という表現は、この街には温泉の配水管が通っていたが、源泉から10キロ近く離れていたため、その多くはなまぬるかったという理由による。彼らの問題は、自分たちには何の問題もないと考えていたことにあった。
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しかし、教会が生活のアクセサリーと化し、福音が自己啓発や成功哲学に摩り替えられてしまっている。この状態は、「わたしはあなたの苦難や貧しさを知っている。だが、本当はあなたは豊かなのだ。(2:9)」と言われたスミルナ教会と全く対照に位置している。この教会には、賞賛の代わりに三つの勧告が(これを買いなさいと)告げられている。
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主は必死で戸を叩いておられるが、その主の声を聞いて、扉を開けるのは、私たちの役目である。大切なことは、主の声に耳を傾け、扉を開けること。それをするための努力も能力も必要ない。そうすれば、主の方から、私たちの食卓の席に着いてくださり、神の国での祝福と和解の食事が始まるのだ。
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これら7つの教会は全て、困難な問題に直面していた。そして主は全ての教会、全ての信徒の問題の本質を鋭く見抜かれ、戒め、叱咤し、慰め、励まし、手紙の最後を、「勝利する者への約束」で結ばれたように、教会が地上における信仰生涯を全うし、新しいエルサレムへと到達するように、今日も導いておられる。
4章以降は、天上での礼拝、神の封印を解くキリスト、7つの封印、7つのラッパ、3年半の艱難時代、7つの鉢、小羊の婚姻、再臨、千年王国、最後の裁き、神の御国到来。→これから起こる(既に起こっている)ことが記されている。終末の時代にはびこる悪のために、その悪に従わず、真理に従うキリスト者は当然迫害を受ける。その究極の迫害がキリストの十字架である。つまり、キリストの教会は、キリストが受けた苦難と共に歩み、その迫害の中で信仰を練られ、守られ、主と共に神の御国の栄光の座に就くのである。
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今こそ、教会は悔い改め、一人でも多くの人々を救うべく、新たな歩みをすべき時である。しかし、多くの教会は社会の片隅にひっそりと息を潜め、大教会はボランティア団体や自己啓発センターに成り下がり、真の愛と裁きのメッセージは、教会から消え去ってしまった。しかし、このようなことは長く続かない。もう直ぐ、信仰を守り続ける聖なる者たち(14:12)と、そうでない者たちとが、はっきり分けられる時が来るからだ。
黙示録には、私たちの類推を遥かに超えた、極端とも取れる衝撃的なことが記してあるが、それはこれから文字通りに起って来る。ところが、人間は自分たちの生活に直接影響しない限り、本気になって受け取ることはない。それこそ、サタンが意図するところである。人間が徒に騒ぐことなく、自然に滅んで行ってくれるのが、彼らの理想だからだ。そして、そのサタンの思惑は、今のところ見事に成功している。
ノンクリスチャンは勿論、クリスチャンでさえ、黙示録を、自分たちにとは関係のない荒唐無稽な絵空事のように考えている。黙示録は、これから教会に苦難の時代が訪れることを明確に語っているにも係わらず、ほとんどの牧師が、クリスチャンは艱難時代にはいないと言う偽りの教理で、見当違いな安心感を信者たちに与えている。
終末の時代に起こる災いの謎を解く鍵の一つとなるは、出エジプト記7-12章に記されているエジプトに下された10の災いとの関連である。その時、イスラエルの民がエジプトにいながら、家の鴨居と柱に塗られた羊の血によって、災いから守られ(過越し)たように、クリスチャンは、終末の艱難時代のただ中にあって、十字架の血によって災いから守られる。(地上から取り上げられて守られるのではない)そして、その時代が既に来ているということを、今こそ私たちキリスト者は目を据え、耳をすまして悟る必要がある。
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