本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

現中国政府は擁護に値するか?!

2008-08-20 15:28:58 | 社会
開会式の演出・やらせについて、テレ朝の司会者・コメンテーターはこのところほぼ全員がこれを擁護する発言を繰返している。曰く「あれがダメなら映画・映像芸術は成り立たない」「みんなやっていることだ」「小さな問題で(西欧が)足を引張っている」「口ぱくなんて俺はすぐわかった」「あの監督は素晴らしい監督で実績がある」「次は何が出て来るか興味津々で私は感動した」「ショーだからいいんだ」・・云々。確かにあれは単なる朝献貿易的セレモニーでド派手なショーに過ぎなかっただろうが、ただあのショーは一般の映画演劇などでは毛頭なく、中国政府主催の一大政治ショーだったのだ。だからみんな問題にしているのだ。56の少数民族の子供たち全員が嬉々として大中華人民共和国国旗の周りに群れ集うなどということは中国政府の勝手な中央集権願望であって実情からは大きく隔たっている。それを指摘した報道を「小さなことだ」とさもそれが「揚げ足取り」の偏向報道ででもあるかのようにコメントする某テレ朝解説員の見識を私は疑う。あいつは駄目だ。中国政府のやることは何でも正義なのか。ダライラマが対話を求めているから中国政府は免罪されるのか。・・これと好対照を為す報道が昨夜の『ニュース23』(毎日系)だった。天安門広場でお祭気分の通行人らに「天安門事件を知っているか?」との質問を不意にぶつけたのである。答える用意の無い彼らは一様に顔を強張らせて逃げるようにその場を去った。無論その際「中国へようこそ♪」という当局指定の歓迎の言葉を付け加えることは忘れずに。彼らがそそくさとその場を離れたのには明確な理由があって、TBSの取材班ともども、彼らは観光客を装った公安警察によって幾重にも厳重に監視されていたのである。「オリンピック期間中は取材自由」とは名ばかりで、「滅多なことは言えない」状態を遥かに超えて、TBSの唐突な取材になまじ応対するだけでも彼らの身は充分危険に晒され得たわけである。人は一般に他者からの真摯な批判を受けて初めて自らを厳しく問い詰める契機を得るものだが、それは国家機関であろうと同じことである。監視社会・密告社会はやがては自壊することは我々は歴史から学んで知っているが、その愚劣な社会も只では滅んでくれないのである。 . . . 本文を読む