フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

離婚した両親を持つ子どもの気持ちって?

2018-10-22 19:42:45 | 美しく生きるという事

オババが若い頃から好きな歌手、Iさんは、

結婚後二人の男の子をもうけ、子育てに仕事に幸せに暮らしていました。

ところが、夫婦の気持ちはいつしかすれ違い、離婚となりました。

二人の男の子はお父さんが引き取り、Iさんはたまに子どもと会う、と言う生活を続けていました。

お父さんは再婚しました。すぐに新しいお母さんとの間に子どもが出来ました。

新しいお母さんはIさんの実子の事も可愛がっていました…。

と、オババは信じていました。

Iさんは、50歳を過ぎ、かなり年下の男性と再婚しました。

だって、女だもの、そばに誰かいてほしいと願うのは当たり前でしょう?

夫も子どももそばにいない生活を送っていたなら、そう思うに間違いない、と思います。

Iさんの選択を私は喜びました。

彼女を愛する男性がいた、それはオババにとっても嬉しいことでした。

私はIさんの事が好きなのです。彼女が幸せになるならオババもうれしいのです。

 

Iさんの実子、男の子二人は成人し、最近はIさんと同居するようになったということです。

何故なら…、お父さんと結婚した新しいお母さんになじめず、家にいづらいので、

お母さんが恋しくなったというのです。お母さんには恋人がいましたが(結婚しています)が、

彼とも親しくなったというのです。

 

私はこの事をひそかに喜びました。

離婚し、実子を引き取らなかったIさん。

両親のいる生活の中で子どもが幸せに育つことを望んだIさん。

でも子どもはお母さんを恋しがったのです。

 

オババは、ふと考えます。

子どもにとって、実のお母さんは恋しいだろう。

でも、実のお父さんとは離婚していて、実のお父さんは別の女性と結婚している。

実のお母さんも実のお父さんと違う人と結婚している。

お母さんに会いに行くと、その男性がにこやかに迎えてくれる。

僕は、彼が嫌いではない。だけど、僕のお父さんではない。

僕にとっては、実の母と父は、

今は一緒に暮らしていない、あの人とあの人なのだ。

どうして、彼らは一緒に暮らしていないのだろう。

僕の両親はどうしてうまく生活出来なかったの?

 

子どもにとってはとてもやるせない事実でしょう。

母を愛している。父のことだって愛している。

だけど、今はそれぞれ違う人と結婚している。

僕は、どうしたらいいの?僕は、自分を愛してくれる人が、

愛し合っていないなんて。

どうしたらいいの?

僕は、愛されていないの?

僕は、くじけそうになります。

両親が愛し合っていないなんて。

僕は自分の存在価値を認められません。

だって、僕は愛すべき存在ではないからです、両親にとって。

二人のかつての愛のもえかす…。

ああ、やがて火が消える。

僕は自分の命が消える事を常に感じているのです。

コメント
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