フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

とある先輩のお話

2018-10-15 21:57:35 | 美しく生きるという事

オババは会社で働いています。

その会社にはいろんな人がいます。中でもベテランと言われる年齢の女性たち、先輩のことを、

オババは尊敬しています。

今日はその先輩との会話をここに書き出してみます。

 

オババ『この一年、形のないものを作り上げていく中で大変な思いをしてきただろうと思うんですけど、

私から見ると、上の人たちからいろいろ言われて、それをきちんと受け止めて受け入れていましたよね。

反発したりムカついて言うこと聞かないとか、そういうことがなかったじゃないですか。

そこがすごいな、と感じたんですよ』

先輩『そりゃあね、こちらが能力不足で勉強することばかりだったから、事あるごとに頭を下げて、

ブチブチ言われてもはいはいと聞いてきた。腹の立つことだってあったわよ。自分が出来なくて

悔しいのと、自分のやったことに文句言われる、ってことが耐えがたかったからね』

オババ『先輩くらいの年齢の人に、私からこうしてください、ああした方がいいですよ、と言うことは、

ムカつきませんでしたか?』

先輩『年下に言われて!ムカつく、けれど、知らないことを教えてくれるのだから、

そこは切り替えて、ありがたいな、教えてくれてありがたいな、と思うようにしていました』

オババ『先輩くらいの年齢だと、なめてもらっちゃ困るのよ、と言われそうです』

先輩『私だってこの歳で、いろんな経験あるから、あなたよりも出来ることは多いかもしれない。

ベテランと呼ばれる人たちは、自分のこれまでの経験に自信があるから、『私はこうやって来たんです』

と言いがちよね。そして他人の意見を聞き入れようとしない。

でも私にはそういう自信がない。だから若い人たちや先輩たちの言うことをよく聞いた。

それから大切なのは、私はわき役と言うことよ。

会社の社長が主役。彼らを盛り上げるために私がいるのよ。舞台に立っているようなものよ。

主役のためにわき役が一生懸命働くのは当然でしょ?

私自身には家庭がある。その中で私は主役をやらせてもらってきた。

私には私と言うものを存分に生かせる場所があるの。

それゆえ、会社ではわき役に徹底出来るのよ。わき役であっても私はプライドを失わずに済むのよ』

オババ『まだ私にはわからない部分も多いのですが、先輩は謙虚だな、と言う気がします』

先輩『そんなね、自分は伊達に歳とっているんじゃありませんよ!馬鹿にするんじゃない、と声を荒げる人がいますが、

そんなに威張ったってなんになるのよ、と思いますね。それじゃ何にも見えないでしょ?って思う!』

オババ『そんな人ばかりですよ~』

先輩『誰もが、わきまえる、と言う言葉とその内容を実行出来たら世の中捨てたもんじゃないかもね  』

 

コメント (1)
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