お盆に帰ってきた先祖の霊お見送り 三浦の
三戸海岸で「三戸のオショロ流し」
8/20(火) カナロコ
沖に向けてオショロ船を
引く子どもたち=18日、
三浦市・三戸海岸
国指定重要無形民俗文化財の「三戸の
オショロ(お精霊)流し」が18日朝、
神奈川県三浦市初声町三戸の三戸海岸
で行われた。華やかに飾られたわら船
を子どもたちが沖まで引き、お盆に帰
ってきた先祖の霊を送り出した。
早朝から住民の手で全長約4メートル
のオショロ船が完成。竹枠の中にわら
を敷き詰め、ちょうちんや5色の旗、
花飾りなどで色鮮やかに飾った。船首
には仏壇に供えた「お精霊様」の筒を
取り付けた。
午前8時ごろ、「セイトッコ」と呼ば
れる地元の小中学生9人が沖に向かっ
て船を引いた。海岸で見守る地元住民
ら約150人は華やかな船が遠ざかっ
て小さくなるのを静かに見つめていた。
セイトッコ役は中学生までが務める。
今年が最後の同市立初声中学校3年の
生徒(14)は「他にはない大切な行
事に関われて良かった。コロナ禍で
一時中止になったのが残念だった」と
名残惜しそうだった。
毎年8月16日に開催されるが、今年
は台風7号の影響で順延していた。
わら船は環境保護のため回収している。
中国人、ベトナムら延べ1万8千人を
違法に派遣か 容疑で川崎の男を再逮捕
8/19(月) カナロコ
神奈川県警本部
(資料写真)
労働者派遣法で禁止されている建設現場
への派遣業務を行ったとして、神奈川、
石川両県警の合同捜査本部は19日、
同法違反(適用除外業務派遣)の疑い
で、川崎市川崎区日進町、建設会社
「吉越」役員の男(39)を再逮捕した。
神奈川県警によると、同社は交流サイト
(SNS)で中国人やベトナム人を募っ
て雇用し、2023年以降、24都府県
の113の現場に延べ約1万8200人
を派遣していた。多くが不法就労者だった。
再逮捕容疑は、今年2月1日から6月3日
までの間、中国籍の男(50)=入管難民
法違反容疑で逮捕=を、建設作業員として
静岡県沼津市内の現場に計97回派遣した、
としている。
県警国際捜査課によると、役員の男は
「今は何も話したくありません」と供述、
容疑を否認している。
夜の植物園楽しんで
フラセンが開園延長
タウンニュ-ス
夜に甘い香りを漂わせる
イランイラン
日比谷花壇大船フラワーセンター(鎌倉市
岡本1018)で25日(日)まで開園時間
が延長され、夜のイベントが複数開催され
る。
平日の16日(金)と19日(月)から23日
(金)までは、午後6時30分まで。土日の
17日(土)・18日(日)・24日(土)・25
日(日)は、8時30分まで。最終入園は、
各日45分前まで。
園内では、夜に甘い香りを漂わせるイラン
イランなど、夜間ならではの植物の姿が楽
しめる。グリーンハウスでは、ワードラリ
ーも行われる。
カフェでは、鎌倉ビールや鎌倉野菜、おつ
まみが販売されるほか、酒の原料となる植
物のミニ展示も実施(閉園15分前まで)。
また、本館2階では、プチ縁日としてヨー
ヨーつりやひもくじ、ワークショップなど
も実施(閉園まで)される。
入園料は、20歳以上400円、高校生と
65歳以上150円、中学生以下無料。開
園は午前9時。午後5時以降は通行でき
ない区間あり。
問い合わせは同センター【電話】
0467・46・2188
魅力は美味しさ以外にも
シラス、世界初展示の裏側
タウンニュ-ス
「来場客が生きたシラスを見て
興味を持ってくれるのがやりがい」
とほほ笑む大下さん
前回は、現館長の崎山直夫さんによる証言
をもとに、新江ノ島水族館の礎を築いた名
誉館長である故・堀由紀子さんの功績につ
いて触れた。一方で、他の施設とは全く異
なる形でのユニークな展示で話題をさらっ
た同館。2回目にスポットを当てたのは、
江の島の特産品であり、10年前に世界で初
めて生体展示を行った「シラス」について。
展示作業に尽力した前任者から重責を引き
継ぎ、現在飼育を担当している大下勲さん
に取材。その舞台裏に迫った。
「『シラス』という名の魚はいないんで
すよ」。こう口火を切った大下さん。
一般的にシラスという言葉は、カタクチ
イワシやマイワシの稚仔魚(ちしぎょ)
のことを指す。
2013年、同館では地元に根差した展示
を行おうと、特産品であるシラス(カタク
チイワシ)の飼育を検討。しかし、その道
のりは平たんではなかった。
シラスは元々砂地に生息しており、漁獲
や輸送のダメージで衰弱してしまうため、
展示に漕ぎ着けるのは困難だった。長期
展示の実現には館内でカタクチイワシを
育て、そこで卵からシラスを孵(かえ)
し、成魚になるまで飼育する循環づくり
が必要となる。世界で初めてカタクチイ
ワシの繁殖と大量育成に成功した水産総
合研究センターの協力を得て、水族館で
の繁殖と育成の研究に取り組んだ。
特に苦労したのは、孵化した後のシラス
飼育だった。通常、魚の飼育では水槽に
酸素を送るエアレーションやろ過装置を
設置して水の循環を行うが、シラスにと
っては些細な刺激が命取りになる。研究
過程では、ろ過装置によって槽内のシラ
スが全滅してしまったことも。そこで
「掃除より生存」という方針を立てた。
空気を可能な限り絞り、ろ過装置の使用
を取りやめた分、水槽は汚れてしまった
ものの、シラスの生存率は上がった。
試行錯誤の末、14年にシラスの展示を
スタートした。水族館での生きたシラ
スのお披露目は、狙い通り大盛況だっ
た。以降、繁殖と育成を続け、今飼育
しているシラスは11代目にもなる。
シラスの魅力について大下さんは「奥深
さ」だと語る。「食物連鎖の中で数多く
の生き物の生態系を支えているという側
面がありつつ、群れを成して鱗を光らせ
ながら泳ぐ姿はとてもきれい」。シラス
の魅力に触れた来場客の様子を見て、
満足そうに笑みを浮かべた。
神奈川フィル公演 20組40人に 読者プレゼント
世界の巨匠、三島由紀夫を振る
9月28日(土) 横浜みなとみらいホール
タウンニュ-ス
指揮/デニス・ラッセル・
デイヴィス
神奈川フィルハーモニー管弦楽団が9月
28日(土)、横浜みなとみらいホールで
定期演奏会を開催。午後2時開演。
今回の演目は、ドヴォルジャークの交響
曲第7番二短調や映画「Mishima」
より現代音楽の巨匠フィリップ・グラス
作曲”M”Concertoほかを予定。
同曲は日本初演。
指揮はグラスの作品で多数コンビを組む
巨匠デニス・ラッセル・デイヴィス、同
じく、ピアノに滑川真希を迎える。S席
7000円、A席5000円、B席35
00円。チケットの申込みは神奈川フィ
ル・チケットサービス【電話】045・
226・5107。
この公演に読者20組40人をご招待。希望
者はハガキに氏名・〒・住所・電話番号
を明記の上、〒231―0023横浜市
中区山下町46番地第1上野ビル1階・
神奈川フィル事務局「タウンニュース係」
まで。9月6日(金)必着。当選は発送
にて。
石川小・種田さん
ウクレレで世界一
ハワイで100人の頂点に
タウンニュ-ス
気持ち良さそうにウクレレを
奏でる種田さん
ウクレレ奏者による国際大会「INTER
NATIONAL UKULELE CON
TEST」の授賞式が先月26日に行われ、
石川小学校4年の種田宗祐さんが世界一
の栄冠を手にした。
コンテストには、世界中から年齢を問わ
ず約100人のウクレレ奏者がエントリー。
演奏動画の審査で選ばれた上位5人は、
ハワイ・オアフ島で行われるフェスティ
バルに出演できる。
種田さんは「大会MVP」「ソロボーカ
ル部門1位」「グランドチャンピオン」
をトリプル受賞。動画は鵠沼海岸で種田
さんの母親が撮影した。『レッペウラウ
ラ』という、真っ赤なとさかを持った
ニワトリを追うカウボーイを歌った曲目
を披露した。
曲を選んだ理由は、通っている教室の
先生が演奏する姿を見て「かっこいい」
と感じたためだ。全編ハワイ語の歌詞
だが、ノートに書き写して意味を調べ
るなど、情景を上手く伝えるために研
究した。さらに先生から、羽根をばた
つかせるニワトリを表現する弦の鳴ら
し方を伝授され、本番でも実現できる
よう練習を重ねた。
審査員は「感動した」と種田さんの
パフォーマンスを称賛。「1位にな
れてうれしかった」。結果発表の翌日
にメインステージで演奏した時、改め
て世界一の実感が芽生えた。初めて訪
れるハワイで、大勢の前で慣れない言
語を操る体験にはじめは緊張したもの
の、観客から歓声が上がると「とても
うまくいった」と満足感を味わった。
5歳からクラシックギターを習い始め、
6歳でウクレレを弾き始めた種田さん。
「小さいのでどこにでも持っていける
し、ハワイアンもポップスも弾ける」
という特徴に魅力を感じ、すぐにのめ
り込んだ。現在は月1回のレッスンの
ほか、動画での添削、朝練習や放課後
に約2時間の練習を続けている。「上達
するコツは毎日ウクレレを持つこと。
どんなに忙しくても1日に5分は触れる
ことを心がけている」。最近では、発表
会や父が運営するSNSに動画を投稿す
るなど、活動の場を広げている。
藤沢市内野生鳥獣
相談件数が過去最多
外来生物の被害多数
タウンニュ-ス
民家の屋根に登るアライグマ
(上から時計回りに)、タイワンリス、
ハクビシン(すべて市提供)
人間の都合で外国から持ち込まれ、野に
放たれて繁殖を続ける外来生物たち。
藤沢市内でも関係機関に被害相談が多数
寄せられている。市環境保全課では、そ
れらを中心とした野生鳥獣の相談件数が
昨年度、過去最多となった。生態系や市
民生活、農林水産業への悪影響が懸念さ
れており、市は「発見したらすぐに相談
を」と呼び掛けている。
可愛らしい見た目のアライグマやタイワ
ンリス、ハクビシンといった野生動物――。
これらは元来、日本に生息していなかっ
た外来生物だ。藤沢市内では、生活被害
や農業被害などの相談が相次いでいる。
野生鳥獣対策を行う市環境保全課に寄せ
られる生活被害などにまつわる相談件数
は、直近5年間で約1・7倍増え、20
23年度には1156件で過去最多とな
った。そのうち、アライグマ・タイワン
リス・ハクビシンは約半数を占める。
同課によると、特に外来生物が民家の
屋根裏へ侵入するほか、糞害や巣を作
ってしまうケースが多いという。
被害の実例として、住民が寝静まった
後に夜行性の外来生物が走り回る音や
幼体の泣き声などの騒音被害が挙げら
れる。また、尿が天井から染み出した
り、縄張りを示すために一カ所に糞を
集めたりすることによる悪臭も問題に
なっている。
そのほか、繁殖期になると狂暴化し、
昼間に人間に襲い掛かることもあると
いう。同課は「アライグマなどは力が
強く、爪も鋭利なので、襲われると危
険。捕獲用のネットも破られてしまう」
と説明する。
さらに近年では、主に市南部地域で
タイワンリスの相談件数も次第に増え
つつあり、庭木の果樹を食べられてし
まうなどの相談が多いという。
相談件数の増加要因として、市民の意識
の高まりや繁殖が止まらないことなどが
考えられる。同課では対策の一環として、
捕獲檻の貸し出しや専門業者を紹介。市
ホームページには自衛策も記載されてい
るが、「被害に遭われた方は、ぜひご相
談いただければ」としている。
タニシで農業被害も
外来生物による農業被害では、稲を食い
荒らすジャンボタニシの被害も問題とな
っている。JAさがみ(西山國正組合長)
によると、市内有数の水田地帯である
「たて城・稲荷地区」でも、ジャンボタ
ニシの脅威にさらされているという。
地元高校生らと6月に駆除した際には、
50リットルの袋で5袋分が捕獲された。
同組合は「他市では地域ぐるみでの対策
により根絶まで至った例もある。今後も
対策を続けていく」としている。
水中に潜むジャンボタニシ
(JAさがみ提供)