「大文字焼」へ準備着々
箱根で働く有志らが協力
タウンニュ-ス
「大」の左払いの部分を
草刈りした
箱根強羅観光協会の呼び掛けで集ま
った有志27人が8月3日、宮城野の明星
ヶ岳に登り、8月16日(水)に行われる
観光行事「箱根大文字焼」の準備を行っ
た。同観光行事は、宮城野青年会が準備
から点火までの実働を担うが、会員減少
のため一昨年からは有志が準備に関わっ
ている。県外や国外からの働き手が多い
箱根では、彼らが地元行事を知り関わり
を持つきっかけにもなっている。
この日は、「大」の字の左払いの部分の
草刈りを行った。作業の分担や協力など
を通して、出身地や職場の垣根を越えた
コミュニケーションが生まれていた。
新卒でホテルに入社したベトナム出身の
アンさん(23)は「引っ越してきた時は
寂しかったが今は大丈夫。初めて(明星
ヶ岳に)登って、この体験をお客様にも
話すことができる」と笑顔で話した。
今年で102年目を迎える箱根大文字焼。
当日は一画が約108m、二画が約162
m、三画が約81mの巨大な「大」の字を松
明の炎で山腹に描く。同観光協会は「休日
は青年会が、平日は有志が集まり、みんな
で準備をしてきた。いい祭りになれば」と
話している。
当日は強羅駅前で多数のイベントを開催。
宮城野子供ばやし(午後2時)、箱根中学
校吹奏楽部の演奏(2時45分)、湯立獅子
舞(3時)、先祖供養・大法要(3時30分)、
強羅音頭盆おどり(4時〜7時)。大文字
焼点火と花火大会は7時30分から。荒天の
場合は8月20日(日)に延期。
荒れた雑木林、3年かけて「世界一の
産地」に 小田原産ワイン商品化へ
ブドウ収穫
8/15(火) カナロコ
ワイン用品種の「メイヴ」の収穫を
手伝う市民ボランティア
=小田原市石橋
神奈川県小田原市内の耕作放棄地を
再生してワイン用ブドウを生産する
プロジェクトが3年を迎え、ボラン
ティア約50人が市内の畑でワイン
用品種「メイヴ」の収穫に汗を流した。
荒れ果てた雑木林を開墾し植えたメイ
ヴは千本以上を数え、今年はワインの
販売も目指す。試行錯誤を重ねて来た
市民は「これだけのメイヴの畑は世界
でここだけ。小田原産ワインをブラン
ド化したい」と夢を広げている。
【写真】昨年、試験的に醸造した
メイヴのワイン
相模湾を望む丘陵地。初めて本格的な収穫
シーズンを迎えた畑には、3年かけて育て
たブドウの房が小さな実を付けていた。6
日に集まった約50人は枝切り用のはさみ
を手に、1時間ほどかけて約250キロを
摘み取った。
プロジェクトが始まるきっかけは、前市長
の加藤憲一さんやFMおだわらの鈴木伸幸
社長の呼びかけだった。耕作放棄地の再生
に加え、「死ぬまでに自分でお酒を造って
みたかった」という鈴木社長の夢に賛同し
たボランティアが集結し、30年以上放置
されてきた土地を2020年に開墾して
ブドウ畑を整備した。
メイヴは19年に藤沢市内の農園で発見さ
れたワイン用品種。プロジェクトでは今年
3月に畑を拡充して300本の苗木を植え、
現在は1・3ヘクタールに1300本の
メイヴを育てている。加藤さんは「世界一
の産地」と胸を張る。
目にも涼、踊る噴水
小田原フラワーガーデン
タウンニュ-ス
目にも涼しい噴水
一年を通して花や緑を楽しむことができ
る小田原フラワーガーデン(小田原市
久野3798の5)。現在、バラ園前の
アルカディア広場には、夏限定の踊る噴
水が登場し、猛暑日続出の中で、来場者
らに「涼」を届けている。
広場に設置されている42個のマスからリズ
ミカルに水が噴き出す仕組み。一番高いと
ころで高さは2m近くになり、水着姿で噴
水を浴びるように歩き回る子どもたちの姿
も見られる。
期間は8月27日(日)まで(休園日は除く)。
無料。時間は午前10時から正午、午後1時
から3時。悪天候時は中止。遊ぶ際は、水
着もしくは水遊び用のパンツを着用。紙お
むつ着用者、ペットは不可。
問い合わせは、小田原フラワーガーデン
【電話】0465・34・2814。
夏夜の大輪、25万人が歓声
4年ぶり酒匂川花火大会
タウンニュ-ス
小田原の夏の風物詩が返ってきた。コロナ
禍により4年ぶりとなった「第34回小田原
酒匂川花火大会」が8月5日、酒匂川スポ
ーツ広場で開催され過去最高の25万人が来
場した(主催者発表)。会場周辺は夕方か
ら、家族連れや浴衣姿の人が大勢詰めかけ
た。
開幕セレモニーで主催者の小田原市観光協
会・外郎藤右衛門会長は、「4年間本当に
お待たせしました。多くの関係者様の
『小田原の夜を明るくしたい』、ご来場の
皆様の『花火を楽しみたい』という気持ち
が合わさって絶好の花火日和になりました。
ぜひお楽しみください」とあいさつした。
カウントダウンで打ち上げスタート。音楽
や炎などの演出に合わせて大輪の花火が夜
空に広がると、観客から歓声や拍手が上が
った=写真。母と来場した40代の女性
(市内在住)は「久しぶりの花火大会で
うれしい。観覧席で見るのは初めてで音
も花火も迫力があります」と笑顔で話した。
100周年祝う夏の宴
ミクニが納涼祭を再開
タウンニュ-ス
多くの人で賑わう会場
小田原市久野の(株)ミクニ小田原事業
所で8月4日「2023年度 納涼祭」が
開かれ、多くの人出で賑わった。
今回はコロナ下での中断からの再開と合わ
せ、同社の創立100周年を祝う開催。
当日は守屋輝彦市長や同社の生田久貴
代表取締役社長が副会頭を務める小田原
箱根商工会議所の関係者、地域住民らが
来場し、久しぶりの夏祭りを楽しんだ。
特設ステージで挨拶した生田社長は
「小田原事業所は来年、設立から80年を
迎えるが、企業として飛躍できたのはこ
の場所があったから。私たちの大切な拠
点である小田原事業所は、これからも地
域とともに発展していきたい」と語った。
挨拶する生田社長
美しく切り取られた日常
Sato-Cさん写真展
タウンニュ-ス
普遍的な風景や今は見ることのでき
ない景色などが展示されている
小田原市中里のダイナシティウエスト4階、
ギャラリーNEW新九郎で8月21日(月)
まで、市内在住の写真家・Sato-Cさん
(40)の写真展「My Sweet Days」
が開催されている。時間は午前10時から午後
6時(最終日4時)まで。火曜休廊。
都内や地元小田原のライブハウスに20年以上
通い詰め、現場の雰囲気を撮影してきた
Sato-Cさん。期間中はもう1つの側面
でもある、小田原市内の懐かしさ溢れる景色
の作品が20点以上展示されている。会場では
同名タイトルの1st写真集(B6判60P)
も販売されている。
作品展の詳細など問い合わせは
NEW新九郎【電話】0465・20・
5664。
入館者800万人に到達
県立生命の星・地球博物館
タウンニュ-ス
田中館長から記念品を贈ら
れた児童
県立生命の星・地球博物館(小田原市入生田、
田中徳久館長)の入館者が7月26日に800
万人を超えた。
800万人目の入館者となったのは、埼玉
県三郷市立彦成小学校の児童たち。田中館長
から記念品が贈られると「とても驚きました。
800万人目になれてうれしい」などと話し
た。田中館長は「開館以来、館員が一つにな
って集める、調べる、伝えるの3つの基本的
活動を進めてきた。これからも貴重な資料を
しっかりと未来へ引き継いで参ります」と話
している。
同館は1995年3月に、地球及び生命の営
みに関する資料の収集、調査研究、情報提供
等を行い、県民の学習活動を支援することを
目的に設置された。収蔵資料は114万点を
超え、これらをもとにした活動の成果を特別
展や企画展などで紹介している。
夏休み期間中は毎日開館。現在は特別展とし
て「かながわご当地菌類展」を開催中。神奈
川県やその周辺から新種発表された菌類のほ
か、絶滅のおそれのある菌類、なじみ深いき
のこなどについて紹介している。詳細は
HPhttps://nh.kanagawa-museum.jp/
ウクライナ避難者の2人
祖国のバレエ公演鑑賞
かながわ西観光CVが招待
タウンニュ-ス
招待されたヤロシェンコさん
(右)とプリホチコさん
ロシアの軍事侵攻によりウクライナから
避難してきた2人が、8月2日に南足柄
市文化会館で行われた「ウクライナ国立
バレエ」の公演に招待され、祖国の舞台
芸術を楽しんだ。
チケットを購入し2人を招待したのは、
県西の地域連携DMO(一社)かながわ
西観光コンベンション・ビューロー(CV)。
同CVのメンバーでもある同文化会館スタ
ッフが会合でバレエ公演の情報を共有した
ところ、「県西地域に避難している人がい
るなら招待しよう」という声が上がった。
同じくメンバーの県が情報収集し、自治体
を通じて招待の意向を伝えると、4人から
希望する旨の回答があった。
当日は、体調不良のため真鶴町在住の2人
が欠席となったが、小田原市在住のプリホ
チコ・ダリヤさん(26)とヤロシェンコ・
ダリヤさん(31)が小田原駅から大雄山線
に乗って来場。同路線を運行する伊豆箱根
鉄道は、往復の切符と大雄山線オリジナル
グッズを2人に進呈した。
公演を前に、もともと歌劇やバレエが好き
というヤロシェンコさんは「懐かしい感じ
がする」、プリホチコさんは「バレエはも
ちろん、ウクライナ人を見られるのがうれ
しい」と笑顔で話した。同CVの古川達高
代表理事は「ウクライナは大変な状況です
が、ひと時でも故郷を感じていただければ。
今後も県西の仲間として、できることは応援
させていただきたい」と話した。
星ヶ山内田昭光さん
「白糸川のせせらぎ聞いて」
川床風テラスを自作
タウンニュ-ス
テラスを紹介する
内田さん
小田原市根府川で「離れのやど 星ヶ山」
を経営する内田昭光さん(81)が8月1日、
ホテル敷地内の散策路に流れる白糸川にか
かる「せせらぎテラス」を自作した。
「作れるものは何でも手作りで」と、内田
さんは2010年には、115年ほど前に
静岡県の熱海と小田原を結んだ「豆相人車
鉄道」の車両を再現するなど大工仕事を得
意としている。
かねてより、「散策路は、アジサイやホタ
ルも観賞できるこだわって作ってきた場所。
白糸川のせせらぎをリラックスして聞ける
場があれば」と考えていたところ、ふと川
床風のテラスを思いついた。
今年7月からコツコツ作業を進め、約1カ
月かけて作り上げたという。8畳ほどの
テラスにはテーブルとパラソル、チェアを
用意。チェアを収納するボックスなども手
作りした。緑の木陰とせせらぎ効果で、夏
の暑さも和らぎ、宿泊客やカフェの利用客
からも好評だという。
内田さんは「テラスでのお茶会なども開い
ていきたいと考えている。根府川の自然を
楽しんでもらう場所になれば」と話してい
る。