最近、介護施設に出かけて仕事をする機会が増えてきた。
施設に行って女性の介護職員と接している時には、ごくビジネスライクに仕事の話を淡々と進めるだけだが、男性の介護職員と話をしていると、一種独特の思いがする。それが何に起因するのかと考えてみると、彼らから醸し出される「やさしさ」と「穏やかさ」のように思われる。
そういう彼らと接していると、今テレビのCMで大流行している金子みすずの詩のとおり、「やさしさ」に会うとこちらもやさしくなるし、「「穏やかさ」に会うとこちらも穏やかになってくる。
彼らが少しもイライラせず、常にニコニコしながら、お年寄りの手をとって牛歩のような歩みに歩調をあわせているのを見ていると、ふと全く場違いの事だが・・・思い出したことがある。
最近、運動会で皆が手を携えて一緒にゴールするというのを聞いている。運動の得意な子・算数の得意な子・国語の得意な子などそれぞれがあるのだから、個性を互いに認識するうえでも一緒にゴールするなどもっての外だと思っているが・・・
介護職員とお年寄りの歩みを見ていると、「一緒にゴールするのもたまにはありかなあ」と・・・・