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民平的幸せ体感記3【40代編】

かつて世界一周一人旅をした「みんぺ~」のユルくてどうでもいいブログ。ちょっとハッピーな気持ちになれるとかなれないとか。

みんぺー、家を建てる〜親父の眼差し〜

2019年10月02日 | 建て替え
空高く伸びたクレーン車は、次々と木材を高所に運び上げていく。自分の人生にクレーン車が登場するなんて思いもしなかった。

眼の前で形になっていくその経過、そしてそれが自分の家なんだと思うと、とにかく心躍る。

さて、連日、ボクは現場に足を運び、その進捗状況を見守った。

何日か前、ボクがSNSにアップした基礎工事の写真に母がコメントしてくれた。

昨年亡くなった父も、実家を新築する時、同じ様に連日足を運んでいたんだよ。

やっぱり親子だね、と。

また一つ、ボクの知らない親父に出会えた気がする。

8月17日、地鎮祭
施主挨拶では、ボクの、そして家族の「期待」を伝えた。

そらネェには、「期待」を込めた手紙を読み上げてもらった。

期待されればされる程、当たり前のコトを当たり前に積み重ね、結果的に期待に応えられる。

それがプロだと思っているし、ボクらの期待に応えられる会社だと信じているからこそ、だ。

形だけの地鎮祭ではなく、想いがこもった我が家らしい儀式になった気がする。
あの日から一ヶ月ちょっと
小石混じりの更地は
少しずつ家が建つ準備を始め
丁寧な基礎が仕上がり
ここに家が建つんだと思わせてくれ
無機質だった土台に木材が運び込まれ
家として組まれる、その日を待った。
木材が家になる前日、足場が組まれた。

いよいよ、始まる。

今日、クレーン車登場!
複雑に加工された木材が手慣れた大工さんたちに組み立てられ
木材は「家」となっていった。
二人の背中を眺めていると、親父の眼差しと重なる気がしてくる。
完成はまだしばらく先だし、長いローン返済生活が始まる訳だけど、それでも家を建てると決めて本当に良かった。

二人の期待に満ち溢れた幸せそうな表情、そして背中を見ていて、そう確信した。

30年前、息子四人を見て、親父もそんな風に思ったのだろうか。

どんな想いで家を建てようと思ったのか、そう言えば聞いたコトがなかった。

なぁ親父、ボクも親父みたいな家を建てます。

親父みたいな大きな家は無理だけど…

親父みたいに、家族をハッピーに出来る家。

家族の大切な友人、そして親戚たちが気軽に立ち寄れ、皆を笑顔にする家。

そんな家の完成まで、一緒に見守っていて下さい。

あっ、その昔、友達と酔っ払って屋根裏部屋で起こしたボヤ騒ぎ、今でこそ心の底から反省します…(*_*;

あれは確か新築後、3年ほど経った冬だったはず…うーん、恐ろしい(゜o゜;

コキータくん、そらネェ、電気ストーブの上に布団をかけちゃダメだからね!

みんぺー、家を建てる〜え?火事!?〜

2019年09月16日 | 建て替え
建て替え工事は順調に進んでいる。来月の上棟式までは、特にボクの出番はない。

まぁ順調に越したコトはない。

建て替え工事中に、予期せぬ出来事が起きるなんて…ネタになるとかそういうコトじゃなくて、不要だ。

本当に。

という訳で、特別、ブログのネタになるコトも起きずに建て替え工事が進んでいくものだと思っていた。

うん、それで良い。

みんぺーが何かしようとすると、何か起きるんじゃないか?

これまでそうだった。

ボクはトラブルメーカーとしての天性の才能がある…らしい。

いや、家の建て替えについて言えば、申し訳ないけれど、そんな期待に応えるつもりはこれっぽっちもない。

ゴメンナサイ。

ところで、我が家の大量の荷物は、現在の仮住まい先の他、二箇所を借りてそこに置かせてもらっている。

その一つ、知人Mさんの親が、かつて工場として使っていた建物だ。広くていくらでも荷物が置けるので、良くも悪くもとりあえずそこにひとまず運び込んだのである。大型の家具や移設して使う予定のシステムキッチン一式も置かせてもらっている。

もう少し涼しくなったら、そこの荷物整理もしないとな、と思っていた。

さて、信頼出来る建築会社に出会えたボクは何の心配もせず、この三連休は親父の一周忌イベントもあり、青森県に帰省していた。

最終日の本日、飯田のとある知人から嫁さんに連絡が入った。

倉庫借りてた辺りで火事みたいだけど大丈夫???

例の沢山の荷物を置いてある倉庫の近所が、今まさに燃えているらしい。

えっ(゚Д゚)

大丈夫か?って聞かれても…。

まさかボクたちの倉庫に置いた荷物が何かの理由で着火!?

いやいや、そんなコトはないだろう。

倉庫の周りも住宅ではないから火なんて起きない…はず。

まさか…ね^_^;

とりあえず倉庫を借りている知人Mさんに連絡してみた所…

…借りている倉庫の隣が燃えていて近づけない状況らしい!

えっ(゚Д゚)

青森にいるボクにはもはや何も出来ない。

いや、飯田にいたって同じだ。

色々心配を始める嫁さんを横目に、ボクは考えるのを止め、楽観モードに切り替えた。

大丈夫に決まっている。

てか、この状況で出来るコトは何もない。

どうしようも出来ない。

スーパー無力なのである。

…30分後、Mさんから連絡が入った。

風向きが功を奏して、火はもちろん、煙も消火の水の被害もない、と。

ホッ(゜-゜)

青森から飯田に戻ってネットで調べるとテレビニュースでも流れていた大火事だったらしい((+_+))((+_+))

ニュースはこちら(ニュース映像あり)
となりの作業場で出火し、一時間半も燃えていたらしい。軽症だけど負傷した方もいたらしい。現場の本当に真横が、倉庫として借りていた建物!!!

あれが燃えていたら…あれもこれも…と考えると怖くなる。

えーっと、ひとまず皆さん!火の用心!!!

そして…これ以上の予期せぬ出来事は起きませんからっ!!!

みんぺー、家を建てる〜沢山の決心の末に

2019年08月03日 | 建て替え
14年くらい前、土地付き中古住宅を買った。家屋としての価値はなく、土地代だけの価格で。

とは言え、故郷ではない街に、20代後半のボクが17年ローンを組んで家を買うってのは一大決心である。

民間福祉職のボクが貰う給料は、安定こそしてるけど決して高くない。

義父の協力もあってリフォームした家はずっと住むつもりだった。

一生ローンに縛られる様な人生はイヤだ。

ほぼ同い年の家を直しながら大切に長く住めば良い。

そもそもボクはこの街にずっと住むのか?

この仕事は、この職場は一生をかけるだけの価値があるのか?

分からない。

ひとまず17年はこの地で頑張ろう。

そんな風に思っていたし、そんな人生プランだった。

だがしかし!

思い描いた様にいかないのが人生である。
川沿いに建つこの家には足が沢山あるヤツが現れた。

ある夜には、天井からコキータくんの坊主頭に落下して刺す、という事件も起きた。

古い、狭い、暑い、寒い家に対して増していく家族のストレス、不満。

周りが新築していくコトへの羨望。

そんなストレスや羨望が溜まり、溢れ始めたのである。

仕方ないでしょ!

家が狭いんだから!

色々な言い合いの最後にはそんなセリフが飛び交う様になった。

家問題が家族のストレス要因になっていたのである。

いつ家建てるの?

○○さんち家建てるんだって。

○○さんちオシャレでステキだった。

聞き流していた家トークや家質問に応えざるを得なくなった。

むむむー。

イマイチ気が乗らないまま、建て替えに向けて行動するコトに。

そんなテンションの時に、とりあえず話を聞いてみようと思って、一人で入ってみたのが、とある近所の工務店。

元コンビニのその建物に、まさにコンビニに入るような軽い感覚で足を踏み入れた。

そこで迎えてくれたのは、ボクより少し歳上の社長Sさんと感じの良いスタッフさんたち。

簡単に契約しちゃう手軽な客ではありませんよー

そんなオーラを必死に醸し出そうとしながらその場を後にした数日後…

彼らは、ボクの心境や状況を理解した上で、ワクワクするような設計を提案してくれた。

こんな家に住んでみたい。

ボクの中の「家建てたい」スイッチが押され始めたのである。

伝えたいこと、聞きたいこと、してもらいたいこと、家造りとは関係ないこと…とにかく何でも話した。

Sさん達に家を建ててもらいたい。

そう素直に思えた。

設計の正式契約を結ぶ前、ボクは聞いた。

ボクの家を建てたいですか?

こだわり強くちょっと変わったタイプのボクを満足させる家を作りたいかどうか確認したのである。

そりゃ「建てたくない」とは言わないだろうけど、ボクの言いたいコトを理解した上でSさんは「ハイ」と笑顔で答えてくれた。

Sさんが率いるこの工務店を信頼し、ボクの人生をかけようと決めた。

仕事や職場については何年か前に覚悟を決めていた。

今の職場をベースに、傷ついた子ども達のために尽力しよう。

この街で生きよう。

ボクを、ボクの活動を支えてくれている家族を大切にしよう。

天国に旅立った親父の影響もある。

生まれ育った街ではなくて故郷から遠く離れた街で、家を建て、地域や家族に幸せを届けた。

その地で沢山の人に愛された親父。

そんな親父の影響…というか最後の後押となり…

沢山の決心の末、ボクは契約書にサインした。

それから半年程経ち、ほぼ同い歳の家とお別れする日を迎えるコトに。家族のストレス要因となっていた家だけど、子ども二人にとってはまさに生まれ育った家。

そらネェは全ての部屋にメッセージを残した。@物で溢れて狭かった居間
@昔ながらの深い湯船
@冬は寒くカビだらけだった浴室と脱衣場
@左官職人の親戚が塗り直してくれた廊下の壁
@客間から初めてそらネェの自室になった部屋

そんな姉を真似して、コキータくんもトイレの扉にメッセージを…
うんちさせてくれてありがとう@トイレ

(笑)

その後、コキータくんは泣きながらお別れした。そんな二人の姿を見て、ここから失くなるこの家を愛しく思った。それから二週間後…そこにあったボクたちの家は…跡形もなく……失くなった。14年間、ありがとう、さようなら。
つづく…