栂森鉄道管理事務所別室

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レイアウトづくり 地面の着色法について

2022年10月04日 23時43分20秒 | 模型

軽便祭も3年ぶりにリアル開催とあって皆さん気合いが入られたことと思います。私もご多分に漏れずここはひとつドーンと、とか画策しないわけでもなかったのですが、持ち前の計画性のなさからまた本番直前にバタバタ、未完成のものを持ち込む羽目になりました。来年はもう少しちゃんと・・・って毎年言ってますが(^o^;

さて、今回はギミック(らしきもの)も組み込んだレイアウトでしたのでいろいろとご説明することやご質問が多く、おしゃべり好き(職業病でもあるな)としてはたのしい時間を過ごせました。ありがとうございます。

そんな中でやはり多かったのが「地面のこの色はどうやって出すんですか?」というご質問。その場でざっとお答えしたのですが、以前、「とれいん」に記事を書いたときの写真を使ってもう一度ざっとご説明しようと思います。

 

①プラスターの地面が出来上がっているところから始めます。用意するのはアクリル絵具。各種ありますがリキテックスを使っています。薄く溶いても粒子が細かく発色が良いように思いますので。

使用する色ですが、茶系~黄土色系と灰色、岩山があるときはそれに加えて黒を用意します。

今回は ローアンバー、ローシェンナ、バーントアンバー、バーントシェンナ、イエローオーカーあたりを揃えました。一番よく使うのはローアンバーじゃないかと思います。よく解りませんがロー系はくすんだ感じ、バーント系は赤みが増します。それを各色別々にプリンカップくらいの容器に薄ーく溶いておきます。

②溶いた状態はこんなです。

ちょっと濃く溶きすぎました。もう少し薄い方がいいです。新聞紙に塗っても全ての字が完全に読めるくらい。
手前の2色がロー系です。こちらを多用します。右上2つがバーント系、使い過ぎると全体が赤くなりすぎ、火星のオープンセットみたいになってしまうので部分的に何となく混ぜるくらいの使用頻度です。左のグレーは彩度を落としたりするのに結構使います。黄土色は手前2色と混用することが多いです。

③これを塗って着色するわけですが、太めの筆にまずくすんだ色(ローアンバーの場合が多いです)をたっぷりとってビシャッとしみこませるように塗ります。すかさず他の色の容器に同じ筆を突っ込んで今塗ったところの上から重ねます。ビシャビシャの状態にさらにランダムに色を重ねるのがポイントです。わざとムラを作るわけですね。

下地がプラスターの場合、最初に染み込んだ色に左右されるので間違ってもあまり赤みが強い色から始めないように。くすんだ色から始めるのがコツです。また、溶き方が濃すぎると実感味を損ないます。薄く何回か着色する、です。この写真ではまずロー系で始めて少しだけ茶色味が強いものを上から掛けているところ。下に溜まった色がその茶色です。

④下に溜まったのをそのままにしておくとその辺だけやたらと濃い地面になりますので時々ティッシュで吸い取ります。こすると表面が剥がれます。あくまでそっと触れて吸い取るだけです。

⑤塗り終わったところがこれです。ちょっと濃かったかな。

道が灰色なのは、プラスター作業の段階で草木灰を茶漉しで振るって擦り込んであるからです。粒子が細かいため未舗装の道路の感じが出ます。

ここで全体に色目が強いなあと感じたら、タミヤアクリルのバフをものすごく薄く溶いて(かなり隠蔽力があるので)、全体のトーンを統一します。その上でさる巨匠の方から「明るすぎたら同じようにアクリルの黒!」と教わりましたが怖くてまだ試しておりません。

⑥色が乾いたらボンド水を塗ってターフ(KATOの土色ブレンドを使っています)をまばらに撒いて落ち着かせます。この作業で地面の方に「艶消し感」が出ます。

⑦同じように塗った岩です。岩なので灰色と黒を多用。でも黒は単独で塗ると明らかに失敗っぽくなるので他の色を置いたあと重ねることが多いです。

⑧また、建物も「艶消し」感を出しておくと全体が統一されていい感じです。建物の艶消し・埃っぽさ感を出すには、タミヤのウェザリングマスターAセットのライトサンドをこすりつけたり、はたいたりしています。植えた草の色目が鮮やか過ぎるときなど、草にこすりつけて彩度を落とす時もあります。

いかがでしょうか? 大雑把にはこんな感じです。皆様におかれましては、ぜひ小さなセクション等をテストとしてお作りになり、お試しいただけると良いかと思います。ご参考になれば幸いです。


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