栂森鉄道管理事務所別室

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「キリクと魔女」演奏会

2019年04月29日 23時56分46秒 | 模型

久しぶりに書きます。また模型ネタとはほぼ関係ありませんが(^o^;)

バンド「キリクと魔女」の演奏会に行って参りました。

もともとベーシストの近藤佑太さんを存じ上げていた関係で知ったバンドなのですが、良いボーカルとキーボード中心のバンド編成(なのかなと思っていますが)、自然な形で織り込まれる変拍子(5拍子とか7拍子とか。慣れてみると全然「変」ではない)などがツボでした。今回、念願かなってライブに行くことができましたので、感想等をまとめてみたいと思います。

まずは、「バンドはやっぱりボーカル」であるということ。

先に明言しておきたいと思いますが、私は基本的に「演奏至上主義」者です。ひとりひとりが高い技術と音楽性を持ち、そのメンバーが高い次元でアンサンブルを繰り広げる、といったバンドが好きです。それはただ単にテクニカルであればよい、ということではなく、きちんと楽器を演奏して、それをバンドとしてきちんと合わせている、そんなバンドが好きです。そんな前提の上に立って思うことが、やはりバンドはボーカルだということ。

ここ何ヶ月か、めっちゃ忙しいなかでも細々とライブ通いをしてまして、中村嘉穂、CRCK/LCKS、ものんくる、オーニソロジー、アジカン、アナログフィッシュなどの演奏を聴いてきました。そんな中で強く思うのが、「やっぱりバンドの命はボーカルである」ということです。音楽のスタイルはいろいろあるので、その演奏スタイルに合ったボーカル、ということになるんですが、たとえば中村嘉穂さんなんかは物凄い人で、ピアノの前に座ってひとつポンと弾いて一声発しただけで会場全体が中村色に染まってしまう。恐ろしや。また、超多芸多才集団のCRCK/LCKSでもその超絶演奏の上を自由に漂う(しかも超絶難しいピアノパートを弾きながらの)小田さんのボーカル、聴くたびに説得力を増すものんくるの吉田沙良さん、その人柄が垣間見えるオーニソロジー辻村さん。アジカンのごっちはやはり存在感抜群だった、などと振り返ってもやはりボーカルはバンドの命です。

そんな中で、今回のキリクと魔女も、まず悠実さんのボーカルが素晴らしい。美しく耳なじみが良く、それでいて単に流れ来て去っていくだけでなく、きちんと伝えることのできる声、そのような印象でした。いや、幸せ。

で、次に「キリクと魔女はバンドアンサンブルがたいへん良い」ということ。

演奏至上主義者から見ても、キリクと魔女のバンドアンサンブルは強力です。ベースの近藤さんの演奏は「あるべきところにあるべき音がある」演奏、それと組み合う、しっかりとしてかつ空気感を失わないNaotoさんのドラムがまたいいですね。その上に悠実さんの上手なピアノ(NOADエレクトロ3、いい楽器だなあ)が載り、そしてサラリとしていながら要所を締めるY田さんのギター。それに今回のライブではサポートにバイオリンとコーラス、SEが加わってとっても良い音を出していました。これに演出上の必要から朗読者2名(このお二人がまた上手)、VJ(この映像も超重要だった)が加わった豪華編成でした。

キリクと魔女は一つの世界観を軸にしたライブが持ち味で、今回も、ストーリーが朗読される中で楽曲の演奏が進むという形式でした。このような形式はたぶんそう多くないでしょうし、特にこのような世界観を持ってトータルに展開できるのはこのバンドだけだと思います。それが計画倒れにならず、すばらしい成果をあげられた理由が、このバンドアンサンブルの強力さにあると思います。演奏至上主義者(しつこいなあ)としてはですね、欲を言えば、歌と演奏だけで勝負するキリクと魔女のライブも見てみたいなあと思います(もっと乗ってたいw)。そのときはドラムもギターも、もっと多彩なフレーズを期待。ちなみにプログレギターならyesのスティーブ・ハウが好きです。

個人的にツボなのが・・・

近藤さんのベース。キリクと魔女以外ではDC/PRGやオーニソロジーでも聴ける近藤さんのベースプレイは以前から大好きなんですが、今回、シンプルな指弾きからバチバチの変拍子スラップまで盛りだくさんだったエレベの演奏の他にアップライトベースの演奏が良かったです。落ち着いていてしかもちゃんと流れがあって。ご本人曰く「エレベだとつい弾きすぎてしまう」のでこの楽器の選択は良かったと思う由、なるほどと思います。また、単純にfl-bじゃないところも良かったのかも。

曲「鏡の中の美術館」のオルガンの音。CDで聴いていて「おっ」と思わせる癒し系の音色で、パイプオルガンなんですが世のイメージにあるパイプオルガンよりだいぶ素朴でポジティブオルガンっぽい音色。いいですねこの音。小振りなパイプオルガンのフルー管中心の音だなあ、と思ってファンブック記載の内容からたどってみると、日本キリスト教団の杉並教会でライブされてるんですね。ここのオルガンはWEB検索によると6ストップ、ああ、この感じですね。いいなあ。このオルガン欲しい(爆)
ちなみにライブでの音色は音源の関係からかもう少しフルストップ寄りの音色でした。それはそれで今回のライブの雰囲気にも合っていて良かったのですが、もし機会があったらCDのオルガンに近い音をライブで聴きたいです。

ちなみに杉並教会のパイプオルガンはこちらのサイトより確認できます。
オルガン製作工房「マナ・オルゲルバウ」http://www.manaorg.co.jp/

さて、肝心の模型の方ですが、N先輩からいただいてしまった建物をもとに何か作ります。
祭りにも出られますように。よろしくお願い致します。