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日本国憲法の全文

2020年05月06日 10時40分33秒 | 模型

今回は、皆さんに読んでいただく、というより(読んでいただいた方が良いとは思うのですが)、自分の備忘録というような意味で、憲法全文を載せてみました。

コロナウイルスの影響で様々な問題が起こっています。様々な対策が望まれ、または試みられ、あるいは後手に回っている今日の状況下において、対策を考えるうえでの参考として、日本国憲法の全文を載せておきたいと思います。すべての法律は憲法に基づいて制定されます。憲法をよく読みこむことで、対策の幅は広まっていくのではないか、あるいは、間違った対応対策を駆逐する助けになるのではないかという立場からです。その場合必要なのは憲法を正しく知ること。そう考えて載せてみました。関心のある方は参考にしていただければ幸いです。

なお、この憲法全文は、国会(衆議院)のウェブサイトより引用しました。引用元のURLを示します。
www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm

 

 

日本国憲法

(昭和21年11月3日公布・昭和22年5月3日施行)

 

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

 

 

第一章 天皇

 

〔天皇の地位と主権在民〕

第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

 

〔皇位の世襲〕

第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

 

〔内閣の助言と承認及び責任〕

第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

 

〔天皇の権能と権能行使の委任〕

第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

 

〔摂政〕

第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

 

〔天皇の任命行為〕

第六条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。

  2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

 

〔天皇の国事行為〕

 

第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。

二 国会を召集すること。

三 衆議院を解散すること。

四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。

五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。

六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。

七 栄典を授与すること。

八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。

九 外国の大使及び公使を接受すること。

十 儀式を行ふこと。

 

〔財産授受の制限〕

第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

 

第二章 戦争の放棄

 

〔戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認〕

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 

第三章 国民の権利及び義務

 

〔国民たる要件〕

第十条 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

 

〔基本的人権〕

第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

 

〔自由及び権利の保持義務と公共福祉性〕

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 

〔個人の尊重と公共の福祉〕

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 

〔平等原則、貴族制度の否認及び栄典の限界〕

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

 

〔公務員の選定罷免権、公務員の本質、普通選挙の保障及び投票秘密の保障〕

第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

4 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 

〔請願権〕

第十六条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

 

〔公務員の不法行為による損害の賠償〕

第十七条 何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

 

〔奴隷的拘束及び苦役の禁止〕

第十八条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

 

〔思想及び良心の自由〕

第十九条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

 

〔信教の自由〕

第二十条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

 

〔集会、結社及び表現の自由と通信秘密の保護〕

第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 

〔居住、移転、職業選択、外国移住及び国籍離脱の自由〕

第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

 

〔学問の自由〕

第二十三条 学問の自由は、これを保障する。

 

〔家族関係における個人の尊厳と両性の平等〕

第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

 

〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

〔教育を受ける権利と受けさせる義務〕

第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

 

2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

 

〔勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止〕

第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

3 児童は、これを酷使してはならない。

 

〔勤労者の団結権及び団体行動権〕

第二十八条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

 

〔財産権〕

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。

2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

 

〔納税の義務〕

第三十条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

 

〔生命及び自由の保障と科刑の制約〕

第三十一条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

 

〔裁判を受ける権利〕

第三十二条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

 

〔逮捕の制約〕

第三十三条 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

 

〔抑留及び拘禁の制約〕

第三十四条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

 

〔侵入、捜索及び押収の制約〕

第三十五条 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。

 

2 捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。

 

〔拷問及び残虐な刑罰の禁止〕

第三十六条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

 

〔刑事被告人の権利〕

第三十七条 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。

3 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

 

〔自白強要の禁止と自白の証拠能力の限界〕

第三十八条 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。

2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。

3 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

 

〔遡及処罰、二重処罰等の禁止〕

第三十九条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

 

〔刑事補償〕

第四十条 何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。

 

第四章 国会

 

〔国会の地位〕

第四十一条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

 

〔二院制〕

第四十二条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

 

〔両議院の組織〕

第四十三条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。

2 両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。

 

〔議員及び選挙人の資格〕

第四十四条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

 

〔衆議院議員の任期〕

第四十五条 衆議院議員の任期は、四年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。

 

〔参議院議員の任期〕

第四十六条 参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。

 

〔議員の選挙〕

第四十七条 選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。

 

〔両議院議員相互兼職の禁止〕

第四十八条 何人も、同時に両議院の議員たることはできない。

 

〔議員の歳費〕

第四十九条 両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。

 

〔議員の不逮捕特権〕

第五十条 両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。

 

〔議員の発言表決の無答責〕

第五十一条 両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

 

〔常会〕

第五十二条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。

 

〔臨時会〕

第五十三条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

 

〔総選挙、特別会及び緊急集会〕

第五十四条 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。

2 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。

3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。

 

〔資格争訟〕

第五十五条 両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

 

〔議事の定足数と過半数議決〕

第五十六条 両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。

2 両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

 

〔会議の公開と会議録〕

第五十七条 両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

2 両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。

3 出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。

 

〔役員の選任及び議院の自律権〕

第五十八条 両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。

2 両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

 

〔法律の成立〕

第五十九条 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。

2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。

4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

 

〔衆議院の予算先議権及び予算の議決〕

第六十条 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。

2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

 

〔条約締結の承認〕

第六十一条 条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。

 

〔議院の国政調査権〕

第六十二条 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

 

〔国務大臣の出席〕

第六十三条 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。

 

〔弾劾裁判所〕

第六十四条 国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。

2 弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。

 

第五章 内閣

 

〔行政権の帰属〕

第六十五条 行政権は、内閣に属する。

 

〔内閣の組織と責任〕

第六十六条 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

2 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

3 内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

 

〔内閣総理大臣の指名〕

第六十七条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

2 衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

 

〔国務大臣の任免〕

第六十八条 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

2 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

 

〔不信任決議と解散又は総辞職〕

第六十九条 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

 

〔内閣総理大臣の欠缺又は総選挙施行による総辞職〕

第七十条 内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。

 

〔総辞職後の職務続行〕

第七十一条 前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。

 

〔内閣総理大臣の職務権限〕

第七十二条 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。

 

〔内閣の職務権限〕

第七十三条 内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。

一 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。

二 外交関係を処理すること。

三 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。

四 法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。

五 予算を作成して国会に提出すること。

六 この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。

七 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。

 

〔法律及び政令への署名と連署〕

第七十四条 法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

 

〔国務大臣訴追の制約〕

第七十五条 国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

 

第六章 司法

 

〔司法権の機関と裁判官の職務上の独立〕

第七十六条 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

2 特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。

3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

 

〔最高裁判所の規則制定権〕

第七十七条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。

2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。

3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

 

〔裁判官の身分の保障〕

第七十八条 裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。

 

〔最高裁判所の構成及び裁判官任命の国民審査〕

第七十九条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。

2 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。

3 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。

4 審査に関する事項は、法律でこれを定める。

5 最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。

6 最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

 

〔下級裁判所の裁判官〕

第八十条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。

2 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

 

〔最高裁判所の法令審査権〕

第八十一条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

 

〔対審及び判決の公開〕

第八十二条 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。

2 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

 

第七章 財政

 

〔財政処理の要件〕

第八十三条 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

 

〔課税の要件〕

第八十四条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

 

〔国費支出及び債務負担の要件〕

第八十五条 国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

 

〔予算の作成〕

第八十六条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

 

〔予備費〕

第八十七条 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

 

〔皇室財産及び皇室費用〕

第八十八条 すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

 

〔公の財産の用途制限〕

第八十九条 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

 

〔会計検査〕

第九十条 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

2 会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

 

〔財政状況の報告〕

第九十一条 内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

 

第八章 地方自治

 

〔地方自治の本旨の確保〕

第九十二条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

 

〔地方公共団体の機関〕

第九十三条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

 

2 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

 

〔地方公共団体の権能〕

第九十四条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。

 

〔一の地方公共団体のみに適用される特別法〕

第九十五条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。

 

第九章 改正

 

〔憲法改正の発議、国民投票及び公布〕

第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

 

第十章 最高法規

 

〔基本的人権の由来特質〕

第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 

〔憲法の最高性と条約及び国際法規の遵守〕

第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

 

〔憲法尊重擁護の義務〕

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

第十一章 補則

 

〔施行期日と施行前の準備行為〕

第百条 この憲法は、公布の日から起算して六箇月を経過した日から、これを施行する。

2 この憲法を施行するために必要な法律の制定、参議院議員の選挙及び国会召集の手続並びにこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前項の期日よりも前に、これを行ふことができる。

 

〔参議院成立前の国会〕

第百一条 この憲法施行の際、参議院がまだ成立してゐないときは、その成立するまでの間、衆議院は、国会としての権限を行ふ。

 

〔参議院議員の任期の経過的特例〕

第百二条 この憲法による第一期の参議院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。

 

〔公務員の地位に関する経過規定〕

第百三条 この憲法施行の際現に在職する国務大臣、衆議院議員及び裁判官並びにその他の公務員で、その地位に相応する地位がこの憲法で認められてゐる者は、法律で特別の定をした場合を除いては、この憲法施行のため、当然にはその地位を失ふことはない。但し、この憲法によつて、後任者が選挙又は任命されたときは、当然その地位を失ふ。

 

以上です。コロナ禍が人々に与える影響が少しでも小さく、また、みんなで「健康で文化的な」生活を営めることを願って。

 

追記

あたたかいコメントをいただきました。
ご本人のご希望により非公開とさせていただきます。
ありがとうございました。

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エコーモデルのボンネットバスキットを組む

2020年02月18日 21時22分31秒 | 模型

もう立春も過ぎてしまいましたが、やっとのことで今年最初の投稿です。

今回のお題は、あのエコーモデルのいすずBX41型ボンネットバスキットです。
エコーのバスキットといえば、あのエコーモデル店主にして伝説のモデラー阿部敏幸さんがかつてスクラッチされ、TMS285号に発表された(特集シリーズ「レイアウトテクニック」にも再度掲載)素晴らしい出来栄えのボンネットバスをもとに、キットとして発売されたもの。すでに市場では売り切れて久しく、しかもなかなかの難物であることも相まって、ある意味「幻のキット」とも言うべき製品です。私もほのぼのとした憧れめいたものは持たないでもなかったのですが、入手の難しさから考えても私の腕の未熟さから考えてもまったくもって縁のないものと思っておりました。

ところが、あるとき、いつもたいへんよくしていただいている大先輩から「16番系のキット類を手放そうと思うのですが、栂森さんは特にレイアウト系がお好きだからお作りになりたいものがあれば・・・」とお話があったのです。さっそくリストをお送りいただいて拝見しますと、何と!このバスキット(しかも未組)があるではありませんか! こんな貴重な物をプレミアなし定価で構いませんよとたいへんありがたいお話、しかし問題は、私のつたない技術で組めるんだろうか?ということです。
さんざん悩んでお待たせしたあげく、覚悟を決めてお譲りいただきました。あのバスキットとの対面です。 
コレだ!
これから苦闘の日々が始まったのです。

まずはボディーの基本部分を組みました。

ドア、窓枠、フロント窓まわりと本体全面のボンネットが付く部分の突き合わせ、これらの部分はハンダで組みました。歪みを直しているような気持ちでやっていてもいつの間にか別の方向にゆがんでいたりしてなかなかうまくいきません。そこにホワイトメタルの屋根の前後端とボンネットを付けるのですが、どのパーツも多少不正確ゆえ、どこを基準にすべきか迷います。多方向から見て中庸なところを目指して、最後には「まあこんな感じかな?」というところでえいやっと組んでしまいました。
そのあとでホワイトメタル部分と真鍮ボディーとの段差を修正したのですが、これが実にたいへんな作業でした。たいへんすぎて写真はなしです(笑)

修正を終えた、というより「これ以上はできん」と諦めたボディーに標識灯やバンパー、ベンチレーター、ミラー等をつけて上回りは生地完成。下回りに移ります。こちらはほぼ全体がホワイトメタルパーツで、大きな問題はなくサクサクとエポキシで接着し組んでいきました。車内に入るので先に塗っておきます。座席は使っていなかった京阪ライトグリーンの缶スプレーを使ったら古すぎてベタベタ、下部は黒でいいのですが、本当は床とステップは黒じゃあないですよね・・・まあいっか

さて、これでだいたい出来上がったのですが、むしろたいへんなのはこれから。
ボンネットバスの魅力の一つに、バスの形状を巧みに利用した塗装があります。この再現は難物ですね・・・

とりあえずまずミッチャクロンを吹いて、全体をクリーム(スカ線用)で塗ります。

おっ、部品のズレが目立つぞ!

でもとりあえず始めてしまったので最後まで塗るだよ、ということで考えてみます。
実は、資料としていちばん使えたのはネコ社エコーモデル本のこのページ

ある意味組説より重要だったこのカラーページ(笑)
わりとオーソドックスなクリームと赤の塗り分けに青帯という出で立ちにすることにして、赤を吹きます。

うーん、血だらけの怪物みたい…

ツートーン完成はこんな感じ

一気に感じが出てきました! あちこちヒドイのでタッチアップし、再度マスキングして青を吹きます。



で、これをはがすと…

で、いろいろトンでもないことになっているのをタッチアップで修正し、軟化剤入りデカール糊の力を借りてデカールを貼り(劣化してたらアウトでしたがそこら辺は何とか大丈夫でした)、クラフトボンドで窓ガラスを入れ、ヘッドライト等つけて完成です!


というわけで、何とか完成したボンネットバス。これを元に16番レイアウトに着工、というふうに進むといいのですが…

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【おわび】束石の作り方に誤りがありました

2019年10月24日 02時33分41秒 | 模型

束石の作り方に誤りがありました。詳しくは下図をご覧ください。

自分でも「あれ?」と何か違和感があったのですが、作成中にやり方を変える前のをそのまま載せちゃってました。大変申し訳ありません。木目は長手方向になる、が正解です。そうしないとそもそも①のバルサの棒が作れません。ただ、木目を長手方向に取ると②の整形段階でバキバキ壊れてしまいますので、新品のカッター刃など鋭利な刃物でサクッと切るように…変更したのでした実際に作ったとき。

 

以上おわびの巻でした。今後ともよしなに。

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束石を作る

2019年10月23日 00時51分04秒 | 模型

ご指摘のありました束石です。
どうもかっこよくできませんでしたが、こんな方法で作ってみました。ただし、図と説明に一部誤りがあります。詳しくはおわびの投稿を参照してください。大変申し訳ありません🙇

コツ、といえそうなのは木目を上下方向に取っておくことで整形がしやすくなること、両面テープで固定してしまうこと、くらいでしょうか。ただ、バルサの小片を作るということになるのでよくバラバラになります。整形時およびテープから剥がすとき特に注意です。

仕上がりはパテの色のままのライトグレーです。
実物もコンクリの塊ですから、まあこんなものでしょう。
もう少しスッキリ作れるとよいと思うのですが、そこは私の腕の限界ですね。
今度やるときには、もっときちんと作りたいと思います。

 
チラッとしか写っていませんがこんな感じですね。ちょっとオーバースケールなので、雰囲気パーツっぽいですが。
(実は今回使ったのがこれを作ったときの余り。よくも持っていたものです。)

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【再掲】 田舎の小駅の駅舎を作る

2019年10月13日 07時11分46秒 | 模型

2019年の9月末に行われた、第15回軽便鉄道模型祭で実演した駅舎の作り方をまとめました。

模型づくり全般にいえることでしょうが、ストラクチャーづくりも料理などと同じで、レシピ通りに作ればだいたいそんな感じのものは作れます。私自身も、TMSやその特集シリーズ(特に「全書」「モデリング」「テクニック」のレイアウト3部作は、一時はページ番号まで暗記する勢いでした)からはじまり、あの河田さんの作品を模倣するところから始め、近くはあの宮下さんの詳細な資料の数々(今回もたいへんお世話になっています)を参考にして作りましたから、大きなことは言えません。

しかし、技術の進歩、というのは模型界にもやはり来るもので、ストラクチャーづくりも、以前に比べて格段に楽になってきました。その、鉄道模型ストラクチャーづくりに欠かせないのが、エコーモデルから発売されている、家づくり材料の数々でしょう。

で、今回は「ストラクチャーづくりの実際を見せるのはどう?」「それも特殊な素材を使わず、汎用性のあるエコーモデルの材料を使ってできれば、」というお話から、軽便祭で実際に作ってみて、この文章をまとめています。

そのため、この項は、実際にストラクチャーを作ってみる手助けになることを目的としています。
もし「では作ってみるか」と取り組まれる方で、ご質問等ありましたらコメント欄かツイッターの方にぜひ。

 

それでは、製作に入ります。

で、まず、こんな感じの簡単な図面を書いてみました。

四面図+仕切壁です。四面の方は窓上に水平線が引いてありますが、この線を境に、ここより下は下見板、上は塗壁の表現をしたいと思います。
端の1.5mm幅の部分は隅柱がつきます。この隅柱がつく仕上げの方が加工が楽だと思います。
扉や窓の部分は切り取ってユニット化した窓枠(後述します)がはまるのですが、この寸法はあくまで理論値なので、実際にできあがってきたユニットとは寸法が違ってしまう場合があります。なので、この図から台紙に写した際にいきなりこの寸法で切ってしまうのではなく、できあがった窓枠ユニットと照らし合わせて現物合わせで微調整することをお忘れなく。

それでは製作にかかりましょう。まずは窓枠の加工からです。以下、写真と説明をご覧ください。
(1)まずは窓枠を用意します。写真にあるのは エコーモデルのレーザーカット窓枠。
まず、紙の状態で好みの色に着色してから裏にスプレー糊を吹いて、TAMIYAの透明プラ板に貼り付けます。
その状態で乾燥させてから、ひとつひとつの枠に切り離し、準備しておきます。
(なお、この写真には全然関係のない「トタン板塀」が写っていますが、本稿とは無関係です。これにはちょっとしたわけが…)


(2)切り出した窓枠は1×1mm角材で囲みます。
戸の部分は乗客出入り口は1.5×1.5mm角材(明かり窓の下のみ1mm角)、職員通路の引き戸は1mm×1mm角材で囲み、それぞれユニット化します。
角材も窓枠と同様に、事前に長いまま着色をしておいて、それをカットして使います。着色は、比較的きちんとした建物のイメージであればエコーモデルのSTカラーを薄めて、風雨にさらされた古めかしい建物をご希望の場合はプラカラーの黒をうんと薄めて染めるように塗ります。必要なユニットが揃いましたら、設計図に載せて様子を見ます。
ひとつだけ立体になっているのがありますが、閉塞器を置くための張り出しです。これは建物本体の縮小版みたいなもので、ボール紙を台紙に、隅に柱をおいて現物あわせで仕上げました。腰板部分は横方向の下見板でなく縦方向の羽目板なので、STウッドを縦に並べて貼って余分を切り取って作りました。当然ながら、交換設備がない駅の場合は不要ではないかと思われます。


(3)モックアップづくり。ストラクチャーづくりは平面の図面だけではわからないものです。手近なボール紙(小学校で使うような工作用方眼紙が便利。ホームセンター等でも入手できたりします。)で各面の大きさを切り出し立体にして感じを見ます。
このように実際に窓枠パーツをおいてみると感じがよくわかります。


(4)妻面からも見ます。駅の場合、ホーム側の屋根がどうなっているのかはきちんと考えておく必要があります。
この駅舎の場合は、ホーム側の軒が延長されてそのまま差し掛けになるタイプにしてみました。
感じをみるための猫屋線の車体だけ置いてみました。まあこんなものでしょう。このあと図面をチェックし、必要な部品をそろえます。(部品一覧も図面とともに後日紹介します。)


(5)壁の下見板表現には、エコーモデルの下見板用STウッドを使います。薄板を等間隔でカットしたもので両端がつながっており、シート状になっています。仕上がり2.5mm幅と2mm幅がありますが、建物が小さいので2mmの方を使います。下に見えている紙が台紙で、等間隔に横線が引いてあり、切り離した細いSTウッドを線に合わせて貼り重ねていくことで下見板表現をします。たいへん申し訳ないのですが、この台紙は駅舎を作った残りで実際の台紙のサイズは上のSTウッドのカット前のサイズと同じです。(あらかじめ写真を撮っておくのを忘れました。)


STウッドを着色した状態がこれです。さらに端を切り離すとこのような1本ずつの板材が完成します。
着色に関しては(2)の角材の着色と同様に行ってください。


(6)次にSTウッドを貼り付けるための台紙から建物の4面の壁を切り出します。
先に外形を切り出し、次に、窓や扉のユニットの大きさをチェックした上で扉や窓の部分を切り抜きます。
ちなみに、正面の窓の形は、間違ったサイズの窓パーツを用意してしまったため設計と違います。


(7)ひととおり切り出し完了。出入り口の枠以外の窓ユニットは台紙の穴に合わせて接着してしまいます。
出入り口のところはSTウッドを貼ってから台紙の穴の大きさを再度調整してからつけるのでここでは接着しません。


(8)STウッドの下見板材料を貼っていきます。
まず最初に、窓上のラインに合わせて1.5mm角材を貼ります。ここが下見板と塗壁の境目になります。
次に、下から順に下見板を貼ります。接着剤は1枚貼るごとにそのつどつけていきます。台紙全体に接着剤を塗ってしまうと簡単なようですが実際はうまくつきません。
下見板の左右の位置決めは窓の枠を基準にしてそっち側を詰め、壁の左右の端、それから出入り口の枠のところは写真で見るように不揃いにはみ出してかまいません。はみ出したままにしておいて乾燥したあとで切りそろえます。接着剤はTAMIYAのクラフトボンド1択。もうこれ以外には考えられません。
(9)STウッドの下見板を貼り終わった状態。このあと 壁の上の部分(貼ってないところ)は白壁の表現のため、壁のような風合いの紙を貼ります。その紙は、和紙のような和紙でないような…とにかく画材屋の紙売り場で物色しストックしておいたもの。暇なときにいろいろ見ておくと良いものが見つかります。


(10)塗壁部分に紙を貼り(色合いが違うのがわかりますか?)裏面に3mm檜角材でのりしろも兼ねた補強をし(写真参照)、ゼリー状タイプの木工瞬着で組み立て。 以前の写真には写っていませんが、仕切り壁を作って組み込んでいます。


(11)屋根を載せます。写真には写りませんがボール紙をへの字に折った下屋根を貼り、その上にエコーモデルの日本瓦をカットして載せます。下屋根、および瓦屋根の大きさは軒の出具合を見ながら設計とモックアップ作りの時に決めておきます。今回は下の図のような大きさにボール紙を切り、山折りにして載せました。正面側とホーム側では奥行きが4mm違いますが、これはホーム側を差し掛けにし、バランスの良い軒の出具合を探ったたためです。この上にプラスチック製の瓦屋根が載ります。瓦屋根の大きさはこの下屋根から3mm程度はみ出す大きさです。



裏側からみたところ。屋根の付き方はこんな感じです。
補強の様子もこんな感じですが、もう少し入れておいた方が良いようです。


(12)破風のところに通風口(これもエコーのホワイトメタル製パーツを茶染め液で着色しておいたもの)を貼り、破風板を取り付け、ホーム側の差し掛けになるところには枠を固定しておきます。


(13)差し掛けになる側の支えの柱をつけます。下の基礎になる石はあらかじめバルサを整形して灰色のパテで固めておいたもの。柱の長さは現物合わせで、コツコツとチェックしつつ作ります。


(14)棟瓦と鬼瓦をつけ、差し掛け柱に方杖をつけて一応完成! あとは屋根を塗ってから雨樋をつけ、職員出入り口には小さい差し掛け屋根、正面には駅名看板、そして待合室・事務室の小物類などを設置してウェザリングすれば軽便の小駅としてはいい感じじゃないでしょうか。

というのが軽便祭で実演をいたしました顛末です。 今回はせっかくブースにおいでくださってもゆっくりお話もできず、たいへん申し訳ございませんでした。 でも、こんな感じで建物は作れるんだよ、という実演でありました。当記事と併せてご参考になれば幸いです。

最後に完成四面

【参考文献】
宮下洋一「写真で綴る昭和の鉄道施設」東日本編、西日本編 (株)ネコパブリッシング 2013、2014年
宮下洋一「地鉄電車慕情」 (株)ネコパブリッシング 2001年
河田耕一「駅の製作」 機芸出版社「レイアウトテクニック」所収 1973年
坂本衛  摂津鉄道の建設(3)「停車場の製作」 機芸出版社「レイアウトモデリング」所収 1972年

 

 

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