診療所だより

開業医gobokuの日記

こんなこと考えながら、
こんな生活しています。

お皿。

2012年07月24日 | 日常
梅雨明けしたというのに、変なお天気です。

ちょっとほっといただけと思っていたら、植え込みの雑草が伸び放題。
診療前に草むしりと思ったのですが、このところその時間、雨がふっています。

ところで、
前にも書いたことがあるのですが、
ちょっと珍しい患者さんが一人来ると、
不思議なことに、そのあとつづけて同じような患者さんが来るものです。

10日ほど前に、植木バサミで指を切ってしまった人が来たら、
そのあと、
包丁で指を切った人、
ボルトを踏み抜いてしまった人、
そして、
お皿をもったまま、転んで手のひらを切った人。

このところ、外傷の患者さんが続きました。

その最後に見えたお皿で手を切った柳原さんが今日、
「先生、なんか手首の方まで、痛くなってきたのですが・・・、骨、大丈夫ですかね」
「あぁ、手首ね。腫れてないから大丈夫だと思うけど、写真撮ってみる?」

と言うことで、手首の写真を撮ってみると。

橈骨、尺骨、異常なし。手根骨、大丈夫。OK,OK.骨折な~し。

ん、ちょっと待て、なんだこれ。

そこには、手のひらの場所に、なんか訳のわからないものが写ってます。

ない頭をフル回転させて考え出した結論は、
これはお皿の破片じゃないか。

柳原さんに説明して、一回包帯を巻いた傷を開けてもらいました。

ゾンデを使って、傷口にいれて、神経を指先に集中して、
カチンを当たるものはないか、探してみます。

なかなかそれらしいものに当たりません。
それより、ゾンデがどんどん深く入っていくことが、びっくりです。
(この傷、こんなに深かったっけ。)

そしてとうとう、カチン、と。

ところがモスキートを使ってとろうとしても、うまくつかめません。
何回か失敗したあと、細いピンセットでやってみたら、
めでたしめでたし、取ることができました。

そのあとまた写真。

すると、なんとまだ残っています。

そんなことを繰り返して、お皿のかけら、
計3個とれました。

これも柳原さんが、写真を撮ってと言わなかったら、
どうなっていたことでしょう。

また、患者さんに助けられました。