Jim Peterik が全面参加したことで話題となった元 Survivor のヴォーカリスト Jimi Jamison の最新ソロ・アルバム。サウンドはまさに Peterik マジック。捨て曲などあろうはずがありません。ただ雰囲気としては Survivor というより Pride Of Lions に近いかな。ピアノは引っ込み気味でギター・リフが主導ですからね。バックのメンバーとアレンジの影響もあると思うけど、おそらくは Jim の作曲スタイルも少しずつ変化を遂げてきているのでしょう。Jimi のヴォーカルは往年のように突き抜けるような高音を前面に打ち出したものではないですが、年を重ねた分、太く厚みのある声になり、これが今の彼の魅力となっています。
Survivor ファンにとってはタイトル・トラックの "Crossroads Moment" が聴きどころでしょう。キーボードは完全に Survivor を意識しています。もろ 80年代の音ですからねぇ。Jim もファンの心理をよくわかってらっしゃる。確信犯が仕掛けたニヤリ間違いなしのキラー・チューンですぜ。そういえば Journey の新作も 80年代を意識したようなサウンドでしたね。我々の世代からすれば懐かしい音であり、グルっと回って今の若いリスナーにとっては新鮮な音なのかもしれませんね。そうそう、キラー・チューンといえば哀愁たっぷりの "Behind The Music" も本作のハイライトの一つですよ。これが本当のマジックなんだとジーンと来てしまいましたもの(またその余韻を上手いこと "Lost" が引き継ぐんだ、まったくニクイ流れだよ)。
最強の声と最強の楽曲、長らくファンが待ち望んでいたものがここにあります。本家の Survivor が混迷を極めている中、その昔、主流を成していた二つの傍流が再び出会ったことは何を意味するのでしょうか。
このアルバム、私も昨年末から聴いているのですが、gwさんと同じようにPride of Lionsの雰囲気を感じとりました。
ほんと、懐かしい音像ですね。
では、今年もよろしくお願いします。
Journey の新作といい、この Jimi のソロといい、
昨年はメロディック・ロック大御所の名盤が
多く生まれた年だったように感じます。
2009年はどんなアルバムに出会えるか楽しみですね。
今年もよろしくお願いいたします。