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The Hellecasters / The Return Of... (1993)

2006-02-24 23:22:03 | Music > Rock/Pops
 
「カントリー・スタイルのギターに興味があるんだけど、何から聴き始めればいいのかわからない」という悩みを抱えている方、今回ご紹介する The Hellecasters はいかがでしょうか。John Jorgenson, Jerry Donahue, Will Ray というカントリー・リックを知り尽くした三人のテレキャスター・マスターが繰り広げる超絶ギター・インスト・ミュージックです。かなりロック寄りのアレンジなので「ベタなカントリーは苦手」という方でも抵抗なく聴けるサウンドだと思います。またロック・スタイルのギターにカントリー風のリックを持ち込みたいというギタリストさんにもお薦めです(笑)。まずはそんなキャスター軍団の三人を軽くご紹介っ!

バンドのブレーンでリーダー的存在の John Jorgenson はカントリーのみならず幅広いスタイルのギター・プレイを身につけた天才肌のギタリストです。本作ではカントリー・テイスト溢れるプレイの他に、ディストーションの掛かったギターを引っ提げ、ときにはハード・ロック・ギタリストを彷彿させるアグレッシヴなソロを聴かせてくれます。また様々な楽器を弾きこなすマルチ・インストゥルメンタリストとしての顔を持ち、その実力を買われ、Elton John のバック・バンドを務めていたこともあります。ちなみにその時期、ツアー・メンバーの一員として来日も経験しているので、もしかしたらご存知の方がいるかもしれませんね(笑)。元々、彼のことは The Byrds の Chris Hillman 率いる The Desert Rose Band で知った口なんですが、当時はこんなに多才なミュージシャンだとは全く知りませんでした(笑)。

Jerry Donahue に関しては、先日、ソロ・アルバムを紹介しましたので、まずはそちらを参照していただければと思います。異なる弦を異なる方向に同時にベンドしたり、とにかく人間技とは思えない究極のリックを数多く修得した惑星一のベンダー男です(笑)。多分この人、普通の人より指が一本多いんだと思います(爆)。

Will Ray についてはそれほど多くを知っているわけではないんですが、小型スライド・バーを使った独特のカントリー・リックはどのソロにおいても個性が際立っていますね。またベンダー・ギターの名手でもあり、他の二人に引けをとらぬテクニックの持ち主であることは一聴して明らかであります(笑)。Michael Lee Firkins のようなスタイルに憧れている方は Will のプレイに多くの共通点を見出だせるのではないでしょうか。

では早速アルバムの方に話を移したいと思います。まず最初に目に付くのは、ジャケ買い確率0%のチープなジャケットでしょう(笑)。しかしダマされてはいけません。中身はホンモノです! あとデビュー作のはずなのに何故かタイトルが "The Return Of The Hellecasters"(笑)。「前にどこかでお会いしましたっけ?」って感じなんですが、これっておそらく "HELL" にかけているんでしょうね。「地獄から舞い戻ったキャスター軍団」みたいな・・・(笑)。

オープニングの "Highlander Boogie" からグルーヴ感たっぷりのカントリー・ロックです。本人達にとっては挨拶代わりの軽いジャブなんでしょうけど、すでにスーパー・リックと化してます(笑)。ちなみにタイトルには "HIGHLANDER" が入っていますが、ケルトっぽさは微塵もございませんので・・・(笑)。さあ、何でもありの HELLECASTERS ワールド、本領発揮はこれからですよ~(笑)。まずは Henry Mancini の名曲 "Peter Gunn"。何と粋な選曲なんでしょう(笑)。僕にとっては Blues Brothers ヴァージョンのイメージが強い曲ですね~。カバーといえば松崎しげる、もとい The Gypsy Kings の "Passion" なんかも演っちゃってます(笑)。これがまたネオクラ系ギタリストのアルバムに入っていそうなスロー・バラードに料理されているんですが、John 曰く Jeff Beck を狙ったそうです。確かにそう思って聴けば Jeff が入っているかも~(笑)。"King Arthur's Dream" と "Menage: The Beak/The Claw" は Jerry のソロ作に収録されていた曲のリメイク。後者のオリジナルは言わずと知れた Jerry Reed です。John 作の "Back On Terra Firma " はほとんどメロハーのインストみたいですねぇ(笑)。他にも Will お得意のカントリー・スウィング "Hellecaster Stomp" や Roy Buchanan に捧げられた Don Gibson の名曲 "Sweet Dreams" など、アルバム全体に漂う「好き勝手に楽しみました!」って感じの遊び心が最高です(笑)。

そんなカントリーという枠に捉われない自由な作風がウリの本作であっても、やはりキラー・チューンとなるとブルーグラスのスタンダード "Orange Blossom Special" のカバーがベストではないでしょうか。何だかんだと王道のカントリー・リックはこういう曲でこそ一番映えますよ(笑)。ちなみにこの曲は「特別急行列車」という邦題を付けられたこともあり、まさに「走りだしたら止まらない! すべての駅は通過駅!」ってくらいの疾走チューンなんですよね(笑)。僕の邪推かも知れませんが、DREGS の超絶カントリー・チューン "The Bash" の元ネタも実は "Orange Blossom Special" なんじゃないかなぁと思っています。この曲の持つフィーリングが "The Bash" と凄く似ているんですよね。実際、多くのアーティストがカバーしている定番スタンダードで、Mark O'Connor も自身のアルバム "The New Nashville Cats" で取り上げていました。こちらもかなりの強力チューンに仕上がっています。

話が横道に逸れました(笑)。HELLECASTERS 版の "Orange Blossom Special" についてでしたね。いやぁ、何というんでしょうか。正直、そこらのメタル・バンドにも負けないくらいのハイパー・テンションで突っ走っています(笑)。何てったって冒頭からいきなり疾走感煽りまくりのディレイ・トリックで攻めてきますからねぇ! ちなみにこのテクニックはアルバート翁も得意としています。ダブル・ストップと絡めると難易度低めの割に凄く格好良く聞こえるので興味のある方は是非研究してみてください。楽曲はほとんど三人のソロで成り立っていまして、とにかくこれが圧巻なんです(ニヤッ)。まず先陣を切るのは John Jorgenson。のっけからメロディアスなタッピングをビシッと決めてくれます。こういうフレーズをさりげなく入れてくるところが John のセンスの良さなんだよなぁ(笑)。続くは本作のハイライトである Jerry の超ロング・ソロ。カントリー・ギター史に残る名演といっても過言ではないでしょう! Eric Johnson や Steve Morse の数段上を行くスーパー・カントリー・リックの嵐でございます。縦横無尽のベンディングやレッド・ゾーン突入の高速ロールを始め、留まることを知らぬパッキパキなソロが豪快に炸裂しています。このカッコ良さはまさに卒倒もんでしょう(笑)。それにしても、よくもまあこんなに次から次へと色んなフレーズが飛び出してくるもんです(笑)。ただただ感心・・・。さあ、まだまだ続きますよ~。普通、こんな常軌を逸したベンダー星人のあとにソロを弾こうなんて誰も思わないと思いますが、3rd ソロの Will がこれまた鬼神のテクニックの持ち主なんですわ(笑)。Jerry とはまた一味違うクキクキっとしたアタックの強いピッキングとフニャフニャっとしたスライド・プレイを交えたカントリー・リックが持味です。今更ながらですが、彼のソロ作をチェックせねばと痛感いたしました(笑)。ぶっちゃけ、カントリー・ギターに興味がお有りなら、この一曲のためにアルバムを買っても損はないと思いますよ(笑)。

・・・とこんな感じで記事をまとめようと思ったんですが、もう一曲だけお気に入りがありました(笑)。ヘルキャスターズ劇場の最後を締める "Hellecasters Theme" です。ちょっぴりシンコペーションの効いたウエスタン調のメロディが西部のガンマン風でカッコイイんですよ。沸き上がるカーテンコールに応える三人の姿が目に浮かぶようです(笑)。ちなみにこのアルバム、最後の最後に一瞬だけちょっとしたイタズラが仕込まれています(笑)。

書きたいこと大体書けたんでスッキリしました。それにしても今回は長いなぁ・・・(笑)。


The Hellecasters Official Website:
http://www.hellecasters.com/


"The Return Of The Hellecasters" アルバム試聴(amazon.com)
http://www.amazon.com/gp/product/B000005DWY/

Toto / Falling In Between (2006)

2006-02-18 10:53:50 | Music > Rock/Pops
 
遅ればせながらやっと聴きましたです(笑)。ネットでは賛否両論が飛び交っているようで、かなり気になっていました。賛美を惜しまぬレビューがあるかと思えば、失望がにじむレビューもあり、バンドへの期待が高まれば高まるほど、感情の揺れ幅も大きくなるんでしょうね。僕自身、両者の言い分に共感できるところはあるわけで、結局、それぞれの思い入れや Toto に求めることの違いによるものだと思います。アルバムを聴く限り、楽曲の完成度の高さは疑いようの無い事実ですし、音楽的に低レベルだと糾弾できるようなサウンドではないですものね。

僕自身の感想ですが、レビューの読み過ぎで、ある程度予想がついていたこともあり、ほぼイメージどおりの作品でした(笑)。曲数少なめ、アルバム短めの時点で好感度大(笑)。いい曲に絞って来たんだろうなぁって思えますもの。あまり皆さんが触れていないところで、"Let It Go" のグルーヴ感、大好きです。"Jake To The Bone" にちょっぴり似ていますよね。ちなみに "Jake To The Bone" は大学時代にやっていたフュージョン・バンドのレパートリーでした(懐かしい・・・笑)。その他 "Dying On My Feet" の中間部で聴けるメロディアスな展開や "No End In Sight" のストレートなビートは心地良かったですね。一通り聴き終えての感想なのでまだこの程度ですが、しばらくは通勤のお供になりそうです(笑)。

It Bites / Eat Me In St Louis (1989)

2006-02-04 10:03:59 | Music > Rock/Pops

It Bites:
Francis Dunnery - guitar, vocal
John Beck - keyboard
Dick Nolan - bass
Bob Dalton - drums

やっと 3rd に辿りつきました(笑)。それにしても中毒性のあるサウンドですねぇ。ひねくれたポップ感覚や Francis のあっけらかんとした声質、何ともいえません。直前に 1st を聴いていたせいか、本作での音楽性の変化がはっきりとわかりました。全体的にプログレ色は控えめでエッジの効いたハードなサウンドという印象を受けます。プロダクションにしても音が厚くなり中低音域のパワーが増していますし、よりストレートでロックなスタイルを目指したアルバムですね。

冒頭から弾きまくりのギター・ソロに圧倒されたのも束の間、ギター・リフ満載の楽曲が次々と繰り出され、とにかくエネルギッシュに聴く者を引っ張っていきます。そんな中、ラスト二曲の美しさがひときわ印象に残りました。こういう硬軟を使い分けるバランスの良さが彼らの持ち味の一つでもあるのでしょうね。それにしても似通った曲が続かない Francis の作曲センスには脱帽です。今回は軽めの感想ですが、まだまだ It Bites 初心者のあっしは語るより聴き込むほうに集中しますです、ハイ(笑)。


It Bites Official Website:
http://www.itbites.com/

U2 / All That You Can't Leave Behind (2000)

2006-01-22 09:01:32 | Music > Rock/Pops

U2:
Bono - vocal
The Edge - guitar
Adam Clayton - bass
Larry Mullen - drums

最近、Journey がどうこうと勝手なことを書いていますが、実際僕にも、あるアルバムから見切りを付けて聴かなくなってしまったバンドはあるんです。それが "Acton Baby" 以降の U2 でした。当時はバンドに対してこだわりを持ちすぎていたのかも知れません。無理にキライになろうとしたわけでもないし、受け入れることが出来なかったのはそれはそれでしょうがなかったのかなぁって(笑)。それに時間やお金は限られていますから、どうしても好きなものが優先になってしまう(笑)。

再び U2 を聴くようになったのは iPod の CM で使われていた "Vertigo" でした。独特のグルーヴ感に引き込まれたんですが、自分でも何か不思議な感じでしたね。昔ならこういうタイプの音楽はあまり好きと感じなかったはずなのにって・・・。あ~、こんな話をしていると長くなるので止めます(笑)。

で、この "All That You Can't Leave Behind" ですが、旧友宅で先日の Peter Cetera と一緒に発見したものです(笑)。「お前でも聴けると思うよ」とのことなので早速ダビングさせてもらいました。その場では聴かずに帰ってきたので、今初めてアルバムを聴きながらこの記事を書いているといった具合です(笑)。聴くのもためらわれた昔に比べると、全然『拒否反応』もないですし、今の自分がどう感じるのかを別の自分が楽しんでいるような不思議ちゃんモードで聴いております(笑)。今はまだピンと来ないですが、別の時間、別の場所で耳にしたとき、何の前触れもなく「これはっ!」って思う瞬間が訪れるような気がしますね。僕にとって音楽を好きになるキッカケっていつもそんな感じ・・・(笑)。

Journey / Generations (2005)

2006-01-21 10:42:13 | Music > Rock/Pops

Journey:
Steve Augeri - vocal
Neal Schon - guitar, vocal
Jonathan Cain - keyboards, vocal
Ross Valory - bass, vocal
Deen Castronovo - drums, vocal

何といってもオープニングの "Faith In The Heartland" がカッコイイ! 高揚感を煽るドラマティックなイントロからしてシビれます(U2 の "Where The Streets Have No Name" と Bon Jovi の "I Believe" のイントロを混ぜ合わせたような雰囲気・・・笑)。Journey らしいエナジー全開のロック・ナンバーですね。続く "The Place In Your Heart" は "Separate Ways" を思わせる泣きのギター・フレーズがたまりません! この曲もほんとカッコイイんだ~(笑)。淡々と繰り返されるシンプルなリズムが印象的な "A Better Life" は Deen Castronovo がリード・ヴォーカル。来日公演ではビッグ・サプライズだったという彼のハスキーなヴォーカルはなかなかのものです。確かにいい声してますね(笑)。"Every Generation" はグルーヴ感たっぷりのミディアム・テンポの曲で、ちょっと Bad English っぽいかな。John Waite が唄っても似合いそう(笑)。ちなみにこちらは Jonathan Cain のヴォーカル。Ross Valory の唄う "Gone Crazy" は Steve & Billy の黄金ストリング・セクション時代の David Lee Roth かと思いました(笑)。似たようなタイトルの曲もあったような気がするしぃ~(笑)。ボーナス・トラックの "Never Too Late" は新生 Journey らしいロック・ナンバー。Steve が唄ってアルバム本編に入れても良かったんじゃない?

アルバムは従来の Journey とは趣向の異なる曲が収録されている上、全員がリード・ヴォーカルを取っていますから、この辺りを『バラエティ豊か』と捉えるか『散漫』と捉えるかで評価が分かれるような気がします。個人的にはアルバム全体がトップ二曲のクォリティだったら名盤でしたね。辛口トークもないことはないのですが、このアルバムはこのアルバムで好きです。ただヴォーカルはオウジェリーさん一本で行って欲しかったかなぁ。やっぱり看板ヴォーカリストなんですから・・・。他のメンバーのリードはボーナス・トラックやミニ・アルバムなんかで聴ければ十分かな(笑)。

Journey / Raised On Radio (1986)

2006-01-15 10:44:43 | Music > Rock/Pops

Journey:
Steve Perry - vocal
Neal Schon - guitar
Jonathan Cain - keyboard

Randy Jackson - bass
Steve Smith - drums
Larrie Londin - drums
Randy Goodrum - backing vocal

世間一般では評価が低い "Raised On Radio" ですが、僕はこのアルバム結構好きなんですよね~(笑)。確かに前二作が "Escape" (1981)、"Frontiers" (1983) と Journey 屈指の名盤なうえ、本作では Ross Valory と Steve Smith が脱退してしまいましたから、何か言いたくなる気持ちもわからないではありません。Steve Perry, Neal Schon, Jonathan Cain + サポート・メンバーのリズム・セクションが Journey だなんて、熱心なファンには受け入れがたい事実だったんでしょうね。

本作では Journey というバンドとしてのケミストリーが薄れ、ある種 Steve Perry のソロ・アルバム的な雰囲気すら感じられますが、僕にとっては「それがどうした?」って感じです(笑)。いや喧嘩を売っているわけではありませんよ。ただそんなこだわりを捨てて耳を傾ければ「いい曲がいっぱい詰まっているじゃないか」って言いたいだけなんです。たまに酷評されているレビューを読むとついそんな気持ちに・・・(笑)。

楽曲のキャッチーさでいえば Journey のアルバム随一なのではないでしょうか。確かに当時の Journey らしからぬ楽曲もありますが "Girl Can't Help It" や "I'll Be Alright Without You" といったムーディなロック、ポップ感が前面に出された "Suzanne", "Be Good To Yourself"、Steve の憂いのあるヴォーカルが映えるバラード "Why Can't This Night Go On Forever" と佳曲がズラリと揃えられた好盤だと思います。

Peter Cetera / Solitude/Solitaire (1986)

2006-01-14 10:54:11 | Music > Rock/Pops
 
去年、cherry さんや noblame さんのところでレビューが上がって『聴きたい病』が加速する一方だった Peter Cetera の "Solitude/Solitaire"。レンタルを探してもなかなか見つからず、これは買うしかないかなぁと思っていたところ、久しぶりに遊びにいった旧友の部屋で発見! 早速ダビングさせてもらいました(イェ~イ)。

古巣 Chicago の向こうを張ったのかはわかりませんが、Jason Scheff 加入後初のアルバム "Chicago 18" とリリース時期が完全に被りました(笑)。僕は "Chicago 17" と "Chicago 16" は後追いでしたから、Peter の声を聴いたのはこのアルバムの方が先になります。

いやぁ、懐かしい・・・。"Big Mistake"、ありました、ありました、こんな軽快な曲。エンディング間近、転調しながらのギター・ソロがいいですね~。ここ昔は気付かなかったよ(笑)。映画「ベスト・キッド2」の主題歌 "Glory Of Love" と Amy Grant とのデュエット曲 "Next Time I Fall" の二曲のバラードも素晴らしいなぁ。聴けてよかった・・・(しみじみ)。よしよし、あとは "Stay With Me" だな(笑)。

Steve Winwood / About Time (2003)

2006-01-07 00:12:34 | Music > Rock/Pops
 
前作 "Junction Seven" から6年ぶりとなる 2003年にリリースされた Steve Winwood の目下のところ最新作。のっけからレイド・バックしたハモンド全開のサウンドが飛び出してきて、まさに 21世紀に甦った Traffic という感じです! 80年代のシンセで彩った華やかで躍動感溢れるポップ・サウンドも良かったですが、本作は R&B をベースにカリブやラテン、アフリカといったワールド・ミュージックからの要素も盛り込んだアーシーなロックで攻めてきました。ほぼスタジオ一発録りということで、インプロヴィゼーションも豊かで、演奏の生々しさもダイレクトに伝わってきます。突出して好きな曲があるわけではないのですが、アルバムを通してグルーヴ感たっぷりの演奏を味わえるアルバムに仕上がっていてお気に入りの一枚です。ところで "Phoenix Rising" って "Freedom Overspill" に似てません?(笑)


Steve Winwood Official Website:
http://www.stevewinwood.com/


"About Time" アルバム試聴(cd Universe)
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=5944206

It Bites / The Big Lad In The Windmill (1986)

2006-01-05 00:02:00 | Music > Rock/Pops

It Bites:
Francis Dunnery - guitar, vocal
John Beck - keyboard
Dick Nolan - bass
Bob Dalton - drums

去年、sorapapa さんに薦められて 2nd アルバムを聴いた It Bites のデビュー作。ひねくれ気味のポップなプログレなんですけど音像がクリアなので聴きやすいんですよね~。ギター・リフの歯切れの良さやちょっぴりキラキラしたキーボードもグッドです。爽やかで透明感があるサウンドなんだけど独特のフックがあってそれが不思議と中毒性につながっているのかも知れないなぁ。80年代のブリット・ポップっぽい雰囲気の "Whole New World" なんてまさにそんな感じ(笑)。あと "You'll Never Go To Heaven" のエンディングの部分って何となく Winger の "Headed For A Heartbreak" に似てません? ゆったりとしたリズム、透き通ったキーボード・サウンド、叙情的なギター・ソロ、こういうの大好きですね~。決して箸休めに聴くバンドではないですぞ!(←自分に言い聞かせてます・・・笑)

ちなみに今回偶然知ったのですが、来月 It Bites のオリジナル・アルバム三枚とライヴ・アルバムが紙ジャケ・リマスター盤として再発されるらしいですね。


It Bites Official Website:
http://www.itbites.com/

Steve Winwood / Arc Of A Diver (1980)

2006-01-03 01:13:21 | Music > Rock/Pops
 
これが一人のアーティストが独力で作り上げたアルバムとは・・・。Steve Winwood がヴォーカリスト、コンポーザー、キーボーディストとして素晴らしい才能を持っていることは広く知られていますが、本作ではすべての楽器を一人でプレイし、ミキシング、エンジニアリング、そしてプロデュースまでこなしています。まさにマルチな才能が全開ですね。アルバムはポップな楽曲にソウルフルなヴォーカルという Steve らしいスタイルに仕上がっています。軽快で明るい曲が多数収録されている点も◎。オープニングの "While You See A Chance" はやっぱり名曲ですねぇ(笑)。


Steve Winwood Official Website:
http://www.stevewinwood.com/


"Arc Of The Diver" アルバム試聴(cd Universe)
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=1056810

Steve Perry / Greatest Hits (1998)

2005-12-31 00:48:15 | Music > Rock/Pops
 
TV を観ていたら突然 Steve Perry の "I Stand Alone" が流れてきて、つい引っ張り出してきちゃいました(笑)。今更、私が語る必要なんてないくらいの名ヴォーカリスト Steve Perry のベスト・アルバムです。ソロ作は二枚しかリリースしていない Steve ですが、本作は未発表曲やアルバム未収録曲、デモ・ヴァージョンなどが盛り沢山で、ファンには非常に嬉しい内容となっています。楽曲は製作年代順に並べられていて、(1)~(5) はデビュー作 "Street Talk" から、(6)~(12)は 1988年に録音されたもののお蔵入りになってしまった未発表アルバム "Against The Wall" から、そして (13),(14) は 2nd アルバム "For The Love Of Strange Medicine" からとなっています。特に本作の目玉である "Against The Wall" からの曲はリリースされなかったことが不思議なくらいの素晴らしいクォリティで、フル・アルバムで聴きたかったと思うのは私だけではないはず。ちなみに前述の "I Stand Alone" は Warner Bros. のアニメ映画「キャメロット」(原題:"Quest For Camelot")に収録されていた曲です。

ついつい未発表曲に目を奪われがちですが、"Oh Sherrie" なんか、口ずさみたくなるほどの名曲ですし、"You Better Wait" の「はんぁ~~~」ってコーラス・シャワーもとても気持ちいいですよね(笑)。


Steve Perry Website:
http://steveperryonline.net/


"Greatest Hits + Five Unreleased" アルバム試聴(cd Universe)
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=1090510

Steve Winwood / Chronicles (1987)

2005-12-19 08:46:36 | Music > Rock/Pops
 
新録版の "Valerie" が聴きたかったので・・・(笑)。ベスト盤と呼ぶには曲数が少なすぎる "Chronicles" ですが "Valerie", "Help Me Angel", "Talking Back To The Night" がニュー・ヴァージョンで収録されているのでファンには外せない一枚です。"Steve Winwood"(1977), "Arc Of A Diver(1981)", "Talking Back To The Night"(1982), "Back In The High Life"(1986) からの選曲です。"While You See A Chance" のポップさもいいなぁ。またオリジナル・アルバムでも聴きなおそ~っと!(笑)

RTZ / Return To Zero (1991)

2005-12-06 00:22:43 | Music > Rock/Pops
 
元?BOSTON の二人 Barry Goudreau と Brad Delp によるプロジェクト RTZ のデビュー作。最初、蔵出しアルバムの 2nd を取り上げるつもりでしたが、たまには素直に行こうかな~と路線変更。正直こちらの方が好きなんですわ(笑)。

以前紹介した Barry のソロ作ほど BOSTON 臭さはないですが、清涼感たっぷりのメロディアスな AOR サウンドはなかなかの完成度だと思います。オープニングの "Face The Music" はメロディや展開がよく練られていて、新たな出発に相応しい一曲ですね(とはいえ彼らの正式な活動は本作のみで終わってしまいましたが・・・苦笑)。その他 "All You've Got", "Rain Down On Me" など明るく高揚感のある曲が多く、全体を通して前向きな姿勢を感じるアルバムです。楽曲のアレンジはかなり BOSTON から遠ざかってしまいましたが、それでも時折入る Barry の『ズギュイ~~~ン』なんてギターはちょっぴり BOSTON っぽくて微笑ましかったりします(笑)。バラードの "Until Your Love Comes Back Around" もいいですね。

宇宙旅行の雰囲気までは味わえませんが、ポカポカ陽気の中、風を感じながらのドライブにはちょうどいいアルバムです。