川根温泉ホテルの大浴場にて30分余り、源泉かけ流しの湯に浸かって温まった後、休憩ルームに行ってアイスキャンデーを食べお茶を飲み、まったりと休みました。休憩ルームには上図のように広いベランダスペースがあり、そこにも椅子が置かれて景色を眺めながら座ることが出来ました。
眼前に大井川が流れ、右手には大井川本線の鉄橋も見えました。が、台風被害による不通区間に含まれるので、そのうえを走る列車の姿は見ることが出来ませんでした。それだけが、大変に残念でした。同時に、とても不安でした。
既にゆるキャンのアニメの3期の製作および放送が予告されています。2期までのストーリーが原作コミックを忠実になぞってきていることからみて、3期は間違いなく大井川キャンプ編が入ります。各務原なでしこが大井川鐡道を利用して旧近鉄特急の車輌で千頭へと行きます。その各務原なでしこのワクワク感、楽しい列車旅の様子が、大勢のファンを魅了するに決まっています。
だから、3期の放送後は全国から多数のファンが確実に大井川鐡道にやってきます。みんなが一様に旧近鉄特急の車輌で千頭へと行くことを熱望するでしょう。それまでに、大井川本線の全線復旧および通常運行再開がなされれば良いのですが、年をまたいでもなお、見通しが立っていないと聞きます。なんとか間に合ってくれれば、と不安を抱きつつも祈っていますが、果たしてどうなるでしょうか。
この時過ごしていた休憩ルームです。大浴場と同じ二階のエレベーターフロアにあり、御覧のように広々とした畳敷きのスペースとなっています。横の本棚の本や雑誌、観光案内、広告チラシ類も自由に読めます。手前のテーブルに置かれたジャケットとザックは私のもので、つまりはこの広い休憩ルームを一人で約一時間ほど、貸し切り状態で使っていたのでした。
帰りのバスの時刻が近づいてきたので、10分前に一階に降りてカウンター横の上図のロビーに移動しました。玄関口の正面に位置し、外のバス停までの距離は20メートルほどです。バスが来たらすぐに飛び出せます。
ロビーの脇に置いてあった、透明アクリル造形品の蒸気機関車です。これも模型だなあ、としばらく眺めました。
同じくロビーに置いてあった、川根温泉ホテルの開館当時のヘッドマークです。なるほど2019年7月からの営業ですか、するとまだ4年も経ってないわけですか・・・。道理で建物がまだ新しくて、見るもの触るものがみんな高級品に見えるわけだな・・・。
バスの時刻にはまだ早かったのですが、上図のようなゆるキャン周遊切符との記念写真を撮ろうと思い付き、外へ出てバス停へ行って時刻表と並べて撮りました。乗る予定のバスは、16時35分発の家山行きでした。
ところが、バス停での記念撮影の直後に、上図のバスが入ってきてバス停の手前に停まりました。
ええっ、あのバスが帰りのバス?・・・4分ほど早いんやけど・・・、と慌てましたが、よく見ると大井川鐡道の代行バスではなくて、地元島田市の路線バスでした。前面の行先表示が島田駅となっていました。
近くにそのバス停もありました。島田市のコミュニティバスが川根温泉エリアでは大井川鐡道の代行バスと同じルートを走っているようでした。
そして、その出発時刻は16時30分でした。しかも最終便でした。なるほど、だから4分早いんだ、と納得しました。
その路線バスが発車して行ったのと入れ替わるようにして、大井川鐡道の代行バスが入って来ました。16時35分発の家山行きでした。これに乗りこみました。
家山駅には16時45分、時刻ピッタリに着きました。ここで大井川本線の列車に繋ぐわけですから、遅延は許されないわけです。
駅舎内を通る際にちょっと建物の内外を見て、ここも古い文化財級の建物だなあ、と思いました。おそらく鉄道開業当時の駅舎なんだろうな、と考えましたが、後日調べてみて、昭和四年(1929)12月開業以来の建物であることが分かりました。築94年の駅舎であるわけです。
急いで通った上図の改札口も、昭和ノスタルジー感漂う木製柵のまま、なお現役で機能していますから、大井川鐡道の歴史というものが大変に長く、深いものであることが察せられます。
既にホームには金谷行き16時52分発の列車が待機していました。
帰りは旧東急電鉄でした・・・。我らの旧近鉄車輌は今日は完全に新金谷車両区でお休みだったのだな、と悟りました。既に相当ガタがきている車輌で、近鉄から譲渡された三編成のうちの二編成は既に廃車解体されています。残る一編成も、もう長くは持たないだろう、という気がします。噂では、最近に南海電鉄から譲渡された6000系に置き換わるらしい、とか。
ですが、ゆるキャンアニメ3期で各務原なでしこが乗るのが、その我らの旧近鉄車輌なのです。少なくともアニメ3期オンエアまでは、現役のまま最低限でもいいから運行してくれよ・・・、と祈りました。
発車1分前の16時51分、上図の駅名標を含めたホームの景色を記念に撮りました。 (続く)