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大原秋景色1 大原の蓮成院へ

2023年04月02日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 2022年11月12日、久しぶりに大原の里へ行きました。嫁さんが「たまには大原の紅葉とか見たい」と希望していたのと、秋季特別公開の寺院が大原にも2ヶ所あるため、両方の見物を兼ねました。快晴の日を選んで朝早くに出発、市営地下鉄で国際会館駅まで行き、駅上のバスターミナルの4番乗り場で京都バス19系統に乗って、上図の大原バス停で降りました。

 

 大原バス停からは北側の横断歩道を渡って、呂川沿いの参詣道を15分ほど歩きますが、ずっと登り坂になるので、散歩気分で気軽には歩けないルートです。嫁さんも私も、山登りに準じたトレッキングシューズを履いてゆきました。

 

 呂川沿いの参詣道は、御覧の通りの登り坂です。これをひたすら登ります。平坦な道での15分はかなりの距離ですが、登り坂ともなれば、より距離感を感じてしまいます。大原の古刹霊場が比叡山の西裾の中腹の段丘上に連なるため、山登りに近い感覚で歩きます。

 

 大原バス停から13分で、上図の三千院参道への分岐点に着きました。この日は三千院にも行く予定でしたが、三千院は後で行くことになっていたので、さらに呂川沿いに先へと進みました。

 

 上図の来迎院の看板を見て、あと200メートル、約5分歩かないといけないのだと知りました。嫁さんは元気いっぱいで「来迎院が最も高い位置にあるんですね、チャチャッと登ってしまいましょう」、と楽しそうに両腕を振って歩速をゆるめずにドンドン先へ行くのでした。

 

 その来迎院と、その手前に位置する蓮成院が、この年の秋季非公開文化財特別公開の対象寺院でありました。いずれも一般公開は今回が初、ということでしたが、私自身は来迎院へは何らかの調査見学で二度ほど行った記憶がありました。

 

 途中で三千院の南門にあたる朱雀門の構えを左手に見ました。明治期に三千院が京都市梶井町の旧地よりここへ移転した際に、以前からここに在った往生極楽院を吸収する形で境内地に取り込みましたが、その往生極楽院の正門であったのがこの朱雀門です。

 

 朱雀門の前から、さらに奥へと続く参道を登りました。三千院の土塀の白壁と、そのうえに散りばめられた紅葉が綺麗なコントラストをなしていました。嫁さんが何度もスマホを構えて撮っていました。

 

 さらに進むと左手に上図の朱鳥居が建ちます。三千院境内の北端に接して鎮座する勝手神社への参道入口です。

 

 勝手神社朱鳥居を過ぎたところで左に来迎院境内への連絡道が分かれ、その奥に来迎院敷地の外郭線を成す石垣の連なりが見えました。嫁さんが「お城の石垣みたい」と言いましたが、中世戦国期には比叡山の僧兵兵力の一端を担った大原の寺院群であり、地形を利用して境内地の周囲を堅固に固めた歴史が、いまは自然の景色のなかに溶け込んでいます。

 

 参道が右に折れて呂川に架かる小橋を渡ったところで、上図の蓮成院の門前に着きました。

 

 蓮成院の山門です。蓮成院(れんじょういん)は来迎院の塔頭で、もとは平安時代後期に融通念仏(ゆうずうねんぶつ)の祖である聖応大師(しょうおうだいし)良忍(りょうにん)が創建したとも伝わりますが、はっきりした由来は不明です。かつては来迎院の境内地内にあったといいますが、大正十五年(1926)に現在の場所に移ったそうです。

 

 今回の特別公開の範囲となった、蓮成院の客殿を山門前から見上げました。蓮成院は山門からの建物や庭園での一切の撮影を禁じていたため、撮れるのは山門外から見える寺観と、境内地から見える外の景色だけでした。

 上図の客殿はかつて三千院の仮宸殿であった建物で、明治維新の頃に梶井宮最後の門主であった昌仁法親王の仮御殿として建てられたものです。昭和元年(1926)に三千院の宸殿が再建された折、こちらに移築されて現在に至ります。

 

 客殿内部に進み、まず左手に契心園と呼ばれる広い庭園を見ました。中央に池があり、奥に築山が見えました。客殿は三つの空間に分かれ、手前の下の間、奥の上の間、仏間となっていました。下の間の襖絵は西山翠嶂、廊下の突き当りは川村曼舟、上の間の襖絵は菊池契月の画でした。
 仏間には本尊の阿弥陀如来像、厨子入り毘沙門天像、その脇侍の吉祥天像と善膩師童子(ぜんにしどうじ)像が祀られていました。

 それらを案内人の説明に従って一通り拝した後、客殿の周囲の上図の落ち葉をなんとなく眺め、撮りました。

 

 最後に、客殿の窓から山門方向の景色を撮りました。この山門前の紅葉が特に鮮やかに見えたからでした。  (続く)

 

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