ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

談春独演会@にぎわい座

2008年03月05日 | Weblog
談春独演会@横浜、にぎわい座。
NHKBSハイビジョンで放映される談志10時間特集の裏話から、前座時代、大泉学園の談志邸での恐怖体験「骨壷女」上・中・下まで、たっぷりマクラで語った後で、「お富与三郎」の木更津編、祭りに出かけた与三郎がお富を見初め互いに見交わす顔と顔、通じ合った二人が親分の留守をいいことに情を交わし、二月ほど経った頃の蜜月までをじっくり。与三郎の美貌に抵抗できないお富、女嫌いの堅物与三郎が初めて経験した恋、その様子を嗅ぎ取った海松杭の松と江戸金、それぞれの心象風景が丹念に描写される料理屋の一コマ、談春の演出が見事。大きな事件は何も起こらないのだが、心の動き、その糸がもつれていく様子が風景として目の前に立ち現れる。まるで映画を見ているかのようだった。
仲入後は「付き馬」。談春的エピソードとして仲見世で鳩の餌売りのおばあさん、朝食に入った食事処のおねえさんへのご機嫌な会話が導入されている。確信犯の男の独り芝居から、早桶屋での若い衆とおじさん(職人)の会話劇への変化が劇的でラストへ一気になだれ込む。この緩急がたまらない。
終演後は中華街の市場通りからちょっと奥まった路地にある「ニーハオ」で夕食。蒸し鳥と酢豚はおいしかったが、結構味にムラがあって満足度は60%程度。