真夜中の映画&写真帖 

渡部幻(ライター、編集者)
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『暗殺の森』~~ベルトルッチ&ストラーロの到達点

2011-01-02 | 映画作家












渋谷で『暗殺の森』がリバイバル中だ。めくるめく映像美は初めて観たリバイバル上映時の状態に及ばない印象だが、上々。そもそもあの目もくらむ感覚はスクリーンでなければ体感できない。世界中の映画が盛り上がった70年代の中でも屈指の傑作だと思うが、これに続いて『フェリーニの道化師』もリバイバルされる。これはフェデリコ・フェリーニが滅びつつある「本物のサーカス」を探して、老いた団員を訪ねていくという美しい作品だ。ドキュメンタリーではない。現実と記憶と幻想の旅は「映画芸術家フェリーニ」の真骨頂であり、彼の魂に直接手で触れる思いがする。

(これらとともに『殺しのドレス』『ジェラシー』『ツィゴイネルワイゼン』それに『カンバセーション…盗聴‥』を観れると興奮していたら「夢」であった。初夢ではない。単なる12月28日だった)
渡部幻













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