「…眠れない……ホテルでひとり夜を過ごすのは退屈」
「あらっ……」
「けっこういい感じ、じゃない?」
「ふ~ん……いい身体してるよ」
「お姉さんは何階ですかぁ?」
「ふ~~~ん……」
「…誘惑しちゃうか……」
「…………」
「うん……いけるわ……!!」
「…バイバァ~イ……フフフフ……」
「……」
「さて…どうする?」
「…」
「そうねえ……」
「まあ!……まあ、まあ、まあっ!!その笑顔、さっきとはまるで別人!」
「あらららら!お・ね・え・さんったら!すっかりその気!」
「そういうことなら……あたしも!」
「見えるぅ?」」
「いやん!……嬉しい! 私待っていたのよ!こんなのを!!寂しかったの!」
「見える?私のことも見えてる!?」
「…ねぇんったら……」
「ああ……すてきよ……」
「ねえ……私もきれい?」
「そそられる?」
「お姉さんいい表情!」
「それでは!……どう?このスタイル?」
「意外に無邪気よねえ……ちょっと違うなぁ。もっと内から燃えさせないと駄目ね……」
「ホラッ!これならどう?」
「これなら!!?」
「あら、やりすぎたかしら……」
「待って。いま外すから……」
「ほら…見て……舐めてあげる」
「…まさぐってあげる……」
「アハハハ!すっごいすごいすごーい!」
「いやあん。いい!きれいよぉ!」
「なんて素敵なの……私、幸せを感じてるわ」
「ああ………」
「素敵よ!もっと、もっと!!」
「なんてかわいいおしり!」
「まあっ!はしたない!……そんなに突き出して……恥ずかしいわ!」
「私もうダメ!…なんだか…こう……燃えてきたわ!!!」
「ホラ!ホラ!見て!見て!私のことも見て!」
「はぁはぁ……あなたに絡みつきたい……もう……私変わっちゃう…変わっちゃうわ…」
・・・・・・・
・・・
・・
・
「変身!」
「見て!私の身体を!」
「見て!見て!」
「この衣装を!!」
「おうおぉぉおう!燃える!燃えているわ!身体中が!見て!見て!!」
「ホラホラホラ!お尻!お尻よ!見えてる!?このお尻っ!」
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「あ………???」
「夢?……?…願望の夢?」
「夢の終わり……?」
「あたしおわったよぉ……スッキリしちゃったぁ……」
「…ううぅん…よく眠れそ…じゃあねえ…バァイバァーィ…………」
THE END
Photography: Matteo Bertolio