真夜中の映画&写真帖 

渡部幻(ライター、編集者)
『アメリカ映画100』シリーズ(芸術新聞社)発売中!

エマ・ストーン×ミカエル・ヤンソンの“80年代スコット兄弟風”なアンダーワールド

2015-05-30 | ファッション写真















ひとつ前の記事でアビー・リー・カーショウを撮った
ミカエル・ヤンソンによるエマ・スートンのファッション・フォト。
(「インタヴュー・マガジン」2012年9月号)

アビー・リーのもそうなのだが、
リドリー・スコットの『ブレードランナー』
もしくはトニー・スコットの『ハンガー』を思わせる光と影の世界である。

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「As She Waits」 アビー・リー・カーショウのマネキンは廃墟で待つ

2015-05-30 | ファッション写真














(撮影:ミカエル・ヤンソン/インタビュー・マガジン/2012)

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現代のスターたちによる〝ヒッチコック〟ごっこ

2015-05-12 | ファッション写真

『ダイヤルMを廻せ!』
グレース・ケリー→シャーリーズ・セロン


『サイコ』
ジャネット・リー→マリオン・コティヤール


『裏窓』
グレース・ケリー&ジェームズ・スチュアート→
スカーレット・ヨハンソン&ハビエル・バルデム


『泥棒成金』
グレース・ケリー&ケイリー・グラント→
グウィネス・パルトロウ&ロバート・ダウニー・ジュニア


『レベッカ』
ジョーン・フォンテイン&ジュディス・アンダーソン→
キーラ・ナイトレイ&ジェニファー・ジェイソン・リー


『めまい』
キム・ノヴァク→レニー・ゼルウィガー


『マーニー』
ティッピー・ヘドレン→ナオミ・ワッツ


『鳥』
ティッピー・ヘドレン→ジョディ・フォスター


『見知らぬ乗客』
ファーリー・グレンジャー&ロバート・ウォーカー→
エミール・ハーシュ&ジェームズ・マカヴォイ


『北北西に進路を取れ』
ケイリー・グラント→セス・ローゲン


『救命艇』
タン·ウェイ、ジョシュ·ブローリン、ケイシー·アフレック、エヴァ·マリー·セイント、ベン·フォスター、オマール・メトウォーリー、ジュリー·クリスティ

精巧なヒッチコック映画のリメイク。

『サイコ』のマリオン・コテイアールは、
ジャネット・リーに似ているからではなく、
役名が「マリオン」だからに違いないが、
彼女の目と黒髪が生かされた素晴らしい殺人モンタージュになった。
このモンタージュのオリジナルは、
トリュフォーがヒッチコックに取材した
名著『映画術』(晶文社)で見ることができる。

『救命艇』にはしっかりエヴァ・マリー・セイントが起用されている。
エリア・カザンの『波止場』などの地味で上手い女優だが、
ヒッチコックは『北北西に進路を取れ』に彼女を出演させて美しく撮った。
『鳥』のジョディ・フォスター、『めまい』のゼルウィガーはピンとこない。
『レベッカ』のジョーン・フォンテインはきれいなのだが、
ナイトレイはあごを突き出しすぎだと思う。
わざとだろうか。

個人的に、このキャストで観てみたいのは
『ダイヤルMを回せ』と『裏窓』、そして『泥棒成金』。
すべてグレース・ケリー。
『ダイヤルM』のセロンは強そうな肉体の持ち主で、
あの役に向くとは思えないが、写真としては抜群。
『裏窓』のヨハンソンは、彼女主演の『タロットカード殺人事件』を、
『泥棒成金』のパルトロウは、彼女主演の『恋に落ちたシェイクスピア』を
それぞれに思い出し、なかなか向いていそうに思えるのだった。

セス・ローゲンの『北北西に進路を取れ』は
実現させてみると楽しいものになるのかも知れない。

海外における映画とファッション・フォトの繋がりは深く、
様々な映画のイメージが引用されてきたが、
これはことにおもしろい試みでもっともっと見てみたいと思わせた。
(ヴァニティ・フェア/2008)


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