日本初「船舶型基地局」

地震を含む自然災害の時に、今や携帯電話はいろいろな情報を知る上でテレビやラジオ以上に欠かせない存在となっています。

地上の基地局の非常電源も持つのは24時間ぐらいだそうで、移動式基地局（車）が道路の寸断などで来れない場合はどうするかという課題に取り組んだ結果、船を利用するというアイデアを実用化したそうです。これは役に立ちそうですね。

KDDIが日本初の「船舶型基地局」を運用開始、北海道地震に対応
iPhone Mania 2018年9月9日 10時07分

ＫＤＤＩ、携帯復旧へ船から電波　北海道地震で
日本経済新聞　2018/9/8 20:54


KDDI株式会社のニュースを時系列で見てみると、自然災害時等における船舶型基地局の実用化への試みが着実になされていたことがわかります。
これは、東日本大震災の基地局復旧が困難だった経験に基づくものだそうです。

自然災害時等における船舶型基地局の実用化について
～法改正に伴い商用電波による訓練を実施予定～
KDDIニュースリリース　2016年3月31日

災害時等における船舶型基地局の実践配備について
～大規模災害発生時にグループ保有船舶による、海上から携帯電話サービスを提供～
KDDIニュースリリース　2017年2月23日

平成30年北海道胆振東部地震に伴い 日本初「船舶型基地局」の運用を開始
KDDIニュースリリース　2018年9月8日

「KDDIオーシャンリンク」はKDDIグループが所有する海底ケーブル敷設船ということで、普段は海底ケーブルを曳いたり点検作業をしたりしているのですが、こういう非常時に船舶型基地局に変わり電波を中継する頼もしい存在となるわけですね。

こういう風に何かを転用すること～技術面や法律もクリアしての運用は、とても日本的で人々の役に立つことだと思いました。日本企業もなかなかやるな～と自慢したいですね。