ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

この国はどこへ向かおうとしているの?  ジョブレス国家?

2009年11月21日 | 政治・経済・社会現象
■仕分けのGXロケット廃止要求、IHIが反論
http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20091121-OYT1T00033.htm
(読売新聞 - 11月21日 09:18)

 IHIは20日、政府の行政刷新会議(議長・鳩山首相)が「事業仕分け」で、中型ロケット「GXロケット」開発計画の廃止を求めたことに対する反論文書を、政府に提出した。

 反論文書では、事業仕分けについて「当方が準備した情報が提供されておらず、議論に用いた資料に誤情報がある」と指摘。具体的には〈1〉ロケットの打ち上げ価格を試験段階の150億円を前提にしているが、実用化すれば80億円で米国の現状価格より安い〈2〉これまで投入された税金は700億円ではなく約300億円で約400億円は民間投資――などと主張している。

 GX計画の事業仕分けでは、財務省主計局が「米国、ロシアに比べ打ち上げ能力が低く、価格が高い」などと説明した。その後の議論では「ビジネスの見通しが立たない」「エンジンだけでは売り物にならない」などと、開発中止を求める意見が相次いだ。

(2009年11月21日09時18分 読売新聞)


IHIの反論だけを聞くと、もう、民主党がやっているのは魔女裁判みたいなものですね。
出した証拠も隠滅して、やりたい放題。
自民党が政権をとっていたころは、まだ、ちゃんと野党とも話し合っていたけど、いまは、言葉どおりの強行採決が連打

選挙前には、ドイツ社会主義国家労働者党(ナチス)の再来?とか書いていたが、民主主義そのものが後退したのは揺ぎ無い事実だと思う。

まぁ、政治運営手法が数は正義だ!!
という民主党のやり方を仮に容認したとして、
スパコンは不要、ロケットも不要
として、この国の10年後にいったいどのような技術立国にしようとしているのか、まったく未来が見えない。

民主党政権になって、経済状況は素直にそれを汲み取っていて、未来への期待の裏返しである新卒採用はより抑えられる傾向になっている。


たとえば、彼らが主張している高校の無償化などは、未来志向で将来も日本が競争力を持つためにも必要な施策だと思う。

しかし、技術開発を無視して、将来の日本のありようというのをどのようにするのか?
環境だとかいっても、中国もアメリカも国家をあげて、産業育成と技術の囲い込みをしているなかで、鳩山は「先進技術を無償提供する僕チンを褒めて♪」路線で、この国の未来の可能性を自分の一時的なおべっかと引き換えようとするぐらいで、腰をすえて環境事業を育てようという政策パッケージは存在しない。

いまの民主党は、家庭にたとえるなら、努力して東大や京大の工学部や法学部で実学を学ぼうと必死で勉強している高校生の子どもに
「パパとぱーーっと遊ぼうね。楽しいでしょ。褒めて褒めて♪」
ってな感じで、未来へつながる今の苦労というものを否定して、たんに今を楽しくばら撒くことしか考えていないように見える。

国家ビジョンの論争ではなく、瑣末なことを理由に、庶民の感覚で批判する公開魔女裁判で点数を稼ごうとする民主党の政治手法の先には明るい未来はないと節に思う。

おおよそ、政治的意思決定というのは、お茶の間のみなさんが簡単に理解できるような背景で決定されるべきものではないし、だからこそ、ブサヨたちは、中国がチベットで虐殺を行うことすら、正当化するロジックが立つと思っていたのでしょ?

結局、日本が技術投資をやめて一番喜ぶのは韓国や中国なのは自明であって、彼らが何のために政治をしているかは、もう明白だってことでいいんじゃないかと思う。