ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

YES!! ユニオン  「ふつうの仕事がしたい」

2009年02月07日 | 格差社会を考える
昨日(水曜日)は、ノー残業デーだったので、必死で渋谷のアップリンクまでいって
「ふつうの仕事がしたい」
http://nomalabor.exblog.jp/i2/
を見てきました

アップリンクさんは今年はいろいろと縁があるのですが、そういう縁だけでなくて、元々、この映画は見たいなと思っていました。

日記のタイトルどおりですが、労働組合って本当に必要としている人たちはいるし、やっぱり仲間っていいなって思う映画でした。
そして、本当に無茶苦茶な労働環境や経営者の世界というのがあるのだという映画です。

ネタばれですが、

月の労働時間が500時間のトラック運転手。
仕事以外の時間が6時間無い生活をずっと続けているという人が労働組合に入ると、会社がヤクザを使って脱退工作をする。

すぐに母親がなくなってしまい、ヤクザは脱退させるために火葬場にまで押しかけてくる。

主人公のトラック運転手の方は、過労で倒れて集中治療室で2,3週間を過ごすことになる。

彼が働いていた会社の元受の発注元に、団体交渉をしにいく。
そこから先は映画のクライマックスだと思うので書きませんが、

希望はユニオン

という人がこの国にいるのは確かだと思う。
僕は、労働基準監督署などがしっかりしてユニオンに頼らないでも労働環境が守られるようにしたいと思うけど、労基も役に立たないときに、最後の防波堤は、強い団体交渉をするユニオンであるのは間違いないだろうと思う。

映像は、今はだいぶ良くなったという、主人公の話を織り交ぜながら進んでいくので、最後の結末の予想はつくのだけど、
1年の闘病生活を続けても、やっぱりトラック運転手として働こうとする主人公の姿に、涙を浮かべずにはいられなかった。

そうやって懸命に働く人々を、必死で守ろうとする社会でなければならないと思う。
それは、市場至上主義のような人を金銭でしか評価しない社会では実現されず、
共産主義のような人民を生産手段としか見ず、生産手段が政治をすると死刑にするような共産主義では実現されず、
社会の公正さを守るために、相応の負担(たとえば高い消費税)をしようとする市民が民主的な手続きで実現していくしかないものだと思う。

映像としては自主制作映画の域を出ていない箇所も多々あるけど、
ドキュメンタリーとして、これを見るなら、とてもいい映画だと思う。