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人生ギャンブル。(とは思わないが)

2005年01月12日 | 
浅田次郎【オー・マイ・ガァ!】
人間にはそれぞれ押せばすぐに涙の出るスイッチがあり、
浅田次郎は多くの人が共通に持つスイッチの押し方を知っている。
だから、泣きたくなったら浅田次郎を読む。
人情、男気、家族愛を総動員してスイッチを押す。
たとえそれがワンパターンでも、泣かされてしまう。

と思って、帯にある「笑いと涙…。」の“涙”の部分につられて読んでみたが、
それほど泣けはしなかった(笑)。
ラスベガスに対する“愛”、家族に対する“愛”がテーマだけど、
とにかく設定からストーリーから文体まで全てが大げさだ。
そんな大げささがまかり通る街だよって事なんだろうけど、
ここまで徹底していると気持ちが良い。
時々、作家本人らしき人物が登場するのも、
本当に好きなんだーっと叫んでいるようで良い。
ギャンブルはやらないし、ラスベガスにも行ったことはないが、
この本を読むとテレビや映画で見た断片を繋ぎ合わせ、
ラスベガスという街がリアルに浮かんでくる。
浅田次郎という作家は引き出しが多いなぁ。
こういう物語りも肩の力が抜けてまぁ良いんじゃないでしょうか。

日本の現状を憂いていて、
ジャパニーズサラリーマンの僕には多少耳が痛かった。



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