FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

国体代表と受験生

2012-07-06 11:37:31 | 教育論
国体の山岳競技は現在フリークライミングのボルダリングとルートの2種目。
カテゴリーは成年男・女と少年男・女の4カテゴリーとなっている。

少年は中学3年から各都道府県の代表選手となることが出来、うちのスクールからも3人(うち一人は高校生)が代表となっている。
中学3年と言えば受験生。
当然、受験と代表選手としてのトレーニングを両方こなさなければならない。

先日、代表となっている一人の受験生のレッスンがあった。
彼女は昨年あたりから力を伸ばし始め、この春からはかなり順調にその力を伸ばしていた。
当然代表選考の競技会でも優勝し、代表となった。

代表となること、それは目標の達成ではない。到着点ではなく出発点である。
代表となり、強化を受ける、ということはそれだけ投資されているということで、責任が生ずる。
誠実にその責任を果たすために、精一杯の努力をしなければいけないよ、とは常々子どもたちに言っていることである。

真面目な彼女はその言葉を受けて、レッスンでも必死に頑張っていた。
多分それは、「強くなりたい」という彼女自身の望みでもあったからとも思う。
だが、近頃彼女のクライミングの調子は下降気味であった。
以前登れたルートもトップアウトすらできないことが何回か続いていた。
その日彼女は、渾身の力を込めて出来なくなっていたルートにリベンジし、完登した。
そして、下りてきてから泣いた。

レッスン時、私は彼女の涙の理由が分からなかった。
でも、レッスン後お父様から塾のスケジュールのお話を伺い、何となく涙の理由が分かった気がした。

受験とクライミング。
その両立は大変なことである。
多分それを上手く乗り越えるには、まず自分を良く理解することから始めなければなるまい。
何を最優先事項とするのか。今の自分に足りないことは何なのか。そのためには何をどう行っていけばよいのか。
混乱の中では何も進展しない。
整理整頓し、段取りを考え、戦略を考えて立ち向かって行くのが一番良く努力も出来、自分も納得できる方法ではなかろうか。
それはアスリートとしての心構えの練習でもある。
が、それは究極に難しい課題でもある。


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2 コメント

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Unknown (FCC(Fortune Climbing Club))
2012-07-07 22:02:49
コメントありがとうございます。
了解いたしました。
それを伺い安心いたしました!

自分で決めたことについて責任をもって頑張ってくれることを、私も信じて見守りたいと思います。

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Unknown (受験生の国体代表の母です)
2012-07-07 19:18:19
いろいろ悩ませてしまったようですが、
娘の涙と主人の話が関係ありそうに見えたようですが、実はまったく関係ないので
あまり深く干渉せず見守ってくださいませ~

思春期の娘は、はたで見るより強くて大人です。
自分で決めたことは責任持ってやれると私は信じてます。波だってありますが。
またよろしくお願いいたします


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