FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<アウトドアレッスン日誌>初級 その3

2012-10-29 13:34:35 | クライミングレッスン報告
午後。
どうしても登りたい課題がある人のために、少しだけリベンジの時間を取ってから移動
次のエリアは「すべり台」と「とけたソフトクリーム」という名前(この名称が通用するのはクライマーの間だけですが)のついた岩のあるエリアへ。

初級の子どもたちは「すべり台」の課題を、中級の子どもたちは「とけたソフトクリーム」の課題を、と別れる。
中級でもたけくんとユキちゃんは「すべり台」の課題を練習しても良いかな?と思ったのだが、
本人たちが「チャレンジしたい」と言うし、二人ともお母様がついていてくださるので、一応許す。
と言うのも、「とけたソフトクリーム」は今までの岩よりも高さがある。
抜け口に行くと大人でも「怖い」と思う。高さに慣れていないし、まだ精神的に自分をコントロールしきれない年齢の二人には少し早いようにも思えたのだが、もし出来なければそれを受け容れ、どうしたら良いかを考えるのも経験、と思ったのだ。

「すべり台」の初級の子どもたちはみんな良く登った。
「黒本」と呼ばれているこのエリアのクライミングガイドブック(「トポ」と呼ばれている」によるとノーハンド(手を使わず足だけで登る)の課題で10級、となっている課題を3本登り、有名な「すべり台」6級にトライ
このエリアが2回目のショータは1発で完登
他のメンバーはこのつるつるの岩をどう料理したら登れるか、頭を悩ます


その間に「とけたソフトクリーム」の様子を見に行くと、ユキちゃんが5級の抜け口で一歩が踏み出せず往生していた
周囲で様子を見ていた男の人が、上からユキちゃんの手を引っ張り上げてくださり、何とかトップへ。
下りてきたユキちゃんに、外岩のボルダーは、高さから来る「怖さ」にも打ち勝たないと登れないこと、頑張るのは自分であって誰も助けることは出来ないこと、これ以上は上には行けない、と思ったら自分から安全に飛び降りること。そしてそれらが出来ないのなら、トライは諦めること、を告げてもう一度トライするかどうかを考えてもらうと、「やる」と言う。
そこでもう一度トライ。下部の悪い個所は難なく越え、上部の岩の上に一歩重心を移せば完登、と言うところで先ほどと同様に行き詰まった
なるべく自分の力で完登させたい、と思いしばらく手を貸さずに声をかけて励ますが、どうしても一歩が踏み出せず。。。
この岩にはFREEDOMの店長をはじめ、ユキちゃんも顔見知りの人たちも登りに来ていて大声援を受けるが、やはり動けず。。。
心配したコーヘイとタクミが岩の上にまわって励ましたりアドバイスしたりするが、やはり動けず。。。
ものすご~く長~い間動くことが出来ずに張り付いていた。
さすがに他の人にも迷惑なので、いよいよ彼女のお尻を押そうかと思った矢先、先ほど助けてくれた男の人が待ちくたびれてトラバース(初段)のトライを開始した。この課題は岩をトラバースし、最後この5級に合流する。
この時に限って核心を抜け、何とユキちゃんのいるところまで迫って来た
「早く、早くユキちゃん、後ろから初段が来る初段が~~」みんなの声にユキちゃんも「え~っ」と大慌て必死の形相で、さっきまで踏み出せなかった足に力を込めて踏ん張ると、ス~・・・と重心が移り、トップに立った。
初段の人も無事完登・・・セーフ 二度も助けられたね

たけくんもそのあとこの5級を完登 上部怖がるかな?と思ったが思い切って動けていた
たけくんの核心は「次トライさせてください」とまわりの人にお話しすることだったみたいだね
しいちゃんは力のいるムーブで苦労していた 少しずつ力をつけて行こうね。


そんなこんなで時間になり、終了。
最後、初級の子たちをあまり見てあげられなかったけれど、みんな「すべり台」が登れたとのこと。頑張ったね~
保護者の方々も、ご協力ありがとうございました。

解散後、保護者の方といろいろ話をしていると、待ちきれないコーヘイが「センセー、スポットお願いします~」と矢の催促。
参加者が多かったので、レッスン中はコーヘイにはアップをしながら待っていてもらい、解散後に彼の目標課題に付き合ってあげるよ、と約束していたのだ。
前に一度触っている「とけたソフトクリーム」のトラバース初段。
彼はこれを登りたい。
「忘れないうちに、どうしても今日中に登りたい」と言うコーヘイ。
試行錯誤を重ねてムーブを決め、見事完登
「やった」とさすがに嬉しそうだった
おめでとうここぞ、という時の集中力はなかなか良いものを持っているね


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