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【サッカー】おつかれさまでした

2012-05-21 | サッカー・アルビレックス新潟

[黒崎久志監督、西ヶ谷隆之ヘッドコーチ 辞任のお知らせ]
http://www.albirex.co.jp/news/top_team/35713


 まずはお疲れ様でしたと言わせてください。
 結果的に黒崎さんの監督としてのチャレンジは失敗に終わりましたが、毎年主力が移籍してしまい、チームを作り直さなければならない、そうした中でできるだけ上位を目指さなければならないという状況は、僕たちが考える以上に難しいタスクだったと思います。どうもありがとうございました。
 西ヶ谷さんもありがとうございました。よく知らなくて申し訳ないんですが(´・ω・)





 で、ですね。
 これでようやくスタートラインに立ったというか、ようやく新潟というクラブがフロントの怠慢を追求される状況になったと僕は思うのですよ。これまではずーーーっと何かの後ろに隠れて、のらりくらりと追求をかわしていた「フロント」というラスボスが、ついについに、サッカーファンの前に(みっともない)姿を現しました。大魔王「フロント」は「ひかりのたま」を使われて、「くろさきかんとく」というベールを剥がされたわけです
 身も蓋もない話をします。最初にお断りしておくと、以下の内容に、黒崎さんを糾弾する意図は一切ありません。
 いいですか。ぶっちゃけ、黒崎さんというのは、彼自身の監督としての能力とは無関係なところで、いわば新潟フロントの見込みの甘さの象徴とも言うべき存在だったと断言することができます。一歩でも歩みを止めれば破滅が待っているというのを、2008年に思い知ったハズの新潟というクラブのフロントが、こともあろうに「新人監督の育成」などという馬鹿げたお題目を掲げ、白羽の矢を〝立てられてしまった〟のが黒崎さんだったんです。
 たまに「黒崎じゃなくて素さんや秋葉だったら」という声も聞かれましたが、おそらく誰が引き受けてもこんなもんだったでしょうね。残念ながら、トップリーグの監督経験なしに就任し、クラブの十分なサポートも受けられない状態で好成績を残せるような才能の持ち主は、今のS級ライセンス保持者の中には一人もいません。仮にそういう人が日本から出てくるとしても、それはもう少し未来の話になると思います。
 話を戻しますが、監督育成というお題目を掲げて就任した監督が、辞任するときにそのことについて一切触れられないというのは異常と言わざるを得ません。べつに言葉尻をとらえて揚げ足をとるわけではありませんが、田村社長は黒崎さんへの誠意を示すために、その部分について真っ先に弁明を行うべきだと思います。
 ……つーか、こんなのホントは就任時にマスコミが突っ込むべきなんですけどね。監督育成と一口に言っても、なにをもって「育成が叶った」とするのか、そういった具体的なビジョンが一切ありませんでしたから。ただただ漫然と過ごしていては、無駄に時間と金を浪費してしまうだけです。黒崎監督が指揮を執った二年半は、キチンと「どのように評価するのか」という基準を示し、その基準と照らし合わせて評価すべきでした。
 大体、成績だけを見ても、初年度より二年目のほうが成績が下がっていたわけですけど、それは育成失敗じゃなかったんですか? それとも、クラブの成績と監督の育成というのは別物だったんですか? じゃあ、このタイミングで成績のみを問題にして辞任を迫ったのはおかしくないですか? もうホント、グダグダすぎんだろ

 なにはともあれ、これで新潟のフロントは「くろさきの盾」という最後の防具を失いました。
 新監督とは交渉中ということですが、たとえどのような方が引き受けるにせよ、今回のように「新人監督に能力がなかった」と全ての責任を被せることはできませんよ。もしこれで、黒崎さんを辞めさせた〝だけ〟で問題を収束させようと思っているなら、既にスタジアムを去った2万人は言うまでもなく、残った2万人弱も遠からずこのクラブを見限ると思います。
 大好きなクラブがそんなことにならないよう祈ってます。