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サブカルとサッカーの話題っぽい

【漫画】魔法先生ネギま!34

2011-05-20 | 漫画
魔法先生ネギま!(34) (少年マガジンコミックス) 魔法先生ネギま!(34) (少年マガジンコミックス)
価格:¥ 440(税込)
発売日:2011-05-17

 今回はネギの暴走から復活まで。いよいよ魔法世界編も大詰めのようです。

 んー……。すげえ不躾な言い草かもしれませんが、魔法世界編に入ってからネギが昏倒するのってこれで何度目かなあ――と思ってみたり。なんか闇魔術を身につけてから同じことを繰り返してる気がするんですが。「暴走しそうでヤバイよ→よくわからないけどなんとかなったよ」というパターンは、ぶっちゃけ「よくわからないけどなんとかなった」の部分のご都合臭が強すぎて、さすがに何回も使われるとキツイわ。
 ちゅうか正直な話、ここにきて赤松先生がネギをどうしたいのかサッパリわかんなくなりました\(^o^)/これまでもしっかり読み取れていたとは思っていなかったですけど、「フェイトと友達になりたい」宣言あたりから言動が突っ走りすぎてて完全についていけなくなってしまったなあ……。
 で、その「僕がついていけなくなった理由」っぽいものを見つけてしまってヤバイ。
 308時間目のクラスメイトたちの会話なんですが、

「へへっ……しっかしこんなことになっちゃうなんてね~」
「……ある意味……今、私達に魔法世界の命運がかかってるんだね」
「あー、ダメダメ。それ意識したらプレッシャースゲェから」
「ああ、忘れろ忘れろ」
「でも現実感ないよね~」
「まあ実際この世界は物理現実じゃねぇってことらしいけどな」


 この会話見てハッとしたんですけど、なんていうか他人事なんですよね。
 ここで言う「他人事」っていうのは、べつに作中の登場人物たちが現在の危機を他人事のように感じているという意味ではなく(上の会話は「深刻に受け止めていないフリ」をしているだけという演出だというのはわかりますし)、読者目線で見た場合の「魔法世界の崩壊というモノを、本来無関係のクラスメイトたちが命を賭してまで止めようとしている」動機付けが弱く見えてしまうという意味なんですが。
 や、たしかに、クラスメイトたちも各々魔法世界に暮らす人たちと交流して、ある程度は感情移入できるようになっているでしょうし、最終的には生き残った魔法世界の住民と地球の間で争いが起こることが示唆されているので、マクロな視点で見ればクラスメイトたちは自分のための動機というものがあるんですけどね。なんか、あまりにもグダグダと話が長引いたせいなのか、僕自身がキャラクターたちの持つモチベーションに納得できなくなってしまっているんだよなあ……。
 某『テイルズ』シリーズだと、最終的に「なんだかんだで世界の危機と向き合い、主人公たちが世界を救うことになりました」みたいな展開になることがお約束だったりしますけど、まんまこれの悪い例を見せつけられている感じ。一言でまとめると、敵も味方もインフレすごすぎますよね、みたいな。いつの間にか主人公とライバルの戦いが作中頂上決戦になっていたでござるの巻、みたいな。
 例えば同じ『ネギま』でも、修学旅行編なんかは、このかのピンチをネギたちが救う、というモチベーションにすっごく共感できて、読んでいるこちらも盛り上がったんですけど。もう少し物語の展開をシンプルにして、読者にわかりやすく伝えるための努力が必要なんじゃないかなと。誤解を恐れずに言うと、頭でっかちになりすぎていますよね。この作品。

 正直、お涙頂戴エピソードの使い回しと、最終目標がぼんやりして見えないのに長々と続くバトルに飽きました(ノ∀`)フェイトのクローンみたいなのが出てきたと思ったら、いきなり元のフェイトと共闘をはじめて失笑してしまった。
 でも赤松先生自身は34巻がお気に入りって書いてるんだよなあ。うーん……。
 僕は『ネギま』の中で一番つまらんかったなあ。残念。