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【ラノベ】はぐれ勇者の鬼畜美学 2

2011-05-11 | ライトノベル
はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)Ⅱ (HJ文庫 う) はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)Ⅱ (HJ文庫 う)
価格:¥ 650(税込)
発売日:2010-07-31

 読了。

 これでこの作品とはお別れだな!w
 なんていうか、決してつまらないわけではないんだけど、イマイチ購読を続けるラインに至らなかった感じ。すげえ感覚的な言い方になりますが、おそらく僕はこの作家さんと「かっこよさ、可愛さ、エロさといったものを感じる基準」が合わないんだろうなと。
 ちゅうか設定の規模がデカいワリにこぢんまりとまとまってしまってる感じで、読んでてワクワクしないんだよなあ。このラノベ。主人公のキャラクターなんかを考えた場合、この「こぢんまりとまとまってる感」は致命的かもしれず。
 以下雑感。

・んでまあ、1巻のときに書いた感想そのまま流用できるくらい、内容に関して抱いた印象はほぼ同じでした。結局のところ、主人公の暁月が「周囲が持ち上げるほどスゴイヤツ」だと思えないっていうのが最後まで引っかかります。たしかに戦闘能力は高いし、精神的にも揺るがないし、強キャラとしての条件は兼ね備えているんですけど、なにかすごく重要なモノが抜け落ちている感じがするんだよなあ……。

・このへん自分でもよくわからないけど、ひょっとすると暁月が色々なものに対して引け目を感じてるのが微妙なのかもしれない。美兎に対する引け目だったり、アレイザードという世界に対する引け目だったり、最終的な目標が実の家族を倒すことだという設定も絡んで、なんだか全編通してスッキリしないんだよねえ。

・ようするにさしてカッコよくない暁月が悲劇のヒーローぶっているように見え、それを周囲が持ち上げる様が鼻につくんだろうな、僕は。べつに悲劇のヒーローが全てNGってわけでもないので、おそらく描き方の問題なんでしょうけど。

・そして下着を買いに行くなどの日常描写に長けているというわけでもなく、どちらかというと退屈な部類に入る(そもそも1巻の感想のときに書いたようにキャラクターに魅力があまり感じられない)ので、正直、見所に欠ける作品だと思う。同レーベルの『いちばんうしろの大魔王』なんかは方向性の似ている作品だと思うけど、あっちはアニメ化補正でキャラクターが立っていたので、この二作に差があるとしたらその部分かもしれない。

 つーか、作品とはまったく関係ない話。
 作者の上栖さんって『境界線上のホライゾン』の川上さんのファンなんですかねー? ところどころ「驚きを得る」みたいな川上さんの使う特徴的な描写があったり、無機物や自然物(空や風)を「~がある」って感じでシーンの初めに描写したり、キャラクターの独白の入れ方が似ていたり、ヒロインの美兎のキャラがぶっちゃけ新庄君に似すぎてるんですが。
 や、別にコレがパクりとかって文句つける気はないんですけどね。こういう模倣って、元ネタが好きな人間にとっては意外と気になるというか、どうしても後追いのほうが安っぽく見えてしまう部分はあるので。そのへんもイマイチっぽさに繋がった理由の一つなのかなと思いましたよという感じです。ハイ。
 とりあえず続きはいいかなーということで一つ。