ジェラール・フィリップ生誕100年映画祭として、
昨年11月から、東京では、渋谷、銀座、池袋で、
あれこれ、上映していました。
ご存じの方は、ご存じのように、
ジェラール・フィリップは、
スタンダール原作の「パルムの僧院」、「赤と黒」の、
それぞれの主人公
ファブリス・デル・ドンゴ
ジュリアン・ソレル
を演じています。
ファブリス、ジュリアンとも、
文学史上、トップの美少年、美青年であります。
私、フランス文学科卒でして、
卒論のテーマが、
「パルムの僧院における永遠なる幸福」で、
自分の会社にも、ファブリス という名をつけるくらいに、
スタンダール好きですが、
(まぁ、もともとスタンダールが好きで、仏文科に入ったのですが。。。)
ジェラール・フィリップ主演の、
スタンダールの原作の2本とも、
これまで、観たことがなかったのです。
*ジェラール・フィリップ主演の、
「モンパルナスの灯」は観ています。
何故か、といえば、
結局は、ファブリス、ジュリアンの、
イメージと違う、というのを目にするのが、
嫌だったのです。
ですが、今回、
映画館で見られる良い機会だったので、
上映期間ギリギリで、
パルムの僧院を観てきました。
原作との設定の差異など、あれこれ、
「ん~ 相当、違うな~」という感想はありながら、
ジェラール・フィリップのカッコ良さには、
「ん~、これは、あり、だな」
と思いました。
*この映画は、小説「パルムの僧院」とは、結局は、別物です。
小説にある「深み」は、まるでないです。
例えば、ファブリスとクレリアが初めて出会った時から、時を経て、
再び、牢獄の前で出会った後の、
それぞれの内省的なモノローグなど、
まったくありません。
ただ、美男、美女が、窓越しに知り合って、魅かれ合う、という
そんな話になってしまっています。。。
ちなみに、クレリアも、まぁ、納得できるくらい、きれいでした。
ジーナ(サンセヴェリナ公爵夫人)は、ちょっと残念でした。。。
なにしろ、
よろしければ、是非、是非、映画だけではなく、小説も読んでみて下さい。。。
冒頭の写真は、公式サイトからの無断借用で(スミマセン)、
この写真では、まぁ、現代的な服装ですが、
映画の中では、襟高の上着、真っ白のブラウス、など、
中世貴族の名残のある、
19世紀初期の貴族のファッションで、
まあ、惚れ惚れするくらい、カッコいいのです。
そしてまた、腰が細く、足の長いこと!!!
36歳で亡くなったことも、
伝説になった要因ではあるのでしょうが、
生前から、レジェンドだった、というのも、
納得です。。。。。
今回は、見逃しましたが、
「赤と黒」も、機会があれば、是非観たいな、と思っています。
では、では。