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『TOEIC(R)テスト300点から990点へ、「7つの壁」を突破するブレイクスルー英語勉強法』(清涼院 流水著)

2019-03-22 08:20:43 | 書評
京都大学出身(中途退学)、小説家で作家の清涼院先生のTOEICの本。英語が苦手でいながら、読んだマンガがきっかけで単語集を手に取り、そこから、TOEICに挑戦して、990点を取るまで、そして990点を取ってからについて書かれた本です。


作家先生が書いている本が書いていて、さらに、自分の実体験をもとに書いているものであるため、とてもおもしろいです。TOEICのノウハウ本を読む際は、自分の勉強法に比較して他の攻略本を「研究する」という視点で読みますが、この本は違う。やはり、著者のストーリーを書く力が違うからでしょう。

清涼院先生がどんなきっかけでTOEICに挑戦して、990点達成を目標にしていったか、そこにいたるまでの、家族との出来事が、とても熱い想いで書かれています。人気小説家でありながら、TOEICになみなみならぬ情熱を傾けられたんだな、と、本当に感動してしまいました。

面白い反面、この本を読んでいると、すごい情熱で6年以上かけて990点を目指す人がいる、ということに感動するとともに、20年ぶりの受験で1回目の受験で990点をとろうとしていた私のことが、少し図々しく感じてしまいます。

とはいえ、基本的な勉強法には、とても似ている部分が多いです。

この本の題にある「7つの壁」とは、600点、730点、800点、860点、900点、950点、990点の壁です。それぞれの壁に対して、「壁の正体」と「壁の攻略法」が書かれており、その構成がまた、とてもわかりやすいです。

7つの壁の7つの攻略法の中で、もっとも共感できて、私も徹底したいと思えたのが、以下の3つです。

800点の壁の攻略法:毎回のTOEIC学習を習慣化し、日本語を介さずに「英語の音」「イメージ」の連結連想回路をつくる。

たぶんTOEICの学習をしたことがこれを読んだら、「なんのこっちゃ!」ということになると思いますが、この本を読めば、理解できます。

ここでのキーワードは「習慣化」と「イメージ」です。習慣化して継続することで、確実にTOEIC英語力をつけます。また、日本語訳をするのではなく、英語そのままで理解することを心がけるのです。

860点の壁の攻略法:正解と不正解の理由を理解して、学習の質を上げて、「わかったつもり」をなくす

奇しくもこの本で860点という高得点の壁をクリアするための攻略法と挙げられており、私もとても大切だと思うことです。TOEIC試験に限らず、問題を解いて間違った箇所については、なぜ間違ったか、すれぞれの選択肢について、正誤の要因を徹底的に分析する必要があります。同じ問題を繰り返し解くと、次回以降は正解の確率が上がりますが、それは「答えを覚えている」という要因によることもあります。なぜその選択肢が正解なのか、なぜ他の選択肢は間違いなのかを理解しなければ、次回 類似の問題がでた時に正解できないのです。

950点の壁の攻略法:誰かに解説できるまでに完璧に理解し、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの複合技能を同時に高めてい

ここで「誰かに解説できるまで」というのが、とても説得力があります。やはり満点をとるまで極めるには、自分でわかっているだけではなく、言葉にして誰かに説明できることが必要だ、というのがとても説得力があります。解説する相手がいない場合はどうするか?著者は、その場合は自分に解説することを薦めています。

ぜひやってみたい、と思える、攻略法です。

この本をおすすめしたいのは、TOEICに挑戦しても足踏みしてなかなか得点が上がらない人に対して、です。みんな壁にぶつかっていること、壁をブレークスルーする方法はあるということは、とても励みになります。TOEIC挑戦が長期化している人に、是非、ご紹介したい本です。

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