縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

リーデルの魔法 ~ ワインとグラスのおいしい関係

2006-03-01 23:50:21 | おいしいもの食べ隊
 先日リーデル社のテイスティング講習に参加した。ワイン好きの方には常識かもしれないが、僕はグラスでこんなにワインの味が変わるとは知らなかった。リーデル社のグラスはワインの種類に応じて沢山用意されているが、僕は目先を変えてグラスを売ろうというリーデル社の戦略かと思っていた(失礼)。
 しかし、それは科学的かつ、造り手との協同作業により生まれた結果だったのである。

 例えば、ソーヴィニヨン・ブラン。酸味が強く、果実味もあり、すっきりした辛口のワインである。ただ、この酸味が苦手という人が多いのも事実だ。リーデル社のソーヴィニヨン・ブラン用のグラスはこの酸味を和らげる工夫がなされている。グラスはボール、つまり真ん中の膨らみが少なく、すらっとした形である。これは酸味が主に舌の両脇で感じられるため、ワインが口の中で直線的に流れるようにとの配慮からである。

 一方、樽の香りに、バニラやはちみつのような甘い香りのするシャルドネ。酸味は弱い。そんなシャルドネ用のグラスはボールが広く、全体に丸みを帯び、ワインが口の中で全体に広がる工夫がされている。舌の両脇で酸味を感じるためである。

 即ち、リーデル社のグラスは各々のワインの特徴を弱めることで、全体にバランスの取れた味わいが楽しめるよう考えられているのである。
 下手なグラスでワインを飲むと、ワインの特徴が強調され、すっぱく感じたり、渋みを強く感じたり、えぐみを感じたりすることになる。実際にその辺のグラスを使って比べてみると、その違いは明らかだ。あたかもリーデル社の魔法のようである。どんなに素晴らしいワインでも合わないグラスで飲むと安いテーブル・ワインと変わらない味になってしまう。
 
 ちょっと待って。ワインはブドウの品種や地域で多くの種類がある。それに合わせてグラスを買っていては、それこそ、どのグラスがどのワイン向けかわからなくなり収拾がつかなくなってしまう。もっともこれがリーデル社の魔法、いや、リーデル社の陰謀なのだろうか。

(営業妨害にならないよう付け加えると、初心者は最大公約数的なグラスをいくつか揃えるとOKだそうである。詳しくはお店でご確認されたい。)

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