縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

名古屋、浜松、それに西麻布??

2006-04-19 23:25:44 | おいしいもの食べ隊
 先週の“まぐろ茶漬け”に続き、今日もお茶漬け、鰻茶漬けの話である。

 鰻茶漬けは名古屋『蓬莱軒』の“ひつまぶし”や浜松『八百徳』の“お櫃鰻茶漬け”が有名だ。鰻をお茶漬けにするなんてもったいない、と思うことなかれ。これが存外おいしい。食べ方は先週のまぐろの場合と同じ。1杯目はうなぎだけで、2杯目は薬味を添えて、3杯目はお茶漬けにして、というものである。違うのは、胡麻だれではなく普通の鰻のたれであるところと、お茶が番茶ではなく昆布だしであるところだ。

 名古屋と浜松で食べ方は大体同じだが、一つ大きな違いがある。それは焼き方だ。浜松は関東風、つまり背開きで鰻を蒸してから焼く。一方、名古屋は関西風、腹開きで蒸さずにそのまま焼く。このため浜松の鰻は身がふっくらとやわらかく、名古屋の鰻は皮がぱりっとしておいしい。
 焼き方の違いは、食感の違いに加え、鰻の大きさ、切り方の違いにも表れる。名古屋の鰻は皮が固いため細かく切っても崩れることはないが、浜松の鰻はやわらかいため比較的切り方が大きい。名は体を表すではないが、“ひつまぶし”は小さな鰻を満遍なくご飯にまぶす感じがする。
 まあ、どちらが好きかは慣れというか、好みの問題であろう。僕自身はというと、“食べて感動”というのは初めて食べた名古屋の方だし、食べ慣れた、愛着があるというのは浜松である。実は以前浜松に仕事でよく出掛けており、『八百徳』には何度も通った。その度毎、一度は普通の鰻を食べようと思いつつ、結局、うな茶しか食べたことがない。

 さて、先日レストラン・ガイドで『八百徳 西麻布店』なるものを見た。浜名湖の鰻専門店、創業130年の老舗とあり、うな茶をやっている。「そうか、『八百徳』、支店を出したんだ。なかなか景気いいな。今度行って久々にうな茶を食べよう。」と思った。
 ところが、どうも違うらしい。試みに『八百徳』のHPを見たら、次のような店主のメッセージがあった。

 お客様より「東京西麻布に出店をしたのか?」というお問合せを何件か頂きましたが、当店は浜松において本店・駅南店の直営2店舗のみで老舗の味を頑固に守って営業しております。伝統の味を守るために目の届く範囲でやらせて頂いておりますので、今回お問合せいただきました件は当店とは関係ございません。お間違えなきよう、お願い申し上げます。

 ふーん、違うんだ。嬉しいような残念なような複雑な気分である。確かに、築地ならまだしも西麻布という感じの店ではない。と、思ったのも束の間、なんと本店が建て変わり、大きなビルになっていた。ということは、例の僕の法則からすると、味が落ちたり、値段の上がっている可能性がある。不安。店主の「老舗の味を頑固に守って営業」との言葉を信じたい。

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