縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

TGIF. ワインを片手に夜を楽しむ

2006-02-17 23:49:37 | 芸術をひとかけら
 今日は金曜日。1週間の仕事の終わり。リラックスし、ワインでも飲みながら夜を楽しみたい。こんなときのお伴といえば・・・・、何? そうね、ジャズといえばバーボンのイメージだし、クラシックはコーヒーか紅茶かな。じゃあ、ワインを飲み過ぎて身を持ち崩した芸術家の話。って、そんなの聞いたことがない。これがウォッカやブランデーならありそうだけど。とすると映画か本かな。決定、では今日は本の話。村上春樹の話にしよう。何のことは無い、今、彼の本を読んでいて、たまたま手近にあったからだが。

 今「ノルウェイの森」の英語版を読んでいる。日本語版は上下2巻だったが、英語版は1冊だけ。得したのか損したのか微妙である。僕は日本語版の初版を持っている。この本がベストセラーになったとき、上巻は赤、下巻は緑に金色の帯だった。だが、初版は赤には赤、緑には緑の帯。ちょっとやぼったいが、いつの日か価値が出るかもしれないと本箱の奥に大事にしまってある。

 なぜ「ノルウェイ」の初版を買ったかというと、その前に出た「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読んで、すっかり彼のファンになったからである。僕は彼独特の言葉遣いというか、表現の虜になった。「世界」は二つの話、“世界の終り”と“ハードボイルド・ワンダーランド”が交錯して進み最後には両者が結び付いて、というよくあるといえばよくあるパターンの話である。しかし、展開が本当にエキサイティングで、それこそ翌日仕事なのに、夜中の2時か3時まで掛けて一気に読んだことを覚えている。
 で、その内容だが、それは是非ご自分で読んで確かめて頂きたい。何を隠そう、よく覚えていないのである。たいていの彼の本は何度か読み返しているが、この本だけはもう一度読むことができない。600ページを越す大作だというのもあるが、改めて読み、初めて読んだときの衝撃、感動を無にしてしまうのが怖いのである。

 勿論、20代のときの自分と今の自分が同じものに感動するとは思わない。しかし、そのときの本当に感動した気持ち、経験は、自分の中にずっと取って置きたいと思うのである。皆さんも、今までの人生の中で、そんな本に出会ったことはありませんか。
 僕が代わりに読んで、確かめて差し上げますから、是非それを教えて下さい。最近、年とともに鈍くなってしまい、新たな感動を求めているのです。たとえ詰まらない本だと思っても何も言いません。そこまで野暮ではありませんから。

 

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