ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

子宮筋腫核出

2005-10-11 | 腹腔鏡
先週、かなり難しい腹腔鏡下子宮筋腫核出術をした。術中に鉗子がひん曲がるほどだったが、どうにか600gの筋腫を核出して終わった。

腹腔鏡下手術の保険点数は25,300点である。つまり手術料は253,000円。一見かなり高いなと思えるかもしれない。しかし、これにはディスポーサブルの医療器具の経費が含まれている。筋腫核出を腹腔鏡下でする場合、トロッカー、吸引洗浄装置、子宮のマニピュレーター、超音波凝固切開装置、モルセレーター(筋腫を切開して回収する装置)などがあり、これらを合計すると10万円以上になってしまい実際の利益は開腹でするほうが上になってしまう。(開腹手術の点数は13,800点)

うーん、はじめから開腹したほうが儲かるなんて・・・しかも入院期間は長くなるから病院はもっと儲かる・・・

ちなみに小開腹を併用する腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術(保険点数は腹腔鏡として請求できるので25,300点)ではモルセレーターも使わないので開腹手術より利益が大きくなるかもしれない。しかし、4-5cmの小さな開腹とはいえ、手術侵襲は開腹に準ずることには変わりないのだ。

より高度な技術を駆使して小さな傷で手術するほうが、利益が小さくなるなんて・・・なんかおかしくないだろうか?終わった後、へとへとになるくらい頑張ってるのに、逆に儲かってないとは・・・あー、なんか、あほらし・・・
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