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大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

子宮内膜症はなぜ手遅れになるまで見つからないのか? その1

2012-08-28 | 子宮内膜症
この文章は、院内報に投稿したものです。言いたい放題書いてみましたが、予想外に評判がよかったので、ご紹介します。

「子宮内膜症はなぜ手遅れになるまで見つからないのか?」という、かなり挑戦的な題名にしていますが、私自身は、大半の子宮内膜症は手遅れではないと思っています。しかしながら、子宮内膜症は、一般の方が思っているよりもはるかに妊孕能や骨盤痛などのQOL(Quality of Life)を損ない、非常に再発しやすい疾患であるのは事実です。子宮内膜症を手遅れにしないためには、患者さん自身が、この疾患に対して十分理解すること、治療に対する長期的な戦略を持つこと、そして、手術に対して勇気を持つことが必要なんだろうと思っています。

以下、本文

健保連大阪中央病院婦人科は、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科良性疾患に対する腹腔鏡下手術を中心とする診療を行っています。私どものような子宮内膜症を専門とする施設には、かなり重症で進行した子宮内膜症の患者さんが多く来院されます。そのような患者さんの多くに共通するのは、月経痛や骨盤痛などの症状が現れてから産婦人科を受診するまで、また産婦人科を受診して子宮内膜症と診断されるまでに(もしくは適切に治療が開始されるまで)非常に長い時間が経過してしまっていることです。10年以上もの長い時間が経過していることも珍しくありません。
このように、進行した子宮内膜症が増えている原因には様々なものがあります。今回は、それらの原因について考えてみることにしましょう。
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