ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

おすすめの本はこちら?ブックス・ラパロスコピスト

きっと、よくなる

2006-12-24 | 大阪日記
子宮内膜症の患者さんの中には、ストレスを抱えている人が多い。

「ピルを飲み続けると乳ガンになる」と思いこみ低用量ピルが飲めない人(実際には若干リスクが高くなるだけなのに・・・)

「もう、妊娠できないのではないか」と悲観的になっている人(いやいや、腹腔鏡下手術のあとは妊娠しやすくなりますよ)

術後の再発の可能性を説明しただけだが「2-3年で再発してしまう」と思いこんでいる人(・・・)

骨盤痛や不妊に悩まされている人、見えない恐怖におののいている人も多い。インターネットで検索し、洪水のような情報に混乱してしまう。

たとえば癌だったとしたら5-10年再発しなければ治ったと考えていい。しかし、子宮内膜症は20-30代に好発し一生長い間付き合いつづけなければならない。たいへんストレスフルな病気だと思う。

しかし、子宮内膜症はまったく治療法のない疾患ではない。一生の内に数回の腹腔鏡下手術は必要かもしれないが、低用量ピルやGnRHaを上手く使いこなせれば生活の質(QOL=Quality of Life)をずっと高めることができる。

病気は人生最大のピンチの一つである。本田健氏によれば、こうした最悪の出来事が人生の転換点となることが多いそうだ。そこで立ち止まり、感じたり、考えたりすることで人生は様変わりし、のちの成功(幸福)のきっかけとなる。

本田氏はさらに言う。マイナスの出来事に目を向けるのではなく、力を抜いて、流れに身を任せましょう。長い目で見れば、どんな人の人生もよくなるように導かれています。


本田健
きっと、よくなる

身体と心が疲れたとき、癒されたいとき、本書を手にとってみてください。医療に100%はないのだけれど、確信できるでしょう。「きっと、よくなる」と。
コメント (1)
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