Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

ミュージカル『Tommy』

2006年03月03日 | diary
 ミュージカル『Tommy』、しっかり楽しんできた。おかげで今朝聴く『Tommy』はなんだか新鮮だったりする。

 会場に着いて、眼鏡からコンタクトにして準備万端。僕は2階席だったんだけど、ステージを観ながら無理なく字幕も読めてよかった。オープニングの“Overture”がばーんと流れてきたときは、きたー!って感じだった。他にも“Pinball Wizard”はやっぱりすごい曲だなぁと思ったりした。鏡が割れるシーンは、もっとこう、ばりーんとやってほしかったけど。

 前半はセリフらしいセリフもなく、歌だけでストーリーが展開していく。つまり、なにもそこにはさみこむ必要がないわけで、『Tommy』という作品がもつ物語の鉄壁さに改めて感心する。後半はストーリーそのものをけっこう変えてきてて、そのためかセリフや新しい曲が追加され、ちょっと説明的になってた。でも、それも気になるほどじゃなかった。

 改めて字幕付きでこうして目の前で演じられると、いつも曖昧に聴いてる部分もかなり具体的に伝わってくる。『Tommy』ってヘヴィなお話なんだよなぁと、わかってたはずのことを再認識したりも。その分、レコードで聴いてるときのイマジネイティヴな部分が薄れてしまうのは残念だったけど、けっこうこみいった話だし、集まっているお客さんにはThe Whoなんて聴いたことない普通のミュージカル・ファンも多いだろうし、そうした人達のためにもわかりやすくすることは必要なんだと思う。でも、あれでちゃんとストーリーは伝わったのかな?ちょっと不安。

 なんせ、こっちは先入観はいりまくりで観てるわけで、終演後も出てくる言葉といったら「やっぱり『Tommy』はすごいねー。ピートはほんとにえらい!いつかThe Whoに『Tommy』フル・ライヴをやってほしいよ」ということになってしまう。よくあんな作品を書けたもんだと、ほとほと感心してしまう。

 というわけで、The Whoを知らない普通のミュージカル・ファンの方々の感想を聞いてみたいところ。僕の意見なんて、ものすごくあてにならないと思う。