Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

朝の通勤風景

2004年03月23日 | old diary
 日曜日、突発性難聴(片耳が聞こえなくなる妙な病気)で入院している先輩を見舞った。完治する確率は40%で、後遺症が残るのが30%、まったく聞こえなくなるのが30%。発病の原因はよくわかっていない。ストレスとか、ウィルスとか…。まぁ、よくわかっていない。幸い、その人は順調に回復しており、今週末には退院できるそうで、ひとまずはほっとした。

 その日は新宿で飲む。いつものようにどーでもいい話で盛り上がり、気がついたら終電がなくなっていた。塾講師をしている友人宅に泊めてもらおうとするが、なんでも翌日から春期講習で朝の5時には起きて予習をするという。邪魔しちゃ悪いと思い、ひとまず帰れる駅まで行って、そこのまんが喫茶で夜を明かすことにした。まんが喫茶なら仮眠もとれるし、始発くらいの電車で帰ればカプセルに泊まるよりずっと安く済む。便利なり。

 ゆったりできそうな部屋を選び、メールのチェックだけすると、お茶を1杯だけ飲んで、僕はリクライニング・チェアに体を沈めた。

 目が覚めたのは、ちょうど始発が出たくらいの時間だった。僕は会計を済ませ、とぼとぼと駅に向かい、片瀬江ノ島行きの電車に乗り込んだ。うとうとしているうち、藤沢駅に到着。時計は朝の5時50分をさしていた。こんな時間にも関わらず、ホームにはたくさんの通勤客がいた。スーツを着たおじさんが多かったけど、若いOLさんの姿もちらほら。ふと、考える。この人たちは毎朝こんな時間から電車に揺られているのか。となると、5時過ぎには起きるのだろうか。帰宅は何時頃なのだろう。酒を飲んでの朝帰りである自分にはなんだか申し訳なく、また少しだけ侘びしいような気持ちにもなる朝の風景。

 大学を出てすぐに勤めた会社は自転車で10分のところにあったので、毎朝8時40分に家を出れば間に合った。こんなに楽なのに、それでも何度か遅刻をした。今の職場は午後1時から。でも僕の仕事はだいたい夕方以降なので、それまでに行けばいい。こちらはさすがに遅刻したことがない。どちらの職場も私服で、これまでスーツを着た経験もほとんどなし。

 ちゃんとしたくなくてこんな生活をしているというのはあると思う。いろんな生き方や生活があって当然だし、それぞれにいい面が必ずあるとは理解しているが、スーツを着て6時前の電車に乗る毎日ってちょっと僕には無理かな…と思ったりもする。