ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

帰宅の時代/林望

2006-04-13 23:13:59 | 
曇り。

「自分らしく生きる」。簡単なように見えてなかなかできることではない。
林望はクールに自分らしく生きようと主張する。個人主義は悪いことではない、と。
たしかにそうだろう。アフターファイブはクールに割り切って早く家に帰って自分のために、家族のために過ごそう。
その通りだと思う。仕事だけがすべてに優先する価値観ではない。
確かにそう思うけど・・・。
でも決して新しい価値観だとは思わない。

林望は自らの努力によって自分が自分らしくいられる生き方を手に入れてきたことを語る。
なるほど他人の目を気にせず、自分の生き方を貫くのはかっこいい生き方だろうけれども、
そんな自分をそのまま開陳してしまう格好悪さもあるのではないか。

自分が格好よく生きられない妬みもあるのだが、彼のように自分らしく生きられればそれは楽しいだろう。
でも、自らの努力とは関係なしに自分らしく生きるのはいかにも難しい。
そしてその思うに任せない人生こそがまた楽しいのだと思う。
ままならないから人生だと思うのだが。


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