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スノーボードクロス男子を見る

2006-02-16 23:40:47 | スポーツ
今大会の新種目には面白いものが多い。
このスノーボードクロスというのも大いに楽しめた。

バンクやジャンプを繰り返しながらコースを滑るもので、スノボ版の大回転といったところか。
ただ、この競技は予選と決勝ラウンドでは競技のレギュレーションがまったく異なるのだ。

予選は一人で滑り、純粋にそのタイムだけで順位を争う。そして上位32人が決勝に進む。
決勝ラウンドでは4人一組で滑り、今度は順位を争うのだ。
したがって予選では技術とスピード、決勝ラウンドではコースどりのテクニックと駆け引きが必要になってくる。
同じコースを滑りながら、戦い方がまったく異なってくるのだ。
これはまったく違う種目を見るに等しい。

速い選手は当然勝ち残れるが、決勝ラウンドでは必ずしも速い選手が勝てるわけではないのだ。
狭いコースを一斉にスタートするので、有利なコース取りを求めて煩瑣に接触が起きる。
展開もめまぐるしく入れ替わり、トップの選手が一瞬にして転倒最下位ということもありうるのだ。
前を行く選手は進路をブロックして容易にラインを譲るまいとするが、それが選手同士の接触を招く。
非常にスリリングな競技なのである。

この種目に日本からはただ一人、千村格が出場し予選を27位で通過してベスト32人に残った。
千村は4人で滑る決勝ラウンドのほうが得意だそうで、決勝ラウンド最初のレースも勝ち残りベスト16に残る。
残念ながら16位どまりに終わったが大健闘だった。

そしてファイナルのデッドヒートは見ものだった。
スロヴァキアのジーデックが先行したが、終盤アメリカのウェスコットが追い上げて逆転。
それでもジーデックが必死に追いすがり、わずか数十センチの差でウェスコットが振り切って初代オリンピックチャンピオンの座についた。
さすがにスノーボード発祥のアメリカ。どの種目でも磐石の強さを見せている。

こうなると女子も楽しみである。


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