ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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トリノ・オリンピック閉幕する

2006-02-28 22:36:08 | スポーツ
曇り。

トリノ・オリンピックが閉幕した。
早起きしてジョギングの合間にせわしくテレビ観戦したが、
まだ夜も明けきらぬ河川敷を走りながら、さっきまで見ていたすばらしいアスリートたちの活躍を思い出しては大いに勇気付けられた。
競技の最初から最後までを完全に観戦したものについては雑感をレヴューに書き残したが、それ以外の競技についても、断片的ながら観戦した。
例えば、優勝候補のカナダを相手にすばらしいショットを見せて魅了してくれたカーリング女子や、
ガンを克服して米国代表としてカムバックしたフィギア・スケートペアの井上怜奈、
男子回転でメダルにわずか0.03秒届かなかった、皆川賢太郎などなど・・・。
一方でジャンプやノルディック複合、ボブスレー、アイスホッケーなど時間の関係で見逃した競技も多かった。どだい全部見るのは無理な話なのだが・・・。
したがって、体重制限に引っかかって失格となった原田雅彦のことにも言及しなかった。
個人的には原田ひとりの責任とばかりもいえないと思うのだが。

結局今回日本のメダルは荒川静香のひとつに終わってしまったが、新種目を中心に結構楽しめたし、たくさんの感動も味わえた。
オリンピックはやはり参加することに意義があるのであって、メダルという結果ばかりにこだわっていては、オリンピックの本質を見まがうのではないか。
JOCや各競技団体の首脳にとってはそういうわけにはいかないのだろうし、視聴率や部数欲しさのマスコミもまた然りだろうが、
国民が求めているのが本当にメダルの数なのか、といったところについては今一度総括したほうが良いのではないか。
荒川は帰国すればマスコミにもみくちゃにされるだろう。特にテレビのばかさ加減にはうんざりだし、そういったところに巻き込まれる荒川も気の毒としかいいようがない。

日本選手団の団長は「国民の皆様に謝罪したい」などとのたまっているが、それこそ全力を尽くした選手に対する冒涜ではないか。
謝罪なんかされなくても、十分に感動は味わえたし楽しかったのだ。少なくとも私にとってはそれだけで十分だ。
カーリング女子やスノーボードクロスの藤森由香をはじめ、多くの4位に終わった選手たちへの熱いまなざしを見ても結果だけがすべてとは言い切れまい。
もちろんオリンピックに出るからには世界と伍していけるだけの実力がなければ、ゲームの成立という観点からはつまらないだろう。
そういう意味で参加選手をスリム化するのは分かる。
それでもなお思うのは、メダリストは結局4位以下のメダルを取れない多くのアスリートなしにはありえないということである。
参加して全力を尽くした選手たちにはメダルと同等の敬意を持って迎えてあげたいと思う。
やはり、オリンピックは参加してこそ意義があるのだから。


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