江戸観光案内

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富岡橋

2011-09-10 | まち歩き

深川の首都高速9号線の真下には、かつて油掘と呼ばれた川が流れていました。正式には十五間川という名前で、隅田川から富岡八幡宮の北側を通り、木場に至る運河でした。

富岡橋は油掘に架かっていた橋で、かつて存在したコンクリート橋の親柱が首都高速下の油掘川公園という小さな公園内に残されています。この親柱は近代の都市整備によって深川付近の清澄通りが整備された際に架けられた橋のものではないかと想像されます。

江戸時代の富岡橋はこの場所よりも西側の、現在の葛西橋通りよりも隅田川に近い場所に架けられていました。水路の多かった深川ですから、他の橋に混じり、特に注目されるような橋でも無かったように思われます。

そんな富岡橋ですが、宮部みゆき著「お勢殺し」(初ものがたりに収録、新潮社)の中では、夜遅くまで店を開けている奇妙な稲荷寿司の屋台の場所を示す橋として、作品中では重要な役割を果たしています。


富岡橋が登場するその他の作品

  • 藤沢周平著「霧の果て 神谷玄次郎捕物控」(「針の光」の章、文藝春秋)

旧富岡橋親柱(油掘川公園内) 東京都江東区門前仲町1-20-1

都営大江戸線 門前仲町駅から約120m 徒歩約2分


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