桃の節句も、端午の節句も、七夕も、
現在では新暦で行われることが多い。
でも、新暦の端午の節句に柏餅を作ろうとすると、
柏の葉はまだ芽吹いたばかりぐらいで、
柏餅を作ることはできない。
しかし、旧暦の端午の節句の頃になると、
柏の葉は青々と大きくなっており、香り豊かな柏餅を作ることができる。
ところで、今年の旧暦3月3日の桃の節句は新暦の4月19日に当たる。
大須賀筠軒(おおすがいんけん 1841年~1912年)が
明治25年(1892)頃に書き記した『磐城誌料歳時民俗記』には、
桃の節句について、次のような記述がある。
三日 邦俗、是日ヲ女兒節トナス。
昨年重三以後ニ生レタル女子アレバ、
初節供(はつせっく)トテ祝フナリ。
蓬(よもぎ)ノ餅ヲ搗(つ)キ、之ヲ菱形(ひしがた)ニ切リ、
雛棚(ひなだな)ニ供ヘ、又、縁家、懇意ノ者ヘ配贈ス。
蓬草(よもぎ)ヲもち草ト称ス。
これを現代的な表現に改めると、次のようになるかと思う。
旧暦三月三日は桃の節句、雛祭りだ。
前年の重三の日、つまり、「三」が二つ重なる三月三日以後に
生まれた女の子がいる家では初節句を祝う。蓬餅を搗き、
これを菱形に切り、お雛様に供え、
また、親類縁者や親しい人たちに贈る。
蓬草を餅草とも呼ぶ。
現在では新暦で行われることが多い。
でも、新暦の端午の節句に柏餅を作ろうとすると、
柏の葉はまだ芽吹いたばかりぐらいで、
柏餅を作ることはできない。
しかし、旧暦の端午の節句の頃になると、
柏の葉は青々と大きくなっており、香り豊かな柏餅を作ることができる。
ところで、今年の旧暦3月3日の桃の節句は新暦の4月19日に当たる。
大須賀筠軒(おおすがいんけん 1841年~1912年)が
明治25年(1892)頃に書き記した『磐城誌料歳時民俗記』には、
桃の節句について、次のような記述がある。
三日 邦俗、是日ヲ女兒節トナス。
昨年重三以後ニ生レタル女子アレバ、
初節供(はつせっく)トテ祝フナリ。
蓬(よもぎ)ノ餅ヲ搗(つ)キ、之ヲ菱形(ひしがた)ニ切リ、
雛棚(ひなだな)ニ供ヘ、又、縁家、懇意ノ者ヘ配贈ス。
蓬草(よもぎ)ヲもち草ト称ス。
これを現代的な表現に改めると、次のようになるかと思う。
旧暦三月三日は桃の節句、雛祭りだ。
前年の重三の日、つまり、「三」が二つ重なる三月三日以後に
生まれた女の子がいる家では初節句を祝う。蓬餅を搗き、
これを菱形に切り、お雛様に供え、
また、親類縁者や親しい人たちに贈る。
蓬草を餅草とも呼ぶ。