2008.10.10(金)
10.09日、オスロから夜行バスでストックホルムに到着したのは朝の0600時、直ぐにストックホルム観光をしたかったのだがこの時間では何もあいていないので一度近郊の街である古都ウプサラの観光に向かう。
ここに到着したのは0830時、この時間でもまだ見所は何一つ空いておらず、結局2時間ぐらい町を散策してストックホルムに舞い戻る事にする。
唯一良かったのは久しぶりの朝マック、ソーセージ、チーズマフィンにハッシュドポテトが食べれた事ぐらいだろうか?
古都ウプサラの朝マック
わざわざウプサラとつけなくてもストックホルムでも食べれた物だが・・・
ストックホルムに戻ってきたのは1100時、私は直ぐに観光案内所に向かい、またしても市内観光がお得になるストックホルムカードを購入する。
物価の高い北欧では一部の例外はあったの物の、北欧周遊での私のスタイルはこうした特典カードを購入して先ず料金の高い物をチェックし、そして観光効率を最大限に考慮してマシーンの様にただひたすら観光しまくりカードの元を取る。それが完全に定着している。
ホテルのドミに入り込んだ時には1330時、荷物を手早く纏め直ぐに街に繰り出す。
11日にドイツへ戻るフライトチケットを抑えている今、時間を無駄にしている暇はない。
最初に乗ったボートクルーズから眺めたストックホルム市街。
ストックホルム大聖堂
郊外にあるタワーとそこからのストックホルム全景
運河沿いに停泊する帆船に王宮
新市街の中心セルゲル広場
紙面の限界上や写真不許可の場所も在るので写真に載せているのはこの程度だが・・・最初にとったクルーズを始めに観光エレベーター、観光タワーだけでなく遅くまで開いているミュージアムを2つ、それにレンブランドやルーベンス、グレコといった一流画家のコレクションの展示のある国立美術館等も手早く訪れている。
もっとももともと絵画に全く嗜みがなく、また全ての部屋に入って全ての絵画を見たものの殆ど駆け足で通り過ぎるように見たのでどの作品が誰のだったか等何一つ覚えてないが・・・
だが、鼎の軽重を見誤ってはいけない。
こうした特典カードを手にしている今、一番大事なのは“元を取る事”だ。
多くのアマチュア旅行者達が「せっかくいい物を見たんだからじっくりと時間をかけて記憶に焼付けよう」等といった勘違いしているようだが・・・
プロとはそんなに甘い物ではない。
そこで喩え自分の好みにピンポイントでヒットする物があったとしても、その一つの物事に捉われてはいけない。
「旅行とは記憶ではなく、記録だ」
どれだけの場所を見たか?そしてどれだけ行ったと言う証拠写真を残したのか?それが肝要だ。
「マシーン」と呼ばれる男になるためには・・・
観光に感動などと言った余計な感情は必要ない。一つ一つの場所で「ただ事を終わらせる」とだけ考えればいいのだ。
ルーベンスと言った所で大事なのは
『あっ、スエーデンの国立美術館でルーベンスが見れましたよ』
とだけ言えればそれでいいだけの事である。
そして2日目、市庁舎の開館時間に併せてきっちりと動き始める。
今日のスケジュール帳も勿論真っ黒だ。可能な限りストックホルムカードを利用しなければいけないのだ!
ノーベル平和賞以外の賞の受賞が行われるストックホルム市庁舎
王宮にその前で行われた衛兵交代式
世界最大最重量のコインに世界最古の紙幣が展示されている王立経済博物館
看板に世界最古の紙幣(発行は1600年代)
世界最大のコイン、重さは何と19.7kg!幾ら分の価値だったのか知らないがこれで安かったら悲惨だろう・・・
そして広大な野外ミュージアムであるスカンセン
ここにはスエーデン各地からの古い建物が移植され保存されている。
これはその一例
孔雀も中で放し飼いにされている
だがここで楽しかったのは小動物が可愛かったこと。
中の水族館で魚よりも萌えてしまった・・・
勿論前日と同様に見た見所はこれだけではない事は言うまでもないだろう・・・
現在時1530時、冬季に入って1700時に閉館する見所が多いのでどこか周れるとしたら後1、2箇所だ。
私は事前にチェックしていた北方民族博物館を先ず行って、そして完全な形で現存する最古の軍艦が展示されているヴァーサ号博物館を訪れることにしていた。
私の過去の実績から行って博物館1個などかかる時間はその大きさにも寄るが10-30分程度が目安だ。勿論大英博物館のような巨大な博物館はそれなりに時間をかけるが、それでも全部の部屋に入って1時間半程度で終わらせてしまうあたりが私の真骨頂と言えよう。
これだけ早く周るのも「ただ行ってきただけという実績」が旅行で一番大切だからだ。
そして北欧周遊も終盤にきて、物の見方の要領も完璧だ。
『観ずにして見る』
別名『本当にただ見てるだけ』
という無我の境地に達成した今、この私が何かに捉われることなどない。
最初のターゲット、北方民族博物館へ向かう
北方民族博物館
『んっ???』
入ると同時に目に飛び込んだ物は・・・
『こっこれは・・・』
上から見た図、そして・・・
『チョッ!チョコレート!!』
なんでもチョコ祭の会場にもなっていたようで・・・
多くのチョコ会社が出展して試食も出来るように・・・
『うぅぅぅ・・・』
私は時計を見ながら展示物を素早く見終わり試食を行う。
『うっ、うまい・・・!!』
それはそうだ、一流メーカが一堂に会し、各社自慢の銘柄を小片とはいえ試食として出しているからにはただの駄菓子屋でかうようなチョコレートとは訳が違うのだ・・・
『さっ最高―!!』
チョコ好きな私に取ってはたまらなく心捉われる瞬間だが・・・
(ここで最後まで居てはいけない・・・)
頭の中で何かの声がする。
そうだ、私はまだ見ると決めた観光名所の全てを終えているわけではないのだ・・・
だが・・・
こんなにも旨いチョッ・チョコレートを捨てるのか?
それもタダチョコ(勿論売っている物もあります、あくまでも試食品のみです)を・・・
今の私はロミオとハムレット、シェークスピアの劇作の主人公の心情だ。
自分の心に問いかける。
「行くべきか行かぬべきか・・・・それが問題だ・・・」
私は心を鬼にする・・・
「プロフェッショナルとして・・・観光マシーンとしての宿命・・・」
博物館など行かなくてもいいのだが・・・
だが、ストックホルムカードの元を取れるだけ取らなければいけない。
後ろ髪を引かれる思いでこの北方民族博物館を後にし、最後の観光地であるヴァーサ号博物館へと向かう。
これがヴァーサ号、1681年に沈没、1961年に引き上げ修復されたということだが300年も海に沈んでいたとは思えない見事なデコが残っている。
博物館を出たのがきっちりと1700時、ストックホルムをやりきったのは確かだが・・・
その満足感を得る為に失った物はあまりにも大きかった・・・
だが・・・
「タダチョコをも捨て去ることが出来た今・・・」
私は“人間としての全ての感情を捨て去り、観光マシーンとして完成された体”となった。
と言う事は確かな事実だろう・・・
でもやっぱり誰かチョコ恵んで下さい・・・
余り物でもいいので・・・
チョコさえあればマシーンじゃなくてもいいです・・・
別に観光なんてどうでもいい・・・
10.09日、オスロから夜行バスでストックホルムに到着したのは朝の0600時、直ぐにストックホルム観光をしたかったのだがこの時間では何もあいていないので一度近郊の街である古都ウプサラの観光に向かう。
ここに到着したのは0830時、この時間でもまだ見所は何一つ空いておらず、結局2時間ぐらい町を散策してストックホルムに舞い戻る事にする。
唯一良かったのは久しぶりの朝マック、ソーセージ、チーズマフィンにハッシュドポテトが食べれた事ぐらいだろうか?
古都ウプサラの朝マック
わざわざウプサラとつけなくてもストックホルムでも食べれた物だが・・・
ストックホルムに戻ってきたのは1100時、私は直ぐに観光案内所に向かい、またしても市内観光がお得になるストックホルムカードを購入する。
物価の高い北欧では一部の例外はあったの物の、北欧周遊での私のスタイルはこうした特典カードを購入して先ず料金の高い物をチェックし、そして観光効率を最大限に考慮してマシーンの様にただひたすら観光しまくりカードの元を取る。それが完全に定着している。
ホテルのドミに入り込んだ時には1330時、荷物を手早く纏め直ぐに街に繰り出す。
11日にドイツへ戻るフライトチケットを抑えている今、時間を無駄にしている暇はない。
最初に乗ったボートクルーズから眺めたストックホルム市街。
ストックホルム大聖堂
郊外にあるタワーとそこからのストックホルム全景
運河沿いに停泊する帆船に王宮
新市街の中心セルゲル広場
紙面の限界上や写真不許可の場所も在るので写真に載せているのはこの程度だが・・・最初にとったクルーズを始めに観光エレベーター、観光タワーだけでなく遅くまで開いているミュージアムを2つ、それにレンブランドやルーベンス、グレコといった一流画家のコレクションの展示のある国立美術館等も手早く訪れている。
もっとももともと絵画に全く嗜みがなく、また全ての部屋に入って全ての絵画を見たものの殆ど駆け足で通り過ぎるように見たのでどの作品が誰のだったか等何一つ覚えてないが・・・
だが、鼎の軽重を見誤ってはいけない。
こうした特典カードを手にしている今、一番大事なのは“元を取る事”だ。
多くのアマチュア旅行者達が「せっかくいい物を見たんだからじっくりと時間をかけて記憶に焼付けよう」等といった勘違いしているようだが・・・
プロとはそんなに甘い物ではない。
そこで喩え自分の好みにピンポイントでヒットする物があったとしても、その一つの物事に捉われてはいけない。
「旅行とは記憶ではなく、記録だ」
どれだけの場所を見たか?そしてどれだけ行ったと言う証拠写真を残したのか?それが肝要だ。
「マシーン」と呼ばれる男になるためには・・・
観光に感動などと言った余計な感情は必要ない。一つ一つの場所で「ただ事を終わらせる」とだけ考えればいいのだ。
ルーベンスと言った所で大事なのは
『あっ、スエーデンの国立美術館でルーベンスが見れましたよ』
とだけ言えればそれでいいだけの事である。
そして2日目、市庁舎の開館時間に併せてきっちりと動き始める。
今日のスケジュール帳も勿論真っ黒だ。可能な限りストックホルムカードを利用しなければいけないのだ!
ノーベル平和賞以外の賞の受賞が行われるストックホルム市庁舎
王宮にその前で行われた衛兵交代式
世界最大最重量のコインに世界最古の紙幣が展示されている王立経済博物館
看板に世界最古の紙幣(発行は1600年代)
世界最大のコイン、重さは何と19.7kg!幾ら分の価値だったのか知らないがこれで安かったら悲惨だろう・・・
そして広大な野外ミュージアムであるスカンセン
ここにはスエーデン各地からの古い建物が移植され保存されている。
これはその一例
孔雀も中で放し飼いにされている
だがここで楽しかったのは小動物が可愛かったこと。
中の水族館で魚よりも萌えてしまった・・・
勿論前日と同様に見た見所はこれだけではない事は言うまでもないだろう・・・
現在時1530時、冬季に入って1700時に閉館する見所が多いのでどこか周れるとしたら後1、2箇所だ。
私は事前にチェックしていた北方民族博物館を先ず行って、そして完全な形で現存する最古の軍艦が展示されているヴァーサ号博物館を訪れることにしていた。
私の過去の実績から行って博物館1個などかかる時間はその大きさにも寄るが10-30分程度が目安だ。勿論大英博物館のような巨大な博物館はそれなりに時間をかけるが、それでも全部の部屋に入って1時間半程度で終わらせてしまうあたりが私の真骨頂と言えよう。
これだけ早く周るのも「ただ行ってきただけという実績」が旅行で一番大切だからだ。
そして北欧周遊も終盤にきて、物の見方の要領も完璧だ。
『観ずにして見る』
別名『本当にただ見てるだけ』
という無我の境地に達成した今、この私が何かに捉われることなどない。
最初のターゲット、北方民族博物館へ向かう
北方民族博物館
『んっ???』
入ると同時に目に飛び込んだ物は・・・
『こっこれは・・・』
上から見た図、そして・・・
『チョッ!チョコレート!!』
なんでもチョコ祭の会場にもなっていたようで・・・
多くのチョコ会社が出展して試食も出来るように・・・
『うぅぅぅ・・・』
私は時計を見ながら展示物を素早く見終わり試食を行う。
『うっ、うまい・・・!!』
それはそうだ、一流メーカが一堂に会し、各社自慢の銘柄を小片とはいえ試食として出しているからにはただの駄菓子屋でかうようなチョコレートとは訳が違うのだ・・・
『さっ最高―!!』
チョコ好きな私に取ってはたまらなく心捉われる瞬間だが・・・
(ここで最後まで居てはいけない・・・)
頭の中で何かの声がする。
そうだ、私はまだ見ると決めた観光名所の全てを終えているわけではないのだ・・・
だが・・・
こんなにも旨いチョッ・チョコレートを捨てるのか?
それもタダチョコ(勿論売っている物もあります、あくまでも試食品のみです)を・・・
今の私はロミオとハムレット、シェークスピアの劇作の主人公の心情だ。
自分の心に問いかける。
「行くべきか行かぬべきか・・・・それが問題だ・・・」
私は心を鬼にする・・・
「プロフェッショナルとして・・・観光マシーンとしての宿命・・・」
博物館など行かなくてもいいのだが・・・
だが、ストックホルムカードの元を取れるだけ取らなければいけない。
後ろ髪を引かれる思いでこの北方民族博物館を後にし、最後の観光地であるヴァーサ号博物館へと向かう。
これがヴァーサ号、1681年に沈没、1961年に引き上げ修復されたということだが300年も海に沈んでいたとは思えない見事なデコが残っている。
博物館を出たのがきっちりと1700時、ストックホルムをやりきったのは確かだが・・・
その満足感を得る為に失った物はあまりにも大きかった・・・
だが・・・
「タダチョコをも捨て去ることが出来た今・・・」
私は“人間としての全ての感情を捨て去り、観光マシーンとして完成された体”となった。
と言う事は確かな事実だろう・・・
でもやっぱり誰かチョコ恵んで下さい・・・
余り物でもいいので・・・
チョコさえあればマシーンじゃなくてもいいです・・・
別に観光なんてどうでもいい・・・