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本日の「電源入りました。」

 ジャンクオーディオを修理しては放置するという非生産的なことをやってます。最近飽きてきた・・・

National RX-1950(その1)

2012年08月18日 23時32分09秒 | ウォークマン
 一ヶ月ぶりのカキコとなってしまいました。極々一部には「どむぞうは死んだのではないか」という噂が立ちましたが、仕事内容が変わったことによる気持ちの余裕のなさと連日の暑さで、ジャンク弄りする気力が出なかったまでのことです。心配して電話くれたK君、ありがとう。

 さて、久々にジャンク弄り。ジャンク弄りは6月23日のKX-4520以来なので、リハビリとしてウォーキングステレオを。ナショナルが1980年頃に39,800円で発売した「ステレオGO」です。数年前にオクで入手したきり、ジャンク箱に眠っていたブツです。

ドーン!

 デカイですね。ウォーキングステレオというにはかなりデカイです。デカすぎです。厚みは3.7センチ、重さは電池込で588グラムもあります。これ、確かにソニーのウォークマンを意識してリリースされたものですが(軽量ヘッドホンも付属してた)、その実態はミニステレオラジカセからスピーカーを省いたって感じのシロモノ。。。カセットレコーダーを「再生専用」として製品化するというパラダイムシフトは、ソニーが初代ウォークマンTPS-L2で実現させたものですが、どうやら松下はそこまで突き抜けることができなかったようです。AM・FM、録音機能、テープカウンタや内蔵マイクまで組み込んでいるのですから、これは従来のラジカセの文脈そのもの。型番も松下のラジカセラインナップのRX-○○○○だし(参考:RX-5700RX-1830)。ルックスも今見るとかなーり野暮ったいw でも、当時ラジカセを持っていなかった自分としてはウォークマンよりこっちのほうが本命だったりして。結局、どちらも金なくて買えなかったけどw

 では、開腹。




 今回の症状は「テープ不動」、「ボリュームガリ&バランス悪い」、「ラジオにピーッというノイズが入る」というもの。まずはボリューム周りからやっつけます。


 下が音量VR、上がバランスVRです。分解清掃は面倒くさいので、とりあえずエレクトロニッククリーナー を吹きかけてグリグリしてみます。これでダメなら接点復活剤を噴射するところですが、幸いにもクリーナーだけでガリは取れました。なるべく復活剤は使わないほうがいいのだ。そばに鎮座しているのは松下製FM-AMチューナーICのAN7220。確かRX-1830でも使われていたはず。


 ついでにラジオ-テープ切替等のスライドスイッチもクリーナー噴射&グリグリしたところ、ラジオのピーノイズが無くなりました。接触不良だったんですかねえ???


 テープ不動の原因はモーター軸の固着でした。エレクトロニッククリーナーを噴射してグリグリしたところ回転するようになりました。幸いにもゴムベルトはまだ生きてました。松下のゴムベルトはホント丈夫ですね。


 クリーナーだけで3つの不具合が解消されました。で、基板を元通りにするのですが、このときに2箇所注意するところがあります。基板のリーフスイッチ(再生等をオンにする)を押し下げるレバー(左の○)と録音アンプをオンにするスイッチ(右の○)です。それぞれ写真の位置にしておきます。


 テープ速度調整は電池ボックス横の基板にある半固定VRで行います。


 電池ボックス蓋のスポンジは触ると粉々に・・・新しいのに張り替えます。これは100円ショップに売っている「すきまテープ」を流用。


 ハイ、メンテ終了。明日はこいつの機能面を紹介することにします。

Victor CX-5

2012年06月05日 23時48分58秒 | ウォークマン
 このところ更新が滞っております。仕事で疲れてジャンクどこじゃなくなっちゃってるんですね。やはりジャンク弄りは体力・気力・時間、それぞれの余裕がないとできませんです。眠いです。

 余裕のないときはお手軽にウォーキングステレオをってことで、今日はジャンク箱に入っていたビクターのCX-5をメンテ。単三1本で動くオートリバースウォーキングステレオです。


 
 このモデルはちょっとユニークな形状をしていて、テープをセットしていない状態では上蓋が開口部にかけてスラントしております。写真を見るとわかりますが、開口部がボディー本体にスッポリかぶさる形になっているのです。テープをセットするとその部分の厚みが増す仕組み。スリム化への工夫なのでしょうが、そのぶん上蓋の面積が一回り大きくなっちゃってます。なんかムリしてますねビクターさん。おかげでテープも取り出しづらいです。

テープを入れてない状態

テープを入れた状態

テープをセットするとACアダプターのジャックも現れます。



 症状は電源入るもテープ回らず。とりあえずメカを摘出。小さい部品がいくつか転げ出てきて、あせりまくりです。


 故障の原因はモーター固着とベルトの伸び。


 このモデル、ものすごくメンテ性が悪いです。基板はフレキシブル基板を使っていて、配線はフレキ&リード線。ベルト交換はリール部分を外さなければできないのですが、ちょっと力を入れようものならフレキがピリリと破けてしまうし、リード線を外そうとしても半田ごてでフレキ基板を痛めそう。仕方ないのでイラツキながらもこの状態で恐る恐る作業。ゴムベルトは伸びてクセが付いてましたが、手持ちのものに合うサイズがなかったのでS-721Hで処理して再取り付け。


 ピンチローラーのそばにはリバース動作を制御する小型モーターが付いてました。凝ってます。


 オリジナルベルトでもなんとか動作したので、ケースに入れる前にこの状態で速度調整。これがまたメンドイ。


 というのもこの機種、スピード調整の半固定VRがフレキ基板の裏に付いているのです。テープをセットすると完全に隠れてしまうとこ。オシロで速度を確認しては基板を取り外して調整って作業を5~6回繰り返し、やっとのことでスピードをジャストに。きちんと動作することを確認してから慎重にケースに収めます・・・が、その途端になぜか全く動かなくなりました。

フレキがめくれてる。
裏から見たとこ。
 よーく観察したところ、フレキ基板が若干めくれあがっている部分が・・・その部分の裏にはハンダが盛られていて、どうやらそのハンダがモーターのケースに触れていないと一切動作しないようです。アースですかねえ・・・なんともまぁデリケート。


 問題箇所を修正したのちケースに収めて完成。フォワード・リバースともに問題なく再生するようになりました。しかし、FF・REWが回りません。ゴムベルトがヘタっているので、きちんとトルクが伝わらないようです。これはまたいつかピッタシのゴムベルトを探して取り付けることにします。

TOSHIBA Walky KT-R2 (その4)

2012年03月20日 23時08分40秒 | ウォークマン
 今日は休日なのでKT-R2をフィニッシュまで持っていきました。


 テイクアップリールです。これのメンテしてたらまたポリスライダーを失くしてしまいました。Eリングで代用。


 基板を取り付ける前に、メカがきちんと動作するか確認します。実験用電源でモーターに直接印加(3V)して、再生・巻き戻し・早送りの各動作を見てみましたが、なぜか再生だけすぐ止まってしまいます。小一時間かけて原因究明。テイクアップリールの部品の取付間違いでした。


 部品を失くしたり、取付順序を間違えたりで、ここまでくるのに3時間かかっちゃいました。


 裏蓋を閉める前に、テープスピード調整します。実験用電源で6Vを印加して3kHzの正弦波が入ったテストテープを再生。オシロで確認します。


 スピードがかなり遅かったので、モーター横にある半固定VRで調整。可動範囲ぎりぎりのところで正常スピードとなりました。やはりゴムベルトがちょっとキツイようです。モーターにかなり負担がかかっているようで、ちょっとワウフラが感じられます。


 でもそんなことは無視してフィニッシュ。いつか気が向いたらベルト交換するとします。アジマス調整もその時に。右チャンネルも音が出るようになったことだし、これはこれで満足です。



 FMもバッチリ。


 外観・機能を観察していきます。まず操作部。一番奥の黒いボタンはMQTS(ミュージック・クイック・トランスファー・システム)。録音時はミュートボタンになります。手前はステレオコンデンサマイク。


 右サイドにはヘッドフォンジャック2つと、外部マイク/アクセサリ入力に加え、外部スピーカーも繋げられます。


 カセットホルダーはフルオープンタイプ。横に並ぶスイッチはインプット(AUX/MIC)、トーン(LOW/HIGH)、テープ(METAL/NORM)の各セレクタ。テープカウンタも付いています。


 重さを量ってみたら、電池(単三×4)込みで551グラム(・_・;)


 お金と時間を費やして修理したこのKT-R2。修理自体が目的で、使用することはハナから考えてません。またベッド下のジャンク置き場に放置です。

TOSHIBA Walky KT-R2 (その3)

2012年03月18日 21時31分52秒 | ウォークマン

 ケミコン届きました。今後のために多めに購入。


 全てのケミコンを交換。古いのを取り外すのがえらい大変でした。脱肛しているものが多数あったので、この交換は正解でしょう。

 ケミコンも交換したし、一気に仕上げまで持って行こうとしたのですが・・・7時からテレ朝の「仕事人バンク」を見てしまい作業は中断。先日の「和風総本家」もそうでしたが、こういった日本の職人技を見るのが好きでして。今日の「仕事人バンク」はタンザニアで井戸掘り&かまど作りでした。両方とも大成功。いい仕事しますねえ。同じ日本人の端くれとして誇らしい気持ちになります。

 ということで今日はメンテ終了。最後に、かまど作りの左官職人さんに敬意を表して、ニーヌ・マッケンジーの「左官職人こね太郎」(作詞・作曲 新沼謙治)のリンクを貼っときます。新沼謙治って、歌手になる前は左官職人だったのです。知ってた?

TOSHIBA Walky KT-R2 (その2)

2012年03月17日 23時49分14秒 | ウォークマン
 KT-R2の二日目です。


 ゴムベルトは手持ちのもので間に合いました。以前、広正エレクトロニクスさんで買ったものです。


 ケミコンの一部に膨張しているものがありました。よって、ここは全交換とします。しかし、あいにく小型ケミコンがありません。買いに行くのも面倒なので千石電商さんに通販で注文。ちなみに基板の真ん中に鎮座しているICは、テレコ用ステレオプリアンプ東芝TA7658P。80年代初期の小型ラジカセによく使われています。現在でも若松通商さんで入手可能。


 右チャンネルの音が出ないのはスイッチやボリュームの汚れが原因と思われ。全ての接点をクリーニングします。まずはテープ-ラジオの切替スイッチ。


 インプット、トーン、テープの各種セレクタも分解クリーニング。


 音量ボリュームも分解。デスクマットのマスは1センチ四方なので、いかに小さいボリュームかがわかると思います。


 これはバランス用ボリューム。


 録再切替スイッチ。これもかなり汚れてました。

 簡単に終わると思っていたこのKT-R2、結構大掛かりなメンテになってしまいました。ケミコンが到着したら一気に仕上げたいと思います。