紀見トンネルとして道がつながるまでは、
ここの峠は山越えでつながっていました。
大阪から高野山はけわしい山道を
超えて行ったんですねえ。
前方遠くに世界遺産の玄関口
と書かれた看板がつけられた
紀見トンネルの入り口が見えてきました。
その入り口を見ながら、
街道コースは峠を越えるべく
右の山道の方へと入ってゆきます。
いきなり登りが続きますねえ。
道沿いにはシシウドが生えています。
あ、右側に先程下で見た看板が
見えていますねえ。
橋本の柿を宣伝しているようです。
ん?看板の字の横に何かついていますよ。
アップで見てみると、
おお~スズメバチ類の巣です。
今の時期のスズメバチは怖いですねえ。
近寄らないように、こちらも
コースの周辺を注意しながら
歩いてゆきましょう。
前からロードバイクが降りてきましたよ。
このあたり、昔は知り合いの
トライアスリートが結構いたので、
顔面チェックをしていると、
バイクの人は軽く頭を下げますねえ。
ランナーは無視する人が多いのですが、
バイカーは愛想がいいです。
あ、ここには「情緒の道」と
書かれた石が建っていますよ。
このあたりで生まれた
天才的数学者「岡潔」氏が説いた
「人の中心は情緒である」という言葉から、
こういう名前を付けたそうだ。
ではその岡潔とはどういう人か。
何となく名前は憶えていますねえ。
歴史で習ったのかなあ。
この人は世界の難問といわれる数学の問題を
解いた人ともいわれるし、
また学生を襲ってその制服を奪い、
それを着て空き地で昼寝を
していた人なんて話も聞いたりする。
超難問の数学問題を解く人なんてのは、
どこかで心理的に人と違う部分が
あったりするのかな。
で、情緒の道とはこのあたり一帯を
通る道につけられた名前だそうです。
ああ、街道は楽しいなあ、
秋の山は気持ちいなあ
とか情緒たっぷりに歩いて行きましょう。
この紀見峠を越えていく道は
自然がたっぷりです。
ツリフネソウ
イヌタデ
チカラシバ。
そうそう秋の収穫むかごも豊作です。
ここのは大型でしたねえ。
立派なムカゴご飯になりました。
そして歩いていると、
道にアケビが散らかっています。
見ると高い所で実がなっていますねえ。
かなりの量のアケビがあります。
このあたりはすごいですねえ。
でもああんな高い所にある
アケビの食べかすが地面に
いっぱいになるほど、
誰がとったのでしょうか。
鳥とかが多いのかなあ。
実はこのアケビのツルを使って、
何かざるっぽい物を作ってみよう
と思い、今回地面近くにはみ出している
ツルを少しだけいただいてきました。
これをどのようにして
編めるようにできるのか、
それは今は勉強中です。
とまあそんな自然とおっさんが
たわむれながら進んでいくと、
ああありがたいですねえ。
きれいなトイレが整備されています。
そして道はどうやら
ダイヤモンドトレイルと交わる場所で、
金剛山とつながる交差点に出てきます。
ああ、もうぼちぼち峠の
てっぺんのような感じですねえ。
そう、ここが紀見峠です。
標高は約400mになります。
地図が置かれてあったり、
情緒の道の石が建っていたりします。
歴史街道紀見峠の看板もあります。
そして、高野街道を歩いている人には
重要な、高野山六里道標石があります。
千早口の駅の先にあった
7里からまた1里、高野山に
近づきましたねえ。
このあたりは河内と紀伊を結ぶ
番所があったといわれています。
そう、堺から歩き続けてきた街道も、
ここでようやく和歌山県に
入っていくことになるのです。
続く
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